令和 4年 9月
会議--------------------------------------- 令和4年
白山市議会9月
会議会議録第1
号--------------------------------------- 令和4年9月1日(木曜日
)---------------------------------------出席議員(21人) 1番
山本佳裕 2番
上田良治 3番 谷 健一 4番 原 卓二 5番
木谷和栄 6番 池元 勝 7番 中野 進 8番
大屋潤一 9番
田代敬子 10番
山口俊哉 11番
吉本史宏 12番
澤田昌幸 13番 石地宜一 14番
小川義昭 15番
北嶋章光 16番
村本一則 17番
宮岸美苗 18番
岡本克行 19番
寺越和洋 20番
藤田政樹 21番
西川寿夫---------------------------------------説明のため議場に出席した者の
職氏名市長山田憲昭副
市長井田正一副
市長安達志郎総務部長兼
選挙管理委員会事務局長横川祐志企画振興部長東 俊昭市参事兼
デジタル課長中
池俊平健康福祉部長兼
福祉事務所長岡田和典市民生活部長寺師まゆみ産業部長米林 歩観光文化スポーツ部長山下浩雅建設部長喜多悟史上下水道部長高橋由知市参事兼
水道課長亥上
明玉総務部次長兼
財政課長松田 宏健康福祉部次長兼
長寿介護課長中川 真
美川支所長中
恵二郎鶴来支所長尾田浩昭代表監査委員北田幸光監査委員事務局長卯野恵子教育長田村敏和教育部長山内満弘 ---------------------------------------職務のため議場に出席した
事務局職員の職氏名
事務局長 佐々木 満
事務局次長兼
議事調査課長 鍬田紀子
議事調査課課長補佐 専門員 山岸朗子 釜谷和寿
手話通訳士 堀口佳子
手話通訳士 長谷川智美--------------------------------------- 議事日程(第1号) 令和4年9月1日(木曜日) 午前10時 開議 日程第1 諸般の報告 日程第2
会議録署名議員の指名 日程第3 議案第78号ないし議案第96号及び報告第13号ないし報告第17号 (説明) 日程第4
行政視察報告--------------------------------------- 本日の会議に付した事件
議事日程(第1号)のとおり
--------------------------------------- 午前10時0分開議
◎
佐々木満議会事務局長 御起立願います。礼。着席願います。
○
北嶋章光議長 おはようございます。 これより令和4年
白山市議会9月会議を開きます。 今9月会議の
審議期間は、本日から9月27日までの27日間といたします。 直ちに、本日の会議を開きます。
---------------------------------------
△日程第1 諸般の報告
○
北嶋章光議長 日程第1諸般の報告を行います。 令和4年8月4日付にて、専決処分した旨、市長から通知
がありました。 8月17日、第145回石川県
市議会議長会定期総会がかほく市において開催され、全議案を採択し、関係先に陳情することに決定いたしました。
地方自治法第121条第1項の規定に基づき、8月23日付にて、市長、
教育委員会教育長及び
代表監査委員に対し、出席を要求し
ておきました。 8月23日付にて、市長から説明員の委任及び嘱託について通知
がありました。 8月25日付にて、
監査委員から
例月現金出納検査報告書の提出
がありました。 9月1日付にて、市長から議案の提出
がありました。 以上をもっ
て、諸般の報告を終わります。
---------------------------------------
△日程第2
会議録署名議員の指名
○
北嶋章光議長 日程第2
会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、
会議規則第88条の規定により、
田代敬子議員、
山口俊哉議員を指名いたします。
---------------------------------------
△日程第3 議案第78号ないし議案第96号及び報告第13号ないし報告第17号(説明)
○
北嶋章光議長 日程第3議案第78号ないし議案第96号及び報告第13号ないし報告第17号を一括し
て議題といたします。
---------------------------------------
△
提案理由の説明
○
北嶋章光議長 市長から
提案理由の説明を求めます。
山田市長。 〔
山田憲昭 市長 登壇〕
◎
山田憲昭市長 おはようございます。 本日、ここに令和4年市議会9月会議
が開会されるにあたり、最近の市政の状況と提案いたしました諸議案につきまし
て、その大要を御説明申し上げます。 初めに、7月下旬より、検査のため入院をいたし
ておりました
が、胆のうに炎症
が見つかり、切除を行い、担当医からは、しばらく経過観察
が必要との診断を受け療養をいたし
ておりました。おかげさまで経過も順調で、先月16日からは公務に復帰いたし
ております。この間、議員の皆様並びに多くの関係者の方々に御心配をおかけいたしましたことをおわび申し上げます。その間の指示や決裁につきまし
ては、タブレットを用い
て遅滞なく行いましたし、会合の出席には、代わりに副市長、教育長
が対応をいたしたところで
あります。なお、入院の際に頂戴いたしました多くの皆様からお見舞いのお声に対しましては、深く感謝を申し上げる次第で
あります。 さて、8月4日から降り続きました豪雨により、本市におきまして甚大な被害
が発生いたしました。気象台の観測によりますと、
白山河内では、1時間当たりの降水量
が108ミリメートル、また白峰でも91ミリメートルという
観測史上最大の大雨となりました。その影響により、本市には記録的短時間
大雨情報、
土砂災害警戒情報が続け
て発出され、さらには、手取川
が氾濫危険水域に達するなど、最悪を想定せざるを得ない状況となりました。このため午後1時に、小松市と共に県内初となる
警戒レベル5の
緊急安全確保を発令し、
土砂災害や河川の氾濫のおそれ
がある地域に、直ちに命を守る最善の行動を取るよう呼びかけいたしたところで
あります。災害の発生のおそれの
ある地域には避難所を開設し、
地域住民の皆様には、迅速な避難に応じ
ていただいたところで
あります。幸い直接的な
人的被害がなく、安堵いたし
ているところで
あります。
被害状況で
あります
が、白峰、鳥越、吉野谷、河内、鶴来、美川の各地域で、住宅の
床上浸水が13棟、
床下浸水が64棟のほか、住宅や田畑への土砂の流入、道路や林道では、
土砂堆積、土砂の流入、路肩やのり面の崩壊などの被害
が発生いたしました。 土砂などの流入
があった道路につきまし
ては、災害時における
応急対策活動に関する
基本協定を結んで
いた
白山野々市建設業協会に御協力をいただき、堆積した土砂の除去等を速やかに実施し
ていただくとともに、土砂や瓦礫等の宅地や田畑への流入につきまし
ても、想像以上に被害
が大きく、重機を使っ
ての作業
が必要となりました。そうした土砂等の除去に係る費用につきまし
ては市で負担することとし、地元の皆様にも説明をし、対処いただいたところで
あります。 また、土砂等の流入や
災害ごみにつきまし
ては、緊急的に
白山郷公園体育館駐車場に
災害ごみの集積所を設けました
が、その後、住民の負担を考慮し、各町内での
個別収集方式にいたしたところで
あります。 また、
水道施設も大きな被害を受けました。断水となった町内には、すぐさま給水車を現地に派遣し、給水袋や仮設のタンクで水を供給いたしました。この際、本市と災害時
相互応援協定を締結し
ております志賀町からは、給水車による応援をいただいたところで
あり、大変心強く、感謝を申し上げる次第で
あります。また、断水により入浴も困難となりましたので、近隣の
市民温泉等を無料開放し、
めおと岩温泉ラクヨウ、
大門温泉センター、清流などで体を休め
ていただきました。 一方で、すぐさま
河内市民サービスセンターに
ボランティアセンターの
現地サテライトセンターを開設し、
ボランティア登録と被災された各地への
派遣調整をいたしたところで
あります。
ボランティアの呼びかけに対し、市民の多くの方々に参加をし
ていただきました。感染症の対策を講じながら、しかも猛暑での作業
が続き、大変苦労をしながらの作業となる中、被災された方々の
日常生活を取り戻す御協力をし
ていただきましたことに、心より感謝を申し上げます。 加えまし
て、地元消防団員の方々をはじめ、市内の
建設業関係の皆様、また、
北陸地方整備局からは
緊急災害対策派遣隊、県、
白山警察署、
広域消防本部などからも御協力をいただきました。市の職員につきまし
ても、市民の安全を最優先に事に当たるようにとの私の指示に応え、休日返上での対応と
ボランティアにも参加いたしたところで
あり、その労をねぎらうもので
あります。 なお、
応急復旧に要する経費につきまし
ては、迅速に対応する必要
がありましたことから、補正予算を専決により組ませ
ていただいたところで
あり、御理解を賜りますようお願いを申し上げます。 被災からの復興で
あります
が、まずは冬までに対応すべきことを早急に行い、その上で
本格復旧に向け取り組んでまいります。そのための人的な強化も図ることとし、石川県及び金沢市よりそれぞれ1名を受け入れるとともに、特に被害
が大きかった
水道施設と林道の復旧のため、本日付で
鶴来白山ろく上下水道課に2名を、
森林対策課に1名を配置する人事異動を実施いたしたところで
あります。いずれにいたしまし
ても、全庁体制で被災箇所の
本格復旧や被災された方々の
生活支援に取り組んでまいります。 次に、第2次
岸田内閣につい
てで
あります。 先月10日、第2次
岸田改造内閣がスタートいたしました。
新型コロナウイルスの
感染拡大や
物価高騰、
エネルギー不足など、多くの課題
が山積する中、国民の生活への影響を最小限に抑え、最大限の効果
が得られる対策
が打ち出されるものと期待をいたし
ております。 中でも初入閣されました
岡田直樹参議院議員におかれまし
ては、内閣府
特命担当大臣に御就任されました。誠にめでたく、心よりお祝いを申し上げます。
国土交通大臣政務官、財務副大臣、
内閣官房副長官などの要職を歴任され
ての大臣の就任で
あり、地方創生をはじめ、沖縄及び
北方対策のほか、
行政改革担当なども兼務される中、これまでの豊富な経験や知見を遺憾なく発揮いただけるものと御期待を申し上げるもので
あります。白山市といたしまし
ても、
地方創生のためにSDGsに取り組む自治体として真っ先に手を挙げ、全国的にもいち早く普及促進に取り組んでまいりましたので、このたびの
地方創生担当大臣就任は心強く思っ
ているところで
あります。今後も引き続き御指導をお願いするとともに、本市へのお力添えもお願いするもので
あります。 また、
宮本周司財務大臣政務官と
西田昭二国土交通大臣政務官におかれまし
ても、御就任をお祝い申し上げますとともに、本市への御協力をお願い申し上げるもので
あります。改めて、
岡田大臣、
宮本政務官、
西田政務官には、国の発展はもとより、本市の発展に力強い御支援とお力添えをお願い申し上げる次第で
あります。 続い
て、最近の
経済情勢につい
てで
あります
が、先月25日、内閣府
が発表いたしました
月例経済報告では、景気は緩やかに持ち直し
ているとの判断をし
ているほか、
日銀金沢支店の
金融経済月報では、景気は基調としては持ち直し
ていると、前期と比べ
て上方修正され
ております。 また、県内の指標となっ
ている金沢市の7月
消費者物価指数が102.0となり、1年前と比べ
て2.2%増になるなど、依然として
物価高基調が続い
ております。 こうした中、
最低賃金で
あります
が、先月、県内の
最低賃金を審議する
石川地方最低賃金の審議会
が開かれ、現行よりも30円引き上げ、891円とする答申
がなされたところで
あります。今後、
石川労働局のほうで、所定の手続を経
て10月頃には決定されることとなります。日本の
賃金水準は、この二、三十年、ほぼ横ばいで推移し
てき
ており、
右肩上がりで推移し
てきた
欧米先進国と比べると低い状況に
あり、この賃上げの動き
が国民全体の
賃金水準の向上につながることを期待するもので
あります。一方で、
中小企業や
零細企業におきましては、
人件費コストの増
が懸念されますので、今後とも景気や企業全体の動向を注視し
ていく必要
があると考え
ております。 それでは、最近の市政の状況について御説明申し上げます。 初めに、本市の
財政状況につい
てで
あります。 令和3年度の
一般会計決算につきまし
ては、市税では、2年ぶりに190億円台を確保できたことに加えまし
て、地方交付税では、昨年度と比べ
て約16億円増となった結果、歳入全体といたしまし
ては634億円余となりました。歳入の根幹で
あります市税につきまし
ては12億円余の増収で
あります
が、その中には、前年度市税の徴収を
コロナ対策として猶予した分の約7億円
が含まれることから、先般行われました
監査委員による
決算審査におきましては、楽観視できる状況にはないという指摘をいただいたところでも
あります。 一方、
ふるさと納税で
あります
が、EIZO株式会社のモニターを新たに返礼品に採用いたしたところ、
コロナ禍も
あり大きな伸びを見せ、昨年度よりも約2億9,000万円増の4億2,000万円余となったところで
あります。今後も
地元特産品の魅力を情報発信しながら、返礼品を拡充し、自主財源の確保に努め
てまいります。 また、歳出におきましては、
新型コロナウイルスワクチン接種費をはじめ、
子育て世帯や
住民税非課税世帯に対する給付金など、
コロナ禍の生活を支援し、
経済活動の活性化につなげるため数々の事業を実施しつつ、
事務事業の効率的な執行に努めたところで
あります。その結果、
実質収支は、これまでで最大となる20億円余を今年度に繰り越すこと
ができました。 また、
財政健全化判断比率につい
てで
あります
が、将来
負担比率は114.6%となり、前年度より改善をいたしました。一方、
実質公債費率は11.0%と、昨年度よりも0.5ポイント増加いたしました。これは令和3年度特有の一時的な事情といたしまし
て、令和2年度に借り入れた
猶予特例債7億円を全額償還したことによる影響と考え
ております。 今後も引き続き、
市民生活の安全や安心を第一に考えた施策を展開し、健全な
財政運営に取り組んでまいります。 次に、
新型コロナウイルス感染症の状況につい
てで
あります。 全国の
感染状況につきまし
ては、8月10日に1日当たりの
感染者数が初めて25万人を超えた以降は、お盆の間は一時的に下がったものの高止まりの状況
が続い
ており、県内におきましても、先月19日には1日当たりの
感染者数としては過去最多の2,885人を記録するなど収まる様子は
ありません。その一方で、ほとんどの方
が軽症または無症状の状況で、
重症病床使用率が低いため、
モニタリング指標は、レベル2の
感染拡大警報となっ
ているところで
あります。 一方、本市の
新規感染者数で
あります
が、先月18日には235人となり、その翌日19日には初めて300人を超え
て312人となり、その翌日20日にはこれまでで最多の323人となり、それ以降も連日200人台を超える日
が続い
ており、その動向を注視し
ているところで
あります。 こうした中、
ワクチンにつきまし
ては、今年5月、
厚生労働省による
国産ワクチンの薬事承認
が行われ、
武田薬品工業株式会社がアメリカの
ノババックス社の
ワクチンを国内生産し、接種できるようになったところで
あります。この
ワクチンは、副反応
が少ない不
活化ワクチンで、接種を控え
ていた方も接種できる可能性
があり、市では、この
国産ワクチンの
集団接種日を今月の9日と30日の夜間に設けることといたしましたので、該当される方は、
かかりつけ医等に御相談の上、接種の検討をお願いするもので
あります。 さらに、政府におきましては、今月中にも
オミクロン株対応の
ワクチン接種を始める動きや、5回目の
ワクチン接種の動きも
あります。確定した段階で、速やかに市民の皆様にお知らせいたしますので、
かかりつけ医等と御相談の上で対応をお願いいたします。 次に、
白山手取川ジオパークについ
てで
あります。
新型コロナウイルスの影響により、延期となっ
ておりました
ユネスコ世界ジオパークの
現地審査についてで
あります
が、国内への入国制限
が緩和されたことから、来月の5日から10日までの6日間の日程で実施されること
が決定いたしました。ユネスコからは、ノルウェーとマレーシアの審査員2名
が派遣され、審査に当たるとお聞きいたし
ており、審査までの1か月余り、万全を期し
て臨みたいと考え
ております。 また、10月21日から23日に開催いたします第12回
日本ジオパーク全国大会白山手取川大会につきまし
ては、
全国各地から1,000名を超える方々
が本市を訪れる
大型イベントとなります。大会では、恐竜博士として有名な
国立科学博物館副館長の真鍋真さんの
基調講演をはじめ、
文化創生プロジェクトとして、
テレビ番組「
世界ふしぎ発見」の
ミステリーハンターでおなじみの
竹内海南江さんの
スペシャルトークショーなど、市民の皆様
が気軽に
ジオパークに親しんでもらえるイベントを実施するほか、
松任文化会館ピーノ周辺を
歩行者天国にし
て、地域の物産
が一堂に会す
るいいとこ白山フェアやマルシェ・ドゥ・ハクサンも同時開催いたします。多くの市民の皆様にも御参加いただき、一緒に大会を盛り上げ
てまいりたいと思います。 次に、
白山総合車両所等を活用した観光・
産業事業につい
てで
あります。 本事業の核となります(仮称)
白山総合車両所ビジターセンターにつきまし
ては、先月27日に起工式を挙行し、令和6年春の
オープンに向け工事に着手いたしたところで
あります。この施設の正式名称につきまし
ては、現在、検討いたし
ており、また、来年度には皆様から親しまれ、多くの方々に足を運んでいただける施設となるよう、別途、愛称を広く一般から公募する予定で
あります。 令和6年春の
オープンに向け、全国から
鉄道ファンをはじめ、
お子様連れの御家族など、多くの方々にお越しいただけるよう、近隣市町とも集客策を講じながら、魅力
ある施設を目指し、関係の皆様方の御支援、御協力をいただきながら、活力
ある施設となるよう着実に事業を進め
てまいりたいと考え
ております。 次に、
健康づくりと認知症の予防についてで
あります。 今年4月1日に施行いたしました
健康づくり推進条例の制定を記念し、10月10日に、
松任文化会館ピーノで、落語家の桂文枝さんを講師に迎え、「笑いは長寿の特効薬」と題した講演会を開催いたします。多くの市民の皆様に御来場いただき、御自身の健康について見つめ直すきっかけにつなげ
ていただきたいと思っ
ております。なお、入場につきまし
ては、はがきによる応募で、この12日
が締切りとなっ
ておりますので、早めに御応募をいただければと思っ
ております。 また、現在進め
ておりますあたまとからだの
健康増進事業につきまし
ては、あたまの
健康チェックの希望者を募ったところ、順調に定員300人に達したところで
あり、皆様の関心の高さ
が表れ
ております。先般、
筑波大学大学院の久野教授にお越しいただき、アドバイスをいただいたところで
あり、先生からは、自治体、大学、民間
が共に参画し、
認知症予防を入り口とした運動の習慣化を図る取組は、全国の
先進事例として、
白山モデルになるのではないかと高い評価をいただいたところで
あります。今月12日から、
市内医療機関の
公立松任石川中央病院、
北村内科医院、
松葉外科胃腸科クリニック、さなだ
クリニックの4つの
医療機関の御協力をいただい
てスタートいたします。
健康チェックの後、希望者には、11月から始まる運動教室に参加し
ていただき、運動教室に参加する前と後の状態を比較し、評価されることとなります。この事業を通して結果を集約・分析することで、認知症の予防や進行を遅らせる対策に生かし、そのこと
が人生100年時代に、健康で心豊かな生活に資するものとなると考え
ております。 次に、不妊治療費の助成の拡充についてで
あります。 今年4月から、人工授精などの一般不妊治療及び体外受精、顕微授精などの生殖補助医療について保険適用されることとなりました。それまでは、市や県においてそれぞれ助成制度を設け、高額となる医療費に対し、経済的な支援に取り組んできました
が、保険適用
が制度化されたことは大変喜ばしいことで
あります。これに併せ、市では助成を拡充することとし、保険適用後の自己負担額につきまし
ては、診療費の半額、年に5万円を上限に助成することとし、また、保険の適用とはならない診療を受けることで全額自己負担となる場合でも、医師
が認めたときには診療費の半額、年に20万円を上限に助成することといたします。さらに、保険診療に併せ
て実施する先進医療につきまし
ては、県と連携し、診療費の7割、15万円を上限に助成することといたします。この助成制度を通じ、不妊に悩みを抱えながらも子供を望まれる方々を支援することとし、また、医療費
が高額となる分野でも
ありますので、経済的負担を軽減することで受診しやすい環境を整え、安心感
が得られる中で妊娠へとつながることを切に願うもので
あります。 次に、親善友好都市との交流についてで
あります。 桑島化石壁を世に広めたライン博士の出身地で
あるドイツ・ラウンハイム市とは、平成9年に友好都市提携を行っ
てから、今年で25周年を迎えました。これを記念いたしまし
て、先月28日から30日にかけて、ラウンハイム市から、ダーフィット・レンデル市議会議長をはじめとする公式訪問団をお迎えし、記念式典などを通して末永い友好関係を確認したところで
あります。残念ながら、トーマス・ユーヘ市長におかれまし
ては、都合により来日できませんでした
が、これまでの友好関係の発展における功績に対し、白山市国際友好表彰を授与させ
ていただいたところで
あります。 さらに、友好都市提携25周年記念事業といたしまし
て、ドイツのボン大学から地理学者のトービット・ナオハイム氏をお迎えし、今月25日に千代女の里俳句館におきまして、「ライン旅日記の印象」と題し
て、ライン博士の功績について御講演いただきますので、多くの方々に御来場をいただきたいと思っ
ております。 次に、消防団の操法大会における活躍についてで
あります。 消防団の皆様には、先般の豪雨災害の際には、土のうによる水防や警戒、広報活動に御尽力をいただきました。心より感謝を申し上げる次第で
あります。 そうした中、7月30日、消防団の日頃の操法技術の向上を図ることを目的に、石川県消防操法大会
が開催されました。本市からは、ポンプ車操法の部門で、南消防団鶴来分団と北消防団北星分団
が出場し、南消防団鶴来分団
が敢闘賞を受賞されました。また、小型ポンプ操法の部門では、南消防団白峰分団
が準優勝の成績を収められました。いずれも仕事などの忙しい合間を縫っ
て、日々訓練に励まれたたまもので
あり、心よりお祝いを申し上げますとともに、今後とも技術の向上のみならず、地域の安全・安心のため、御活躍いただきますようお願いをいたします。 次に、小・中学校等でのWi-Fi整備についてで
あります。 小・中学校における学びの環境につきまし
ては、GIGAスクール構想により、既に1人1台のタブレット端末の配備と各教室へのWi-Fi環境
が整備され
ている中、さらに充実した学びを確保するため、体育館でのWi-Fi設置を進め
ており、夏休み期間中にその環境
が整ったところで
あります。これにより、体育の授業や集会などの際にもタブレット端末を活用すること
ができ、より深い学習
が期待されるところで
あります。また、体育館は二次避難施設として指定され
ておりますので、災害
が発生し、避難所
が開設されたときには、インターネット経由で災害情報を収集したり、メールを通して安否情報を伝達したりすることも可能となるもので
あります。 加え
て、地区公民館におきましても、二次避難施設として活用されることとなっ
ていることから、Wi-Fi整備につきまし
ては、7月末までに市内28の公民館全てに設置を終えたところで
あります。これにより、災害時には地震や気象の情報を円滑に収集できるほか、通常時にも、公民館で開催される各種講座でもWi-Fi
が利用できることとなります。 次に、マイナンバーカードの普及促進についてで
あります。 政府は、今年6月7日、デジタル社会の実現に向けた重点計画を閣議決定いたしました。その中には、マイナンバーカードは、令和4年度末までに、ほぼ全国民に行き渡ることを目指すという記載
がなされ
ており、現在、その取得や健康保険証として利用する場合などに、政府
がマイナポイントを付与する事業を展開し
ているところで
あります。総務省
が発表いたしますマイナンバーカードの交付率は、8月14日現在で、全国平均で46.6%、一方、本市の交付率は43.2%と全国平均を下回っ
ている状況で
あり、県内におきましても、19市町のうち18番目という低い交付率となっ
ておりますので、ぜひともカードの取得に御協力をお願いいたすもので
あります。 市といたしまし
ては、市民の皆様にはマイナンバーカードの必要性を御理解いただくため、従来からのまちかど市民講座や、依頼を受け
て町内会や事業所、各種団体などに出張する取組に加え
て、なかなか市役所等に出向けない高齢者等の方々のために地区公民館を巡回し、より身近でカードの交付申請を手助けする取組を行っ
ております。さらには、仕事などで平日にはどうしても市役所等にお越しになれない方々を対象に、日曜日に臨時の窓口を設け
ております。今月は、11日と25日になります
が、あらかじめ手続を終えたカードの受け取りや、初めてのカード交付申請もできることとなっ
ており、御利用をいただければと思っ
ております。 また、国
が進め
ておりますマイナポイント事業で
あります
が、ポイント
が付与されるマイナンバーカードの申込み期限
が9月30日までとなっ
ていますので、カードをお持ちでない方は、この機会にぜひ交付申請の手続をし
ていただくようお願いいたすもので
あります。 最後に、国連
が定める持続可能な開発目標SDGsの推進についてで
あります。 平成30年6月に、政府から初めてSDGs未来都市として選定され
て以降、広報紙やまちかど市民講座などを通じてSDGsの啓発に努め、さらに、子供たちにも関心を持っ
ていただくため、学習の場においても普及を図り、徐々にその内容への理解
が浸透し
てきたところで
あります。これからは実践に重点を置くこと
が大切との考えから、令和4年度から今後3年間にわたるSDGs未来都市の実現に向けた取組として、子供・若者を中心としたSDGs推進プロジェクトを国に提案いたしたところ、今般、採択をいただいたところで
あります。 具体的には、子供たちを対象とした地域課題解決に向けたカードゲーム等の教材を用いたイベントの開催をはじめ、地域課題を有する現地に滞在し
て解決策を探るスタディーツーリズム、
ジオパークやユネスコエコパークをテーマとした、学生の感性を生かした市民交流や連携活動などを通じて、SDGsを楽しみながら学べる事業を展開し
てまいりたいというふうに考え
ております。 それでは、提案いたしました諸議案について御説明を申し上げます。 提出案件は、決算認定11件、補正予算案4件、条例案3件、事件処分案1件、報告案件5件の計24件で
あります。 初めに、議案第78号から第88号までの令和3年度の一般会計をはじめとする11の会計の決算についてで
あります。 まず、一般会計につきまし
ては、先ほど申し上げましたとおり、
実質収支で20億円余を繰り越すこと
ができたところで
あり、また、国民健康保険などの特別会計及び水道事業会計などの企業会計につきまし
ては、それぞれの事業の目的に沿っ
て適切な執行に努めた結果、
コロナ禍に
あっても、おおむね堅実な決算を結ぶこと
ができました。これもひとえに議員各位をはじめ、市民の皆様の御理解、御協力のたまもので
あると深く感謝を申し上げるもので
あります。 次に、議案第89号から第92号までの令和4年度補正予算案についてで
あります。 まず、一般会計につきまし
ては、補正予算額13億8,792万円で、これを現計予算に加えますと582億7,270万円余となり、前年度同期比で7.2%の増となります。その主なものといたしまし
ては、総務費では、令和3年度決算剰余金の2分の1相当額として10億1,330万円余を財政調整基金へ積み立てるもので
あり、また民生費では不妊治療費助成事業などを、また農林水産業費では、経営発展支援事業費、農地利用効率化等支援事業費、県営ほ場整備事業負担金、緊急自然災害防止対策事業費などを、また商工費では観光地魅力アップ推進事業費などを、また教育費では松任幼稚園のこども園化に伴う改修工事費などを、それぞれ計上いたすもので
あります。 介護保険特別会計につきまし
ては、介護給付費準備基金への積立金などを、また湊財産区特別会計では湊財産区基金への積立金を、また水道事業会計では整備拡張に伴う配水管布設工事費などを、それぞれ計上いたすもので
あります。 次に、議案第93号から第95号までの条例案について、その主なものを御説明申し上げます。 白山市自転車等駐車場条例の一部を改正する条例につきまし
ては、市の自転車等駐車場に長期間放置された自転車等の撤去等について、関係規定を改正するもので
あり、また、白山市自転車等の駐車対策及び放置防止に関する条例の一部を改正する条例につきまし
ては、道路や公園等に放置された自転車等の撤去等について、関係規定を改正するもので
あり、白山市職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例につきまし
ては、地方公務員の育児休業等に関する法律の改正に伴い、育児休業等の取得回数制限の緩和等について、関係規定の改正を行うもので
あります。 次に、議案第96号の事件処分案について御説明を申し上げます。 令和3年度白山市水道事業会計未処分利益剰余金の処分につきまし
ては、未処分利益剰余金を処分し、資本金へ組み入れること及び建設改良積立金に積み立てることについて、議会の議決を求めるもので
あります。 最後に、報告第13号から第17号までの報告案件について御説明を申し上げます。 8月4日の豪雨災害に係る災害復旧経費につきまし
ては、令和4年度白山市一般会計補正予算(第5号)、水道事業会計補正予算(第1号)、下水道事業会計補正予算(第2号)に係る専決処分を行ったもので
あり、
地方自治法の定めにより、また、令和3年度決算に基づく健全化判断比率及び公営企業決算に基づく資金不足比率につきまし
ては、地方公共団体の財政の健全化に関する法律の定めにより、また、一般財団法人白山市地域振興公社の経営状況につきまし
ては、
地方自治法の定めにより、それぞれ議会へ報告するもので
あります。 さて、市民の皆様から負託を受けましたこの4年間、私は、信条とする対話と参加を胸に、常に市民本位の視点に立ち市政を運営し
てまいりました。 市民の方々に最も身近で、直接御意見を伺うまちづくり会議は、就任以降、今日まで継続し、毎年開催いたし
てまいりました。地域の各種団体を代表する皆様方をはじめ、多くの皆様から貴重な生の御意見や御提言をいただき、地域の皆様の生活の向上に向けた施策に一つ一つ誠意を持っ
て取り組んでまいったところで
あります。 今日まで市政を良好に全うできましたのは、ひとえに議員各位の御理解と御支援のたまもので
あり、加え
て市民の皆様の御協力
があったからで
あります。改めて衷心より深く感謝を申し上げる次第で
あります。 任期は、まだ3か月
あります。豪雨災害からの復旧や
コロナ対策など、喫緊の課題
がたくさん
ありますので、その間、全力で市政の運営を行っ
てまいる所存で
ありますので、引き続きお力添えを賜りますようお願いを申し上げます。 以上をもちまして、9月会議に提出をいたしました議案の説明は終わります
が、何とぞ慎重に御審議の上、適切なる御決議を賜りますようお願いいたします。
○
北嶋章光議長 提案理由の説明は終わりました。
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△日程第4 行政視察報告
○
北嶋章光議長 日程第4行政視察報告を行います。 池元総務企画常任委員会委員長。 〔池元 勝 総務企画常任委員会委員長 登壇〕
◆池元勝総務企画常任委員会委員長 総務企画常任委員会行政視察報告を申し上げます。 当委員会は、去る7月21日から22日までの2日間、北海道千歳市、札幌市及び江別市を視察研修し
てまいりました。 まず初めに、北海道千歳市の千歳市防災学習交流センター「そなえーる」について報告いたします。 千歳市防災学習交流センター「そなえーる」は、災害を「学ぶ・体験する・備える」をキーワードとした体験施設で
あるとともに、災害時には災害対策本部
が置かれ、隣接の訓練広場やヘリポートとともに防災拠点として利用されることとなっ
ています。館内では、国内の大地震の疑似体験や避難設備の体験
が可能となっ
ており、それらの体験は、災害発生時に個人
が臆せず避難できる可能性を高め、災害時の自助の強化につながることを感じるものでした。 また、今後の施設の課題について、ソフト面では、防災以外の分野での活用など、施設利用率を上げる工夫
が必要で
あること、ハード面では、館内の展示物や体験設備の老朽化に伴い、時代に合わせたVRゴーグル体験設備などの導入を検討し
ているものの、多額の予算
が必要となること
が挙げられ
ていました。 本市の防災対策や防災教育について、また防災分野に限らず各種体験設備を整備する際の維持管理についても大いに参考になりました。 次に、北海道札幌市の札幌AIラボ等のIoT活用戦略について報告します。 札幌市は、1980年代前半のIT企業の相次ぐ設立・進出により成長を続け、国内有数のIT企業集積地となっ
ております。近年では、IT企業と大学のIT研究者の集積地で
ある強みを生かした産学官連携組織の設立など、先進的な試み
が実施され
ています。 今回、地域産業の担当部局を視察し、お話をお伺いいたしました
が、IT産業に対しては高まりを見せつつ
あるAI事業を中心に支援を進めるとともに、最重要課題で
ある人材確保・育成について、ITの高度人材を都市圏から呼び込む支援をする一方、学生から社会人まで各年代に応じたIT啓発イベントやIT技術を活用した課題解決プロジェクトを実施し
て、ITへの関心や能力の向上を図るなど、未来を見据えた取組
がなされ
ていました。 また、企業のDX化の推進にも取り組んでおり、IT環境整備補助金などの経済支援や専門アドバイザーの派遣など、企業の取組状況や課題に合わせた豊富な支援メニューを展開するとともに、IT企業とその他産業との交流会を開催するなど、企業のDX化を後押しするためのきめ細やかな対策
が図られ
ており、国
が提唱し
ている「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」というテーマ
が反映され
ていると感じました。 今後の課題としては、IT化に興味
がなく取組
が進まない企業への対応を挙げられ
ており、将来的に大幅な人口減
が見込まれる中で、現在の生産レベルを維持するにはIT化
が必須となることをセミナーなどで伝えながら地道に啓発を続け
ていきたいとのことでした。 今後の本市のDX化推進における支援の在り方や手法に対する大きな手がかりとなりました。 次に、北海道江別市の再生可能エネルギーについて報告します。 江別市では、太陽光発電と木質バイオマス発電を主とした様々な再生可能エネルギーの活用・促進に取り組んでおり、太陽光発電による電力を市役所や小・中学校といった公共施設に利用したり、地中熱ヒートポンプを利用したロードヒーティングで駅前広場の歩道の融雪を行ったりと、再生可能エネルギーの地産地消についても様々な試み
が実施され
ていました。 今後の課題としては、市内で生み出された再生可能エネルギー
が市外に流出し
ている現状に対し、市内で消費させる仕組みを構築する必要
があること、また北海道胆振東部地震の際に北海道全域
が停電した、いわゆるブラックアウトを受け、独立電源システムを確立する必要
があること
が挙げられ
ていました。 本市での再生可能エネルギーの活用や地産地消、環境にやさしいまちづくりを推進し
ていく上で大変参考になりました。 以上、大まかに行政視察の報告を申し上げました
が、詳細な資料につきまし
ては事務局に保管し
てありますので、御一読いただきますようお願い申し上げ、総務企画常任委員会の行政視察報告を終わります。
○
北嶋章光議長 総務企画常任委員会の行政視察報告は終わりました。 次に、田代文教福祉常任委員会委員長。 〔
田代敬子 文教福祉常任委員会委員長 登壇〕
◆
田代敬子文教福祉常任委員会委員長 文教福祉常任委員会の行政視察報告を申し上げます。 当委員会は、去る7月13日から15日までの3日間、大阪市立天満中学校夜間学級、学校法人きのくに子どもの村学園、和歌山県橋本市及び大阪府堺市を視察研修し
てまいりました。 まず初めに、大阪市立天満中学校夜間学級について報告いたします。 大阪市では、現在、夜間学級を設置し
ている中学校
が4校
あり、もともと戦後の混乱や経済的な理由などで義務教育を受けられなかった人
が学ぶ場として昭和44年6月から設けられ
ています
が、近年では、外国籍の方や今問題となっ
ているヤングケアラーを含む不登校の児童・生徒の増加で、その役割に注目
が集まっ
ている現状を視察いたしました。 天満中学校における近年の生徒数の推移については、平成21年度の111人を最高に徐々に減少傾向に
あり、令和4年5月1日現在で74人となっ
ております。うち半数以上の38人
がネパール人で、学校
が大阪の繁華街に立地し
ている関係で、カレー店を営む同国の方
が多いということで
あります。 同校では、中学校の学習内容を生徒の学力に応じ
て分かりやすく学べるよう工夫を凝らした授業を行い、
日常生活や仕事に必要な知識を身につけられるよう努め
ておられました。また、授業はもとより、ミニ運動会や修学旅行などの行事を通じて、年配の方で
あれば一つ一つの行事
が自分の人生を取り戻すような貴重な場所となり、外国籍の方で
あれば、日本での生活基盤を築く礎の場所となっ
ております。 なお、平成28年12月に、夜間中学などの就学機会の提供を求める教育機会確保法
が成立しました
が、これは全ての都道府県に夜間中学の設置を求める内容となっ
ており、馳石川県知事
が文部科学大臣をされ
ていたときに積極的に取り組まれ、成立に導かれた施策で
あります。石川県においては、去る7月22日に県内市町の教育長
が集い、公立夜間中学開設に向けた検討会
が初めて行われ、今年の秋までにニーズ調査を実施するとのことで
ありますので、その動向を注視する必要
があると考えます。 次に、和歌山県橋本市に
ある学校法人きのくに子どもの村学園について報告いたします。 平成4年、和歌山県の北東の端、橋本市の自然に恵まれた環境の中でスタートした同学園は、自由学校としては、戦後初めて学校法人として認可された学校で
あり、小・中学校及び高等専修学校に在籍する子供たちの多く
が、寮生活を送りながら伸び伸びと学んで
います。国内外の教育関係者やマスコミからも注目され、現在、橋本市以外に国内外において5か所の学びや
があり、その自由な校風及び過疎地域における学校運用について視察いたしました。 先日も民放の番組で「宿題
がない、テスト
がない、クラス
がない、担任
がいない」と同学園
が紹介され
ていました
が、学園の教育方針は、自己決定・個性化・体験学習の三原則を柱とし、感性、知性、人間関係のいずれの面でも自由な子供に育っ
てほしいとの願い
が込められ
ているとのことで
あります。 同学園は、体験学習を中心に学習プログラムの編成をし
ております
が、現地で真っ先に驚かされたことは、子供たち
が元気で生き生きし、目
がキラキラと輝い
ていたことでした。体験学習を通じて学習の楽しさ、好奇心及び探究心を養っ
ているため、常に「なぜ」、「どうして」などと感覚的に捉え、考える力
が養われ
ている子供
が多く、特に、ウクライナ侵攻や東日本大震災後の復興など、国際情勢や社会問題に対し非常に興味を持っ
ており、体験学習だけでは学力
が伴わないのではないかという周囲の不安をよそに、卒業生のほとんど
が進学先でトップクラスの成績を残し
ているというのもうなずけるものでした。 これらのほか、橋本市では、さらに「子供も大人も共に育ち、育て合う」という意味で創られた共育コミュニティ及びコミュニティ・スクールについて、また、大阪府堺市では、同時期に子育てと介護の両方を行っ
ている状態で
あるダブルケアの現状について視察を行いました。 なお、大まかに行政視察の報告を申し上げました
が、詳細な資料については事務局に保管し
てありますので、御一読いただきますようお願い申し上げ、文教福祉常任委員会の行政視察報告を終わります。
○
北嶋章光議長 文教福祉常任委員会の行政視察報告は終わりました。 次に、大屋産業建設常任委員会委員長。 〔
大屋潤一 産業建設常任委員会委員長 登壇〕
◆
大屋潤一産業建設常任委員会委員長 産業建設常任委員会の行政視察報告を申し上げます。 当委員会は、去る7月13日から15日までの3日間、新潟県妙高市、長野県須坂市、新潟県糸魚川市及び斑尾高原スキー場を視察研修し
てまいりました。 まず初めに、妙高市のGPSを活用した除雪管理システムについて報告します。 国内でも有数の豪雪地帯で
ある妙高市は、除雪体制の効率化のため、市内の主要箇所に気温と積雪のセンサーを設置したほか、除雪業者
が保有する除雪車にGPSを取り付け、位置情報と仕事量を市役所で一括管理し
ております。 除雪管理システムは、インターネット上で使用するクラウド型システムで
あり、GPS搭載車両
が除雪作業を行うことで、車両の軌跡
がシステム画面上に表示され、進捗状況を線で確認すること
ができます。除雪の進捗状況は、妙高市のホームページ上からも確認でき、個人でもリアルタイムに情報収集すること
が可能です。また、市道だけでなく、市内県道の除雪状況も把握するため、県の除雪機械にもGPSを取り付け
ており、設置台数は令和4年現在で183台とのことです。 除雪管理システムの導入により、市民から除雪車
がいつ来るのかという苦情や問合せ
が少なくなったことや、除雪状況と除雪作業
がどこまで進んで
いるか市役所で分からないといった問題点
が解消されたとのことです。また、除雪車
が除雪路線より外に出た際の路線外判定や、一定速度以下の状態
が続いた場合の停止判定もシステム上で行われることや、除雪作業後の日報も自動で作成され、職員や除雪業者の事務負担の軽減につながったという効果も聞かれました。一方で、パソコンやシステムに慣れ
ていない業者に操作方法を理解し
ていただく必要
があるなどの課題も見受けられました。 本市においても積雪時における除雪業務の負担は大きくなっ
ており、妙高市の取組は大変参考になりました。 次に、糸魚川市の糸魚川
ユネスコ世界ジオパークについて報告します。 糸魚川市は、森林資源やひす
い、石灰石等の鉱物資源や水資源など、大地と人々との関わりをひもとく優れた地域資源
が豊富で
あり、平成21年に日本で初めてユネスコの世界
ジオパークに認定されました。 糸魚川
ユネスコ世界ジオパークの基幹施設で
あるフォッサマグナミュージアムでは、日本列島
が誕生した際の大地の裂け目で
あり、世界的な学術資源となっ
ているフォッサマグナなどをポイントに、地球
が育んできた自然環境や資源の恵みについて学ぶこと
ができ、平成30年には累計来館者数150万人を達成いたしました。
ジオパークの運営母体で
ある糸魚川
ジオパーク協議会は、市民や各種団体と連携を図りつつ事業を展開する中で、
ジオパーク活動の基本で
ある「保護・保全」、「教育・防災」、「地域振興」の三本柱を一体的に推進し
ています。価値の
ある遺産・文化を保護するとともに、教育や地域振興に
ジオパークを活用するため、環境負荷に配慮したジオツアー造成に取り組んでおり、ツアーガイドの
ジオパーク的な視点を加え
て、付加価値を高め
ているとのことです。また、修学旅行誘致にも力を入れ
ており、令和元年の受入数は52校、3,116人、令和2年は76校、4,000人、令和3年は99校、5,718人と、
コロナ禍に
あっても増加傾向に
あるそうです。 こうした
ジオパークを活用した取組を進めた結果、2020年の市民アンケートによると、市民の63.9%
が「
ジオパークの活用
が重要」と回答し
ている一方で、32.5%
が「取組に満足し
ていない」と回答し
ており、この差を埋め
ていくこと
が課題になっ
ているとのことです。また、住民等関係者
がジオパークを自分ごととして活用でき、ボトムアップを推進するため、民間・行政協働型の体制に移行し
ていく必要
があるとお話をされ
ていました。 このような糸魚川市の先進的な取組は、世界認定を目指す本市の
ジオパーク事業の推進に大変参考になりました。 これらのほか、長野県須坂市では、新規就農者確保の取組について、斑尾高原スキー場では、スキー場におけるグリーンシーズンの観光誘客について視察し
てまいりました。 なお、大まかに行政視察の報告を申し上げました
が、詳細な資料につきまし
ては事務局に保管し
てありますので、御一読いただきますようお願いを申し上げ、産業建設常任委員会の行政視察報告を終わります。