昭和63年 3月 定例会(第1回)昭和63年3月11日(金曜日)●出席議員(42名) 議長 北市朗君 副議長 越野迪子君 1番 石坂修一君 2番 朝倉忍君 3番 安達前君 4番 的場豊征君 5番 中村勲君 6番 中村正君 7番 木下和吉君 8番 森尾嘉昭君 10番 本間勝美君 11番 南部康昭君 12番 山田透君 13番 升きよみ君 14番 杉浦常男君 15番 野本昇君 16番 小津正昭君 17番 上田忠信君 18番 干田哲郎君 19番 田中昭吉君 20番 西村直則君 21番 井沢義武君 22番 中川外司君 23番 北井博君 25番 不破実君 26番 松本捷男君 27番 鴻野博司君 28番 山田初雄君 31番 出石輝夫君 32番 大谷正男君 33番 寺中隆善君 34番 川紘一君 35番 中野光弘君 36番 平田誠一君 37番 山本利夫君 38番 村池久一君 39番 長井賢誓君 40番 神川利男君 41番 勝田三郎君 42番 末岡尚君 43番 吉田勉君 44番 中村外次君●欠席議員(なし)●欠員 9番 30番●説明のため出席した者市長 江川昇君 助役 山出保君収入役 駒谷良則君公営企業管理者 渡辺次男君 教育 委員長 林勝次君企画調整部長 中村豊君 総務部長 乙村董君財務部長 柴田豊君 農林部長 米尾貞夫君市民部長 岩井純雄君 保健公害部長 清水勇君福祉部長 細野昇君 生活環境部長 中元好君土木部長 近藤長明君 都市建設部長 油屋賢三君
美術工芸大学下水道部長 万行昭吉君 事務局長 若林悟君教育長 奥清君 消防長 和田勇君中央卸売市場長 市村博君財政課長 佐子田正君●職務のため出席した
事務局職員事務局長 中村博君
議事調査議事調査課長 源田久男君 課長補佐 若林暢夫君議事係長 古田秀一君 調査係長 前平邦彦君主査 黒澤和規君 主任 中村和子君書記 縄寛敏君 書記 北村栄一君書記 森田勝君 書記 福浦基男君総務課長補佐 谷昇君 主査 木多義隆君●議事日程(第4号) 昭和63年3月11日(金)午前10時開議 日程第1 議案第1号昭和63年度金沢市一般会計予算ないし議案第64号市道路線変更についておよび報告第1号専決処分の報告について(質疑) 日程第2 一般質問●本日の会議に付した事件 議事日程(第4号)に同じ午前10時5分 開議
△開議
○議長(北市朗君) 本日の出席議員数は、ただいまのところ42名で
あります。 よって、会議の定足数に達し
ておりますので、これより本日の会議を開きます。
△会議時間の延長について
○議長(北市朗君) あらかじめ本日の会議時間を延長いたし
ておきます。
△議案上程
○議長(北市朗君) これより、日程第1議案第1号昭和63年度金沢市一般会計予算ないし議案第64号市道路線変更について及び報告第1号専決処分の報告について、以上の議案64件、報告1件を一括し
て議題といたします。
△質疑・一般質問
○議長(北市朗君) これより、質疑並びに日程第2一般質問をあわせ行います。 通告
がありますので、これより順次発言を許します。 1番石坂修一君。 〔1番石坂修一君登壇〕(拍手)
◆1番(石坂修一君) 質問の機会を与え
ていただきましたので、以下数点についてお尋ねいたします。 今日、第四次
全国総合開発計画の中で、東京一極集中の是正ということ
が大きくクローズアップされ
ております。一省庁一機関の地方移転のみならず、最近では首都移転問題にまで話
が進展し
てき
ております。地方にとりましては大変関心の
ある問題で
あり、我が田に水を引きたいという気持ちは当然で
あろうと存じます。しかしながら、政府機関の移転問題は、東京の狂乱的な土地高騰の抑制には効果
がありましょう
が、新たにその移転先に土地投機等の問題を転嫁させます。国土の均衡
ある発展という観点から考えますと、屋上屋を重ねるような国と地方との関係をなおざりにしたままでは、これ
が抜本的対策で
あるとは言いがたいのではないでしょうか。 私は、東京一極集中という言葉は、行財政の分野では、国への過度の集中を意味し
ているのではないかと考えるもので
あります。国
がもっと小さな政府を目指し、その財源も含め
て地方へ権限を移譲することこそ
が、今求められ
ているので
あります。しかも、高福祉の時代を迎え、一番身近な市町村行政の需要
が一層拡大すると同時に複雑化し
ており、国、県、市という3段階の行政機構の中で、その役割分担及び財政の対応関係を明確にする必要に迫られ
てき
ております。 もちろん単に地方への税源移譲を叫んでも、過密・過疎の人口の落差
がある現在、地方交付税
が全国均一に一定水準の必要財政需要額を充足させるために、大きな役割を担っ
ていることは否定できません。しかし、その額を最小限に抑えること、そして国庫補助金を整理縮小し、それを包括的な地方税に振りかえることは不可欠の課題で
あります。地方の時代を真に実現しようとするならば、事務分担の見直しと同時に、この
ひもつき細部干渉の補助金をなくすること
が最大の眼目で
ありましょう。 時あたかも、直間比率の見直しなど税体系の洗い直し
が国政の大きな課題となっ
ております。税金のあり方に等しく国民
が注視し
ている現在、今こそ大きな世論を盛り上げ、この古く
て新しい問題、いわゆる税源配分の見直しを訴え
ていかなく
てはならないときではないでしょうか。我が党市議員会も、
全国市議会議長会を通じて強く要望し、今定例会に意見書も提出し
ているところで
あります。市長の地方自治体の首長としての率直なお考えをお聞かせ願いたいと存じます。 次に、財政の歴年主義についてお尋ねいたします。現在、予算の会計年度は、国も地方も4月から翌年3月になっ
ております。世界ではイギリス、ドイツ、デンマーク等
が同じ会計年度で
あります
が、事日本に関しましても、歴史をひもときますと、明治5年には1月から12月のサイクルを採用し
ており、諸外国でもフランス、オランダ、スイス等
が同様で
あります。ちなみにアメリカは7月から翌年6月までとなっ
ております
が、このように世界を見回しまし
ても、日本の歴史の中でもこの会計年度はさまざまなわけで
あります
が、私は、日本の気候風土を考えますとき、1月から12月の方
がより実情に合っ
ているのではないかと考えるもので
あります。 とりわけ降雪地域の日本海側では重要な意味合い
があります。公共事業において補助金の確定、設計、契約の段階を経ますと、工事着手
が7月ごろとなり、春先の天候のよい時期に遊ぶばかりか、寒い時期でのコンクリートの養生の問題、降雪時の余分の経費等、不経済な面
が否めません。これも一市町村で解決できるものでは
ありません
が、あらゆる機会をとらえ
て訴え
ていかなく
てはならない問題だと存じます
が、いかがでしょうか。私は、そういう中に
あって、本市においては単独事業において設計を前年度から行う、あるいは債務負担行為をうまく活用し
て、春先にできるだけ工事を発注し
ている姿勢を多とするもので
あります
が、引き続き格段の御配慮を望むもので
あります。担当部長さんの御答弁を求めます。 また、関連し
て、昨年10月16日の総務常任委員会において、財政の中間報告
があり、その中で「国の内需拡大策に呼応し
て、上半期に公共事業の契約率79.8%に達しました」という報告
がありました。しかし、昨年の大工さんの人手不足や、鋼材の値上がり等は記憶に新しいものです。それは、民間事業も含め
て、事業
が上半期に集中したばかりに、需給バランス
が崩れたの
が一因でも
あります。せっかくの公共事業
が、企業にとっては適正なる利潤につながらないばかりか、資材の高騰をもたらしたわけで
あります。 もちろんそれによって利益の出た企業も
あり、物価高騰も一概にいけないとは申せない面も
あります
が、少なくとも上半期に契約を何%にしたというような議論は避け
て、北陸の気候を勘案した上で、通年で均等に配慮しましたという予算配分
がより望ましいのではと考えるもので
あります。大蔵省も63年度予算では前倒し発注せず、自然体方式より公共事業の執行を行うとの基本方針を内定したように仄聞し
ております
が、市長さんの御見解をお伺いいたします。 次に、職員研修所長でもおられます助役さんにお伺いいたします。私はこの3月議会を経験させ
ていただきまし
て、丸1年で
あります。この間、議会の先輩の皆さん、そして執行部の皆さんに何かと御指導賜りまし
て、微力ながらその務めを全うできたことを大変感謝し
ているもので
あります。その中で、議会というものはやはりそのときどきの地域の抱える諸問題の最先端を議論し
ているところで
あるなと感じ
ている次第で
あります。さかのぼっ
て過去の会議録を読み返しまし
ても、その議論の中に、市政の躍動といったものを肌で感ずるもので
あります。したがいまし
て、市民の声をいかにキャッチし
て市政に反映させるかということを考えますとき、本当に議員としての責めは重大で
あるし、また逆にこの議会というものをもっと広く皆さんに知っ
ていただきたいと思うもので
あります。 ところが、そのおひざ元で
あります市の若手職員の人たちと話し
ておりますと、全く議会はよそごとといった感
が否めません。確かに「市議会だより」というもの
が各課に配付され
ております
が、どれだけの人
が閲覧し
ているのでしょうか。それは市議会を見たこと
がないことにも一因
があるのではないでしょうか。例えば観光地
がテレビに映ったとき、その地を訪れた経験
があれば、その画面から受ける心証というものは全く違います。それと同様で、私は、市の職員の人たちに、研修の一環として、
ある段階で1日でもよいから議会を傍聴し
ていただくこと
が、御本人のためにもなるし、また議会と執行部の良好なる関係に、今後十分寄与し
ていくのではないかと考える次第で
あります。今日、毎年の新規採用の人数を考えますと、年4回の定例会にうまく振り分けし
て傍聴し
ていただければ、各課の日常業務に支障なく可能ではないでしょうか。また、職員の人も研修となれば、他の傍聴される市民に誤解されずに見学できるでしょう。いつもこの議場で対面し
ております助役さんの、今日の議会に対します御感想も含め
て、前向きの御答弁をいただきたいと存じます。 次に、企業局の人事及び経営方針についてお尋ねいたします。昭和62年度
企業局職員研修計画の基本方針には、常に企業意識を持ち、効率的な経営を推進し得る職員の育成ということ
がうたわれ
ているわけで
あります
が、まさにそのとおりで
あろうと存じます。しかしながら、企業としての必要な長期戦略ということを考えますと、現在経営の中枢で
ある企業局の上層部の人事異動
が、余りに目まぐるしいのではないかと思う次第で
あります。換言すれば、企業の論理より人事の論理
が優先し過ぎるということで
あります。市全体でとらえますと、部課長クラスの人の処遇には、とりわけ技術職ならば苦慮される点
があろうと思います
が、その人についた次長職
ができたり、極端なときには毎年のように次長
がかわったり、一般企業では考えられないことです。「企業」という看板を掲げるならば、一考し
ていただきたいと存じます
が、御答弁を願います。 また、企業局は、現在
西部サービスセンターが企業局内、
東部サービスセンターが笠舞に
あります。63年度予算ではさらに
南部サービスセンターの建設事業費
が4億円計上され
ております。例えば買物で「何々ストア」と名
がつきますと、その店は定価より安いんだという固定観念
が多いように、
サービスセンターがあればサービスはよくなるのだと考えるの
が普通で
あります。しかしながら、
東部サービスセンターはもとの笠舞配水場の跡地で、場所柄も交通の不便さを考え
ても、市民への周知度は低いと言わざるを得ません。現在は維持補修のみで、その補修も夜になれば対応は本局内に移ります。将来は料金の支払い等も行いたいとのことです
が、本当にあの場所
が最適なのかどうか、また、
サービスセンターをつくることによって生ずるマイナス面、例えば、現在、東部、西部の境界を北陸本線にし
ているなど、
サービスセンターの圏域
が緊急時に大丈夫なのかどうか、私は本当のサービスというものを考えるとき、まだまだ検討課題
が多いのではないかと存じます。どうか、長期展望に立っ
て、営利企業として腰を据えた経営をし
ていただきたいと存じます。
サービスセンターの今後の展開も含め
て御答弁を願います。 次に、都市計画道路についてお尋ねいたします。先般の
臨時行政改革推進審議会の
土地対策検討委員会で、土地対策に関する基本答申原案
がまとまりました。その中で、土地は公共性、社会性を持った「財」で
あると明言し、この限り
ある資源で
ある土地の有効利用、そして適切なる地価を形成するためには、公共福祉の優先という私権制限と、土地の所有には利用の責務
が伴うとの提言
がなされました。私は、この実現のためには国民の
コンセンサスづくりがまず第一で
あろうと考えます
が、その方向においては実に適切で
あると考え
ているもので
あります。 しかしながら、私権の制限
が伴う限り、この土地利用計画の中でも重要な位置を占める都市計画道路の設定には、細心の配慮
が必要だと存じます。現在でも既に都市計画道路に敷地
がかかった場合、RC造は建てること
ができません。しかし、RC造の寿命と言われる60年余りも前の昭和7年に、都市計画道路として決定され
ている道路
がまだ築造され
ていないところ
がこの金沢に
あるのです。地域の実情も
あるでしょう
が、この例をとりまし
ても、私は、この限られた予算の中で、都市計画道路の設定には慎重にも慎重を要するものと考えます。また、逆に、一たん着工したならば一日も早い完成を目指す、それ
がその道路全体を生かす道で
あり、予算の効率的運用と言えるのではないでしょうか。市長さんの御見解を求めます。 そこで、63年度予算で
都市計画道路整備需要調査費として 200万円計上され、街路整備のプライオリティーも検討されることになったのは、まことに時宜を得たものだと思うもので
あります
が、具体的に2線についてお尋ねいたします。第1は堀川-東金沢線で
あります。この線は現在小坂町から京町にかけて12メートルの幅員で完成し、また七ツ屋から浅野川を渡る応化橋も完成し
ております。ところが、残すところまさにあと一自動車学校の立ち退きのみで、それ
が解決しないばかりにこの都市計画道路
が死んでしまっ
ています。東大通り線の補完線として非常に重要な幹線で
ありますので、この都市計画道路に対しましてどういう判断をなされ
ておられるのか、お聞かせ願いたいと存じます。 第2は、金沢駅東通り線で
あります。高架化関連で、金沢駅西通り線ばかり
が注目を浴び
ております
が、この金沢駅東通り線の北安江-堀川町間はいつごろ開通の予定をし
ておられるのでしょうか。当然そのときには北鉄浅野川線の取り扱い及び金沢駅北地区の
土地区画整理事業との関連
が問題になっ
てくるわけで
あります
が、都市建設部長さんにお尋ねいたします。 最後に、(仮称)財団法人石川県
音楽文化振興事業団、いわゆる
県民オーケストラの設立についてお尋ねいたします。今回予算計上されました財団への出資金 1,000万円について、私は市長さんの並み並みならぬ意欲を感じ
ております
が、事、営利的な採算という視点から眺めますと、ひとしく難しいなと考え
ておられるものだと存じます。昨日の代表質問において、我が党を初め各党からその点について指摘
がありました。しかしながら、県からの呼びかけとはいえ、一たん決意されたならば、このオーケストラを最大限有効に生かし
ていただきたいと思います。 私は、この金沢においては、日本特有の伝統芸術について、実際につくる人、演奏する人、演技する人は、少なくとも市民
があまねく理解をし
ている、そういう層の厚さというものを感ずるわけで
あります
が、事クラシックとなりますと、まだまだ理解度
が少ないのではないでしょうか。したがいまし
て、このオーケストラに対しましても、金沢美大を私たちのふるさとの大学で
あると感ずるような温かい理解を広く市民
が持つように、その前提で
ありますクラシック音楽の底辺の拡大に鋭意知恵を絞っ
ていただきたいと存ずるもので
あります。このオーケストラ
が今後どういう団員構成になり、どういう演奏活動
がなされ
ているのか、今後とも目を凝らし
てその推移を見守っ
ていきたいと存じます
が、市長さんの御決意をお尋ねいたしまし
て、私の質問を終わります。(拍手)
○議長(北市朗君) 江川市長。 〔市長江川昇君登壇〕
◎市長(江川昇君) 1番石坂議員からの御質問に対しましてお答えをいたします。 まず第1に、税源配分の見直しについての御質問でございます
が、私は御趣旨には全く同感で
あります。今回の税制改革に当たっては、直間比率の見直し等を含めた整合性のとれた税制の確立と、もう1つは、国・地方の適正な租税配分
がなされるよう、これはぜひ強く望んでいきたいと思うわけでございます。地方財政の運営に支障
が生ずることのないように、地方の自主財源の充実に向け
て、全国市長会等を通じて強く訴え
てまいりますので、各位の一層の御支援を切にお願いするところでございます。 次に、会計年度の変更でございます
が、日本の会計年度
が4月から3月までに定まっ
て以来99年間、その間に幾たびか議論された課題で
あります
が、とりわけ降雪地帯で
ある本市は、冬季間は事業の施行
が停止いたしますので、この会計制度の変更は極めて難しいことで
ありますけれども、国の補助制度等を含めた会計規則の見直し
が検討されるように私たちも思います
が、検討され
てしかるべきで
あると考えるものでございます。 単独の継続事業につきまし
ては、土木部長から、御指名でございますので、お答えをいたします。 次に、工事の発注は、上半期に集中されるより、もっと均等に配分した方
がよいのではないかという御意見でございます
が、私は、予算に計上された諸事業
が、一刻も早く完成いたしまし
て市民に利用されることを念頭に置い
て、そういう考えのもとに発注に当たっておるつもりでございます。もちろんそのときどきの経済動向に応じた計画的な発注も一つの指針と考え
ております。本市の実情に合った弾力的かつ円滑な運用を考え
てまいりたいと存ずるものでございます。 職員研修については助役からお答えをいたします。 次に、企業局の人事、経営についてでございます
が、「企業は人なり」という言葉
がございます
が、公営企業に
あっても、企業管理者及び上席の管理職の人事
が、その経営に大きく影響することは十分承知をし
ておりまし
て、御指摘の趣旨もよく理解できるわけで
あります。しかし、本市の規模程度の公営企業を営むには、これまでの歴史的経緯も
あって、当面は人事面で独立性を保つことは限度
がありますので、行政部門との人事交流を図りながら、適材適所に十分意を用い
て、全庁的な人事の中で考えざるを得ないのじゃないかというぐあいに思っ
ております。 細部については企業管理者からお答えをいたします。 次に、都市計画道路について御質問
がございました。都市計画道路の設定は慎重に、また着工したら速やかに完成すべきではないかと、ごもっともでございます。都市計画道路は市街地の骨格をなすもので
ありまし
て、あらゆる都市活動
がそれによって行われるという面から見
て、極めて重要な都市施設で
あることは申し上げるまでもないわけでございます
が、仰せのようにその計画の決定には十分審議を尽くし、慎重に対応する必要
があると思っ
ております。長期展望に立っ
て継続的に都市計画道路の整備を進めるよう努力し
ておるところで
あります
が、着工順位、それの再点検、これはぜひ必要だと思っ
ております。そういう点で、再点検を行い、重点的に整備を今後とも進め
ていきたいと思うわけでございます。 堀川-東金沢線等の路線の問題につきまし
ては、部長
が御説明をいたします。 オーケストラの問題でございます。本市では民謡や邦楽、合唱等の音楽人口は、他都市に比べまし
て多いと言われ
ております。けれども、このたび設立されますオーケストラにつきまし
ては、演奏内容に工夫を凝らし
ていただき、子供から大人まで親しまれるオーケストラを目指し、また音楽に当たりましては最大限の有効にし
て、また先ほど申しました伝統芸能というものも含め
て、そして演奏されんことを願うもので
あります
が、音楽人口の拡大に努力し
ていくように、強く働きかけ
てまいりたいと思います。 なお、美術工芸大学との関係でございますけれども、美術工芸大学はただいまのところは工芸部門
が主でございますので、これに音楽を加え
て芸術大学にするかどうか、これも一つの課題で
あり、特にオーケストラの問題
が生まれ
てからそうした話題
があることは当然でございます
が、この美術工芸大学に音楽部を設けるかどうかにつきまし
ては、十分検討をいたしますので、いましばらくお待ちをお願いしたいと思います。
○議長(北市朗君) 近藤土木部長。 〔土木部長近藤長明君登壇〕
◎土木部長(近藤長明君) 年度当初の工事発注についてお触れでございますので、お答えをいたします。 単独の継続事業につきまし
ては、設計業務などの準備を冬の期間に行うなどをいたしまし
て、できるだけ新年度早くに発注できるよう、今後とも努力をし
てまいりたいと考え
ております。 以上でございます。
○議長(北市朗君) 山出助役。 〔助役山出保君登壇〕
◎助役(山出保君) 私も石坂議員同様、議会の皆さん、市長以下部課長さん、そして部下の皆さんに支えられまし
て、この3月で1年で
あります。1年間、初めて多くの市民の方々に触れさせ
ていただきました。そして感じますことは、市民の価値観の何と多様なことで
あるか、そしてまた行政に対する需要の何と多いかということでございました。余りにも多い意見、要望を選択をされ、集約をされ、そして一般化され、抽象化され、客観化され
て、そして政策に浄化をされ
て、執行部に御提示をいただく、その過程の御苦心はよくわかりますし、それだけにその努力に敬意を表したいと思う次第で
あります。その御苦心の状況を市の職員に知らしめることは、非常に大切なことだと思っ
ております。今後、新規の職員研修の一環として取り入れることはできないか、考え
てまいりたいと思っ
ております。 あわせまし
て、私の議会に対する、どういうふうに見
ておるか、思っ
ておるか、感想をということで
あります。見ることは見られることで
ありまし
て、謙虚でなければならないと思っ
ております。双方ともにまずは制度の原点を踏まえること、そしてその上に立ちまし
て運営のよろしきを得ること、運営のよろしきを得まし
て、制度もまた生き
てくるというふうに思っ
ております。文字どおり車の両輪で
ありたいと強く願っ
ております。石坂議員の温かい御鞭撻をお願いしたいと思います。 以上でございます。
○議長(北市朗君) 渡辺公営企業管理者。 〔公営企業管理者渡辺次男君登壇〕
◎公営企業管理者(渡辺次男君) 石坂議員のお尋ねにお答えをいたします。 企業局における
サービスセンターについてのお尋ねでございます。まず、
東部サービスセンターの位置の問題でございます
が、
東部サービスセンターの現在地は、笠舞浄水場として長年にわたりまして地域住民に親しまれ
てきた場所でもございます。当該地域の人口集積も高うございまし
て、気軽に御利用いただける立地条件に
あると考え
ております。しかし、発足以来日も浅く、管轄区域のお客様への周知度
が低いことは御指摘のとおりでございますので、片町ショップとも連携を深めまし
て、相互に補完し合いながら、あらゆる機会を通じまし
て、あるいは同センターを気軽に利用し
ていただき、地域に密着した
サービスセンターとなるよう、より一層PRに努め
てまいりたいと、このように考え
ております。 それから、第2点といたしまし
て、
サービスセンターの管轄区域の問題でございます。各
サービスセンターの管轄区域は、できるだけお客様にわかりやすいように区割をし
ております
が、重大事故発生時には全局的な緊急態勢をもっ
て対処することにし
ております。また、日曜日、夜間等においては一元的に当直職員による出動態勢や、場合によっては待機職員、待機指定業者の出動によって対処する等、保安の確保に万全を期し
ておるところでございます。今後さらに需要家のお役に立つセンターとなるよう、その運営について研究し
てまいりたいと考え
ております。 第3点は、
サービスセンターの今後の展開についてでございます
が、62年度から営業所方式の採用によりまして、西部、東部の両
サービスセンターを発足させたわけでございます
が、明年度63年度は
南部サービスセンターの設置を進めることにいたし
ております。将来的には東西南北の4センターでもっ
て、ガス、水道の保安はもちろん、ガス器具の販売、展示及び使用申し込み受け付けなどの、広範なと申しますか、多様な業務を行い、きめ細かい行き届いたサービスを提供することにし
てまいりたいというふうに考え
ております。 以上でございます。
○議長(北市朗君) 油屋都市建設部長。 〔都市建設部長油屋賢三君登壇〕
◎都市建設部長(油屋賢三君) 石坂議員の都市計画道路の2本についてお尋ねでございますので、お答えを申し上げます。 まず、堀川-東金沢線でございます
が、この道路は東金沢駅から堀川に至りまする延長約 2,010メートルの道路でございます。このうち未開通区間は、先ほど御指摘のございました自動車学校
が存する区間のみとなっ
ております。何分にも自動車学校という特殊性と、そしてまた既得権益の問題など、いろいろ難しい問題
がございます
が、今後粘り強く交渉を続け
てまいりまし
て、できるだけ早い解決を図っ
てまいりたいというぐあいに存じ
ております。 また、金沢駅東通り線でございます
が、御案内のとおり、鉄道高架
が完成をいたしました後における駅の東側の東西を結ぶ重要路線でございます。この路線につきまし
ては、現在、駅の西側につきまし
ては、区画整理事業におきまして整備中でございます。また、高架下の部分につきまし
ては、高架事業により整備されることとなっ
ておるわけでございまし
て、残る堀川側につきまし
ては、御指摘のような北鉄浅野川線などのいろいろな問題
がございます。明年にかけて行います区画整理事業調査の成果を踏まえまし
て、今後、具体的な整備手法等を検討し
てまいりたいというぐあいに存じ
ておる次第でございます。 以上でございます。 〔「26番、関連」と呼ぶ者あり〕
○議長(北市朗君) 26番松本捷男君。
◆26番(松本捷男君) 石坂議員の質問中、いわゆる
県民オーケストラについて1~2関連し
て質問したいと思います。 先般来、何人かの方
が、設立はともかく運営に関しては慎重にという議論
がなされ
ておられましたけれども、私も、事業収支計画あるいは予定され
ている入場料から割り出しまし
て、約100 回の公演で14万人近い入場者を見込んで
いるとか、あるいはまだ説明をよく聞い
ていないのでわかりませんけれども、練習場の確保
が常設にするのかどういうのにするのかとか、あるいは26人編成で始まるということですけれども、一応平年度で年間その人たちの給与
が大体収入として 410万ぐらい
あるということですけれども、この人数
が将来ともふえないという考え方でやっ
ておられるのか、あるいは雇いの契約更改のたびに給料
が上がらないのかどうかとか、いろんな経費の増大し
ていくという予想のつけ方についての資料
が、私どもの手に余り入っ
ておりませんので、何とも言えないわけでございますけれども、少なくとも県から話
が出
て、県・市の負担
が6対4ぐらいの割合でずっと未来永劫いくということになれば、将来において大変な負担
がかかっ
てくるということは、当然だれしも予想されるところで
あります。 そういうことになりまし
て、いわゆるうまく運営され
ていけば、これはまさに先ほどから出
ていますように、クラシック音楽の愛好者の底辺を広げるということで、いろんな意味で大変結構なことなのですけれども、石川県の現状から考え
て、よっぽどの努力をしなければ、目的完遂
ができないのじゃないかと思っ
て、非常に不安を感じ
ているものでございます。その辺、今から恐らくその運営の方法とか、いろんなものについて決められるのだと思いますけれども、市長さんにおかれまし
ては、慎重の上にも慎重、もし65年度から通常平年度的な運営
がなされるわけですけれども、70年とかずっと続い
ていく中で大変なことになりました場合には、それなりに、何といいますか、どうにもならないということになったときには、もちろん我々議会の方にもお話
があると思うのですけれども、慎重な取り組みをお願いしまし
て、市長の考え方を再度お聞きしたいと思います。
○議長(北市朗君) 江川市長。 〔市長江川昇君登壇〕
◎市長(江川昇君) お答えいたします。 オーケストラの件につきまし
ては、4月に準備の委員会
が開催されます。そして、おおむね6月に財団の設立ということに相なろうかと思います。今、松本議員から非常に御心配をし
ていただきました。我々は決して楽観をいたし
ておりません。我々も松本議員と同様に心配をいたし
ておるわけでございますので、負担
ができるだけかからないように努力をいたします
が、ただ、負担の問題だけを強調し
ておるために、実績の上がらないものをつくっ
ても何にもならぬじゃないかと。やはりせっかくつくるオーケストラですから、実績の上がる、そのことも非常に大事でございますから、そういう点を含め
て、4月の準備委員会に臨むつもりでございます。
○議長(北市朗君) 33番寺中隆善君。 〔33番寺中隆善君登壇〕(拍手)
◆33番(寺中隆善君) 発言の機会を得ましたので、日本社会党議員団の一員として、以下数点についてお尋ねをいたします。関係部長並びに市長の方から御答弁をお願いしたいと思います。 まず第1は、し尿収集問題についてお伺いいたします。廃棄物処理審議委員会は、去る2月の23日、金沢市衛生公社のし尿収集手数料の値上げ申請に関する諮問について協議され、その結果、4月1日より同手数料を 23.76%引き上げる答申をまとめ、その旨江川市長に報告され、市長はこれを認める方針で、手数料は5年ぶりに引き上げることになっ
ているので
あります。引き上げの理由は、公共下水道の整備促進に伴いし尿収集業務量の減少、諸経費の増大、作業能率の低下などにより、現行料金では63年、64年度で1億数千万円余の欠損金
が出ると予測し、26%の値上げ申請をしたので
あります。これまでの値上げ申請の経過について見
てみますと、50年に26%、52年22.3%、58年 22.25%、そして今回の63年 23.76%で
あり、50年から今回までの引き上げ率を単純に合計し
てみ
ても94.3%で
あります。実に2倍以上の料金値上げとなっ
ておるので
あります。しかも、今回の引き上げは、63年、64年度、2年間の欠損金発生を回避をする当面の措置で
あり、今後下水道処理区域
が拡大するにつれ、さらに大幅な値上げ申請の繰り返し
が避けられない状況で
あります。今回の値上げ申請によると、下水道整備事業は今年度末をもって普及率53.7%に達する見込みで、し尿収集件数は58年の前回値上げ申請時の1カ月1万 9,542件
が63年には1万 830件と、5年間に実に45%の減少となり、旧市内はほとんど下水道区域となり、間引き収集により58年より能率も33%低下したとしておるので
あります。 市長、値上げ申請の主な原因
が公共下水道だとすれば、基本的にはこの部分については市の責任で措置すべきで
あると思います。下水道未処理区域の受益者のみにその負担を求めるべきではなく、むしろこれらの地域はこれまで下水道の恩恵に浴することのできなかった地域で
あり、これまでの不公平を是正する意味からも、値上げ分は当然市の責任において補助などで措置すべきと考えるので
あります
が、市長の御見解をお伺いをしたいと思います。 また、先日の本会議で市長は提案説明の中で、公共下水道の普及について、明年度も引き続き190 ヘクタールの面整備を初め、臨海処理場施設の基本設計、さらに犀川左岸流域下水事業の本格化に努めるなど、下水道事業に意欲的に取り組まれることは、関係地区住民にとっても大変喜ばしいことで
あります。しかしながら、一方、反面、下水道事業の促進は、し尿収集業務をなくすることに通ずるもので
あり、これまで長い間この業務に携わっ
てきた市衛生公社の経営基盤を揺るがせ、そこに働く従業員の生活不安など、大きな影響を及ぼす重要な問題
がかかわっ
ておるので
あります。 市長、こういうような状況に
ありますので、公共下水道事業の計画について、今後も従来どおりの方針で促進され
ていかれるのかどうかお尋ねをいたします。また、市
が株主でも
あり、役員を派遣をし
ておる市衛生公社で
ありますから、こういうような状況の中で、当面する対応と将来にわたる方針についてどのようにお考えになっ
ておられるのか、あわせお伺いしたいので
あります。 次に、粉じん公害対策についてお尋ねいたします。春を告げる菜の花
が長崎で咲き始め、北陸にももうすぐ春
が訪れ、一気に融雪
が進み、スパイクタイヤによる粉じん公害の発生
が、これから北海道、東北、北陸など、降雪地帯において悩みの種となり、大きな社会問題になっ
ております。石川県では昭和58年12月にスパイクタイヤ使用自粛推進要綱を制定をし、以後毎年ポスター、チラシ、ラジオスポットなどの広報活動を展開をし、趣旨の徹底を図りながら、スパイクタイヤの使用自粛を行うよう住民に協力を求め、今日まで4年間推進をされ
ているので
あります
が、その効果は余り出
ていないようで
あります。 県
が実施した61年度の実態調査によれば、スパイクタイヤの装着率は、気象状況に関係なく4年間とも70%弱で、冬のスパイクタイヤ依存度
が依然として高く、本年は暖冬で降雪量も少なく、無雪期間
が長かったにもかかわらず、装着率は平年の水準を保っ
ておる。このことのため、県内における道路の摩耗、損傷額は約8億7,000 万円と報道され、前年を 7.9%も上回ったと言われ
ております。また、本市においてもこれらの道路被害額は約1億 4,000万円と聞い
ており、今議会に 6,000万円の補正追加され
ているので
あります。 市長、これまで推進し
てきたスパイクタイヤ使用自粛推進要綱と、これにて行政の側
が今日まで取り組んできた姿勢に問題
があるように思うので
あります。市長はこの点どのように御判断され
ておるのか、また今後どう対処され、その対策についてあわせお伺いしたいので
あります。 また、この元凶となっ
ている自動車は、今日の社会構造、生活環境の変化から日常欠くことのできないものとして、その台数は年々増加の一途をたどっ
ており、今日もはや1軒の家に2台から3台と持つようになっ
ておるような状況で、その70%
がスパイクタイヤを使用し
ているので
あります。ここにメスを入れなければ実効
が上がらない、こういうぐあいに考えるもので
あります。 そこで、市長にお尋ねいたします
が、スパイクタイヤのピンをとることで
あります。市内に何カ所か委託をさせながら、無料抜きピンセンターを開設したらどうかと思います
が、その点についてお伺いいたします。 また、今、スパイクタイヤにかわるスタッドレスタイヤ
が取り入れられ
ております
が、このタイヤを使用し
ている人の調査結果では、スパイクタイヤと比較をし
て性能
が同等またはすぐれ
ているという答え
が全体の92%と、断然多いこと
が明らかに報道され
ております。もう他の都市でもスタッドレスタイヤ
が普及され
ておりますし、本市においてもこのタイヤのモニターを募集したところ、30名に 150名という5倍も多い希望者
が殺到し
ておる。こういうような状況でも
ありますので、本市においてもスタッドレスタイヤをもっと活用すべきで
あると思うので
あります。現在のモニターの拡大をさせ、スタッドレスタイヤに切りかえる指導を強めながら、希望者に対する補助制度を導入させ、実質的な効果を上げるべきだと思うので
あります。既に札幌では1人 9,000円の補助を4万人対象に実施し
ているということを御参考までに申し上げ、ぜひとも本市においても取り入れ
ていただきますよう、市長の御理解
ある御答弁を期待をするもので
あります。 次に、高齢者社会の対応についてで
あります。本市における63年1月現在の65歳以上の人口は4万 6,587人で、総人口の比率は10.7%、さらに昭和70年には12.4%と予測され、全国平均より高い水準で進んでおる状況で
あります。全国的には21世紀初頭の昭和95年--2020年には、ほぼ4人に1人
が老人となり、寝たきり老人や痴呆性老人など、要介護老人の増加は避けられないし、今既に大きな社会問題となっ
ております。痴呆性老人は全国的に高齢者人口の約5%、60万人です
が、75年には高齢者人口約 2,000万のうち 120万人と倍増しそうだと言われ
ておるので
あります。こうした高齢化社会
が進むにつれて、当然寝たきりやひとり暮らしの老人など、要援護老人
が激増するために、家事援助や訪問看護など、在宅福祉を担う人材の養成確保
が急務だとされ
ております。 ここでお尋ねいたします
が、本市においてどの程度の人員確保
がいつごろから必要とされるのか、その養成計画をどのようにお考えになっ
ておられるのかお伺いをいたします。もう既に川崎市では、高齢社会総合センターを建設中で
あります
が、そのセンターの目玉は人材開発事業で
あり、家庭で寝たきりや痴呆性老人のお世話
ができる介護や看護方法の基礎コースから、ホームヘルパーに対する専門的知識、老人クラブの高齢者リーダーの養成などで、各コース30から50人定員で、1週間から長いものは1年間の養成期間で、人材の確保と質の向上を目的とした施設で
あり、本年11月にオープンをしようとしておるので
あります。 市長、本市においても高齢者問題懇話会
が提言をし
ている高齢者福祉サービス公社の設立
があります
が、その構想についてお尋ねをすると同時に、人材開発は急務で
ありますので、ぜひその中に入れ
ていただき、その実現のための努力をし
ていただきたいので
あります
が、それらに対する市長のお考え方と、その計画についてお尋ねをいたします。 次に、公営住宅についてお尋ねいたします。地価高騰の波は都会から地方へ波及し、サラリーマンは住宅を取得すること
がほとんど不可能になり、持ち家から公営住宅に頼らざるを得ない状況をつくり出し
ており、最近特にその傾向
が強まっ
ておるので
あります。このことは、本市でも最近の円光寺や上荒屋住宅にはっきりあらわれ
ており、円光寺入居募集戸数15戸に対し申し込み者85名、 5.7倍、上荒屋住宅募集25戸に対し申し込み者94名、 3.8倍、平均し
て 4.5倍と、入居希望者5人に1人しか入れないという高い倍率で、厳しい住宅環境に
あるので
あります。 一方、空き家入居も62年度では申し込み者 385名に対し入居者 248名で、現在
ある市営住宅はどこもほとんど満杯の状況で
あります。したがって、入居できなかった 140余の人々は、新規の募集を待っ
ている状況にも
あります。市長、古い住宅の建てかえも必要です
が、新しい公営住宅建設についてお考えはないのかお尋ねをいたします。また、住宅政策の基本的なお考え方とその計画についてあわせお尋ねをしたいと思います。 また、急速に進む高齢化で、ひとり暮らしや生活環境の変化など、核家族化で単身入居を求める希望者も最近非常に多く、今は順番待ちで年にわずかの人しか入居できない状況に
あります。これらの人たちは社会的弱者と言われる層の方
が多く、これらに適した住宅の必要性も高まっ
ておるので
あります。これらに対する対応と、将来の住宅建設構想にあわせお尋ねをいたしまし
て、私の質問を終わりたいと思います。(拍手)
○議長(北市朗君) 江川市長。 〔市長江川昇君登壇〕
◎市長(江川昇君) 33番寺中議員の御質問にお答えをいたします。 し尿処理問題についていろいろと御心配をいただい
ております
が、し尿処理手数料の改定は公社としてもでき得る限りの努力をし
てきたと私は見
ております。そして、ここ数年間の引き上げを抑制し
てきた、それ
が実態でございますけれども、公社の一層の努力にもかかわらず、あるいは諸経費の増高、利用者の激減等の理由からやむを得なく申請をしたもので、この申請につきまし
ては、いろいろと検討いたしました結果、やむを得ないものと考え
ておるわけでございます。改定後の料金に
あっても、下水道使用料や、類似都市の料金と比較いたしまし
て決してそう高いものではない、低料金となっ
ている点を御理解をお願いしたいと思います。下水道の料金は全部市
がやっ
ておるわけではございませんので、やはり使用料を徴収いたし
ておるということを御了承を願いたいと思います。 それから、下水道の整備につきまし
ては、未整備区域の解消を目指しまし
て、その促進に努力をし
てまいっ
ております。しかし、今後、整備計画区域
が郊外部に移行するために、面整備については投資効率を斟酌しなければならないの
が実情でございます。ただ従来ペースの確保を云々するのではなく、将来の下水道の財政の動向をどうするかという、その見きわめをしながら計画の再検討を行いたい。現在のままでいきますと、まさに仰せのとおり下水道財政は破綻をするような状況でございますので、再検討を行いたいと思います。 衛生公社につきまし
ては、下水道の普及に伴いまし
て、何かこれにかわるべき公共事業的なもの
がないかどうかを探し
ております。そして、そういったものにつきましては、優先的に衛生公社をしてやらしめ
ておりまし
て、例えば下水道の清掃、あるいは下水道事業の小修繕、そうした面については極力この会社をしてやらしめ
ておるわけでございます
が、現状は仰せのとおりでございますので、今後とも十分に経営に気をつけ
てまいる所存でございます。 公共下水道の整備に伴いまし
て、近い将来し尿収集業務の遂行
が困難になるということは予想されるために、(仮称)し尿処理問題研究会を設置いたしたい、こういう考えでおるわけでございます
が、これを設置いたしまし
て、金沢市のし尿処理行政のあり方について、調査検討することといたしまし
て、63年度中に将来的な方向
ができるように努力をいたし
ておるところでございます。 スパイクタイヤの問題でございます
が、これは各県とも非常にこの問題について悩んでおるところでございます。何分にも自動車でございますので、石川県の車は石川県内だけ走るわけでございません。各県にまたがっ
て走っ
ておるの
が実情でございますので、そのあたりの処理
が非常に難しゅうございます
が、さきに石川県
が制定したスパイクタイヤの使用自粛推進要綱に基づきまし
て、関係団体に対しましてポスターやチラシを配布いたしますとともに、積極的にテレビ、ラジオ、あるいは新聞等により一般市民に対してPRと協力を要請をし
てまいっ
ております。 そこで、スパイクタイヤのピン抜きでございますけれども、石川県ではスパイクタイヤのピン抜きを県内に7カ所、うち市内に3カ所
あります
が、3カ所で設置し
ておりまし
て、これを無料で開放し
ております。この施設の利用を極力呼びかけ
ておりまし
て、これ以外の場所でただいまのところピンを抜くことに対しましては助成するということはちょっとどうかと思っ
ております。また、スタッドレスタイヤにつきまし
ても、助成につきまし
てはこれまたどうかと思っ
ておるわけでございます。 このスパイクタイヤについては、最近新聞では製造を中止をしたという報道も聞い
ておりますけれども、いずれにいたしまし
ても、スパイクタイヤの--先ほど申しましたのはスパイクタイヤでした。スパイクタイヤの製造を中止したというように聞い
ています
が、スパイクタイヤの自粛要綱をさらに完全に行うようにいたしたいというように思っ
ております。 次に、高齢者社会に対応いたしまし
て、在宅福祉サービスに対する人材の確保養成をどうするかという問題
がございます。在宅福祉サービスは、対人サービス
が中心で
あります。多様化し
ておるニーズに対応した内容の充実とより一層の推進を図るために、人材の確保は極めて必要なことで
あると私は考え
ております。本市では昭和60年度から福祉ボランティアの町づくりを実施いたしまし
て、多数の登録者を得
ておりまし
て、その中から在宅福祉サービスのための講座、研修会等を開催いたしまし
て、人材の養成に努め
ており、今後ともさらに努力をする所存で
あります。 この養成計画と年間におけるところの実績でございます
が、ただいまのところは年間約20人程度
が養成され
ていると思いますけれども、これは社会福祉協議会において実施いたし
ております
が、今後はさらにその人数をふやしまし
て、福祉サービス活動の人材の確保に努力をするつもりでございます。 それから、高齢者社会の総合センターの問題でございます
が、現在、構想の策定に向け
て調査研究中で
あります
が、設立には多額の経費を必要といたします。しかし、時期、場所、方法等について多くの意見を拝聴しながら、明年度も引き続き調査研究をし
てまいるつもりで
あります。もちろんその中には、先ほどお話の人材養成のことはもちろんこの部類の中に入るものと私も考え
ております。総合的には高齢者及び障害者等を対象とした、総合的な機能を備えたこれからの福祉を増進するための核となるというものに考え
ておるわけでございます。 公営住宅でございます
が、近年は、狭く
て小さな、古い、浴室スペースのない公営住宅は入居者から敬遠され
て、現在空き家
が生じ
ておるというの
が現状でございます。これに対応し
て、昭和57年度からこれらの住宅を順次建てかえ・改善をし
ておりまし
て、63年度には78戸を建てかえる、52戸の改善を予定し
ておるわけでございます。今後も引き続き建てかえ・改善の事業を進める計画で
あります
が、当面、新規事業等につきまし
ては、雇用促進者住宅をという声
がありますので、これをひとつ受け入れをすることによって、新築の手だてにしたいというぐあいに考え
ております。 それから、公営住宅につきまし
て、高齢化や核家族化などから、単身入居の希望者
がふえ
ているが、その対策はどうだということでございます
が、本来公営住宅は世帯での入居
が原則で
あるが、昭和55年の建設省通達をも考慮いたしまし
て、この時点から単身老人の入居について、団地のコミュニティーの活性化の観点から、各団地で20%を超えない範囲で入居に対応し
ておるわけでございます。また、老人向け世帯の住宅に
ありまし
ては、緑、金石北、額新町団地の建設を進め
てきました
が、63年度も引き続き12戸の建設を予定し
ております。今後も需要状況を勘案しながら、お説を受けまし
て建設を進めたいというぐあいに考え
ておる次第でございますので、御了承を願いたいと思います。
○議長(北市朗君) 16番小津正昭君。 〔16番小津正昭君登壇〕(拍手)
◆16番(小津正昭君) 質問の機会を得ましたので、自由民主党議員会の一員として、以下数点にわたり質問いたしますので、市長並びに関係部長の適切なる御答弁を期待するもので
あります。 まずその第1点は、国際交流についてで
あります。私は、先月、本市の姉妹都市フランス・ナンシー市、ベルギーのゲント市を訪問いたし、民間団体
が行います市制 100周年事業について打ち合わせをし
てまいったわけでございます。私は過去ナンシーへ、並びにゲント市へは7回、アメリカ・バファロ市へは5回、中国・蘇州市へは3回と、民間使節として訪問の機会
があり、各都市の市民との交流を深め
てまいったので
あります。 〔議長退席、副議長着席〕 来年は市制 100周年で
あります。そこで、私の提案でございます
が、各都市の市長にぜひ来年は金沢にお集まりを願い、姉妹都市サミットを開催し、6都市の市長さん方に金沢の文化に触れ
ていただき、そして金沢市民とともにシンポジウムなどを開き、交流を図る事業計画をし
ていただき、よき国際理解の場となるよう期待するもので
あります。図らずも我々民間サイドで市制 100周年記念事業として、ナンシー並びにゲント市からの民俗芸能団の受け入れを計画をいたし
ております。そして、金沢市民との交流を市内各所で開催すること
が決定したわけでございます。このことにつきまし
ても、市当局の格別の御協力をお願いするもので
あります。そして、64年4月には国際交流センターの設立
が考えられ
ているようで
あります
が、当を得た事業と期待をいたし
ておるもので
あります。 第2点といたしまし
て、本市 100周年事業の目玉で
あります北部運動公園につい
てで
あります。 まずは野球場の安全対策で
あります。昨年埼玉県の羽生市の市営野球場で、高校生
が外野フェンスに激突し死亡した事件
がありました。全国高野連から全国の野球場管理者に対し、内野、外野のフェンス、マットの安全対策をとるよう要請され
ておると聞い
ております。どのようになっ
ているのかお聞かせを願いたいので
あります。また、プロ野球も選手対策として、安全性対策
がない野球場には来
てくれないと聞い
ております。 2,000万円ぐらいの経費
がかかると聞い
ております
が、人命尊重の立場からも完璧なものにし
てもらいたいと思うので
あります。 安全対策のもう1点は、ファウルフライ対策で
あります。野球場に隣接し
てピクニック広場
がつくられるようで
あります
が、ピクニックを楽しんで
いる最中にファウルフライ
が飛び込まないよう、対策をし
ていただきたいと思うので
あります。体力のすぐれたプロ野球の選手だけではなく、高校生でも今やパワーアップし
ており、金属バットを使用し
ておるので、飛球
が大きくなる傾向
があるので、慎重に対処し
ていただきたいので
あります。 次は、フィールドの建設で
あります。野球場の生命は、スタンドでもなければ、夜間照明でも
ありません。フィールドで
あります。雨
が上がればしばらくでプレー
ができ、そして不規則バウンドのない、質の高いもの
が要求されるので、材料その他の施工を十分吟味したものにし
てもらいたいので
あります。フィールドの広さは県下で一番大きいものに設計され
ておるわけで
あります
が、質のよさも北陸随一のものにし
てもらえれば、これも不規則バウンドによる顔面などへの傷害防止につながるもので
あります。 また、野球場に隣接し駐車場
ができる
が、駐車台数 200台となっ
ており、ビッグゲームとなれば、多数のファン
が詰めかけるので
あります。収容人数内野 7,100人、外野 2,900人、計1万人としてはまことに少ないと感じる
が、かつて西部緑地の県営野球場
ができた当時、付近の住民に大きな被害を与えたこと
があり、またファンにも大きな不満を与えたこと
があった
が、繰り返し
てはいけないので
あります。 次は、ジョギングコースについ
てで
あります。3コース設定されるとなっ
ているが、北部運動公園全体で考え
てほしいので
あります。まずはその一つに長さと幅につい
てで
あります。長さについては大変無理は
あるかと思います
が、1周2キロメートルとか、5キロメートルとか、またフルマラソンをするときはきちんと何周すればよいというもので
あってほしいので
あります。幅も折り返しのことも予想し、多数の人
が利用するときのことを考えると、最小限4メートルは確保し
ていただきたいもので
あります。 次は、表面の舗装材についてで
あります。雨天の多いことを考え、全天候型のウレタン型のもの
が望ましいと思います。千葉県に
ありますエアロビクスのジョギングコースについては、北欧の木の皮を厚く敷い
て、柔軟性を保っ
て、長く走っ
ても足腰に障害
が起きないよう配慮し
ているが、少し高くつい
てもランナーの健康障害について十分配慮したもので
あってほしいと思います。 なお、夏になりますと、太陽熱を吸収し、温度
が上がったり、雨天になるとはね返り
が黒くパンツやユニホームにつくものは避け
てもらいたいので
あります。各種ランニング大会にも使用できるもので
あってほしいと思います。学校、企業などで全身持久力を養うためにランニング大会を開きたい
が、交通事情等のために会場の確保
が非常に難しいようで
あります
が、このジョギングコースはそのようなイベントにも大いに活用できるものにし
ていただきたいので
あります。 そのためには単にコースを建設すればよしとせず、ある程度の人数
が集まれるセンター的な場所
が必要で
あり、そこには当然更衣室やトイレなども準備をし
ていただきたいもので
あります。野球場と、そしてサッカー場と独立し
て、ランニングやマラソンのイベント
が開催できれば、利用度は大きく伸びるものと思います。せっかく 100周年事業の大きなイベントとしての北部運動公園
が、全国的にも優秀な施設にし
ていただきたいと思います。 第3点は、城東地区開発について、以下数点お尋ねをいたします。 まずその第1は、舘山・土清水地区内での体育館建設に対し、用地の買収費
が今年度予算化され、感謝を申し上げ
ておるもので
あります。つきまし
ては、今後の計画等についても、市当局といたしまし
ては、国体
があり、そして財政事情等は十分認識し
ているので
あります
が、地域としては開発の過程
があり、速やかな対応をお願いしたいので
あります。また、61年度の本会議で私
がお願いいたしました、当地区の用水による無雪住宅街づくりについて、市長は研究課題だと御答弁をいただい
ているわけで
あります
が、その後どのように研究され
ているのか、お答えを願いたいので
あります。 第2点は、小立野-湯涌線の錦町-土清水までの県道拡張の問題で
あります。昨年辰巳ケ丘高校の新設以来、団地開発等で通行
が非常に激しく、また学生の通学道路となっ
ているので
あります
が、非常に狭い道路にバス
が走り、自動車
が通るので
いつ事故
が起き
ても不思議ではない状態
が続い
ており、今後ますます通行量
がふえる現状で
あります。市当局でも県に対しどのように対応され
ているのか、お聞かせを願いたいので
あります。事故
が起き
てからでは遅いのです。適切な対応
が望まれるので
あります。 第3番目は、湯涌・三口地区に警察派出所の設置で
あります。私は何回も本議場でお願いし
てきたわけでございます
が、今までに具体的な話
がないようで
あります
が、学校
あり、そしてその他特殊なところでも
あるゆえ、地域住民の安全の上からも早急な対応
が必要で
あると考えます
が、担当部長の御答弁をお願いするもので
あります。 第4は、小立野-古府線の菊川より小立野までの間
がようやく64年度完成し、一段と交通事情
がよくなるわけで
あり、地域住民は待ちに待っ
ていたので
あります。ここで完成された地点から美大前、そして田井町交差点との区間
が県施行となっ
ているようで
あります
が、当局はどのように見通しを持っ
ているのかお聞かせ願いたいので
あります。大学門前街
ができ、そして小立野台との幹線としての重要な線で
あり、地区住民の最も関心
が深い線で
ありますので、早急な完成を期待したいので
あります。適切な御答弁をお願いをいたします。 「ふれあいの里」研修館のことについてで
あります。今年度完成いたします
が、市の青少年にとってこの上もないプレゼントになったわけで
あり、評価するもので
あります。
が、管理運営面について少なからず不安を持つもので
あります。なぜ第三セクター方式をとらなかったのかお聞きしたいので
あります。今後の管理運営
が、市民に使いやすい施設とし
ていただきたいものだと思います。 質問の最後に、観光会館の改修工事中の火災発生事件について質問をいたします。 その第1点は、工事中の火災発生は今度
が初めてではなく、過去3回も火災事故
があり、しかもいずれも同一業者
が工事に当たっ
ていたとのことで
あります。工事に参加する業者指名に当たって、過去における事故実績
が問題にならなかったのかどうか。 その2点は、過去の火災発生の経験から、工事作業の際の注意を特に指示し
ていたと思う
が、工事監督の責任はどうなっ
ているのか。 第3点は、緞帳焼失の損害は、緞帳の版権、現物の焼失を含むと考えられるのに、なぜ版権に関してだけ市の予算を支出するのか、関係部長並びに市長の答弁をお願いし
て、質問を終わります。(拍手)
○副議長(越野迪子君) 江川市長。 〔市長江川昇君登壇〕
◎市長(江川昇君) 16番小津議員の御質問にお答えをいたします。 市制 100周年の日に姉妹都市市長会議を開催し
てはどうかという御提案でございます
が、市制 100周年を祝うために各姉妹都市の市長へは招請状を出しまし
て、参加を要請したいと思っ
ております。しかし、相手都市の事情も
あり、一堂に会する市長会議の開催は極めて難しいことと判断をし
ております
が、しかし、せっかくの市制 100周年会議でございますので、できればそういうことをやっ
てみる必要も
あろうと思っ
ております。いずれにいたしまし
ても、国際親善につきまし
ては、市民憲章にうたっ
ておりますように、「ひらこう世界に」ということをうたっ
ています
が、私はそういう意味でも、100 周年のこの式は大いに対外的にも強調をし
ていきたいということを考え
ておるわけでございます。 次に、城東地区の開発でございます
が、舘山・土清水地区の無雪住宅街の問題でございます
が、土清水地区の
土地区画整理事業の中で歩車道の分離された道路について、流雪溝
が設置される計画で、現在施行中でございます。その成果を見
て可能な限り類似条件の地区で取り入れるように、さらに検討を加え
ていきたいと思います。また、錦町-土清水間の改良につきまし
ては、県において62年度から交通安全対策事業として歩道整備の用地買収
が進められ
ております。地元の協力を得
て事業
が促進されるように、今後とも県の方へ働きかけ
ていく所存で
あります。 次に、小立野-鈴見線の整備状況でございます。小立野通りから薬学部グラウンド横までの延長 163メーターは、市施行で昭和54年度から整備中で
あります。薬学部グラウンドから美大前を通じて田井町交差点に至る間は一部県道と重複することから、県施行で事業化を要望し
ているところで
あります。田井町交差点から鈴見橋の間は、明年度から東部環状道路に関連事業として市施行での事業化を予定をいたし
ております。いずれにいたしまし
ても、金大移転との関連も
ありまし
て、早期に当該区間の整備を図るため必要
がありまし
て、関係権利者の御理解、御協力を切にお願いしたいと存ずるものでございます。 さらに、「ふれあいの里」研修館について申し上げます。「金沢ふれあいの里」研修館は、旧青年の家を継承し、発展拡大するとともに、地域の農業構造改善事業の実施によりまして、青少年の健全育成と地区の活性化を目指すもので
あります。管理運営については、農林業の体験実習と青少年研修との複合施設として新しい試みで
ありまし
て、それぞれの関係機関による運営委員会を設置いたしまし
て、御意見を十分に踏まえながら、新研修館の利用者の増大に努めるとともに、効率的で健全な運営に努力をし
ていくつもりで
あります。 なお、事業活動の中で、委託の必要
があるものにつきましては、委託することを考え
ておりますので、全館委託ということはただいまのところは考え
ておりませんことを御承知願いたいと思います。 次に、観光会館の緞帳について、3回も火災を起こし
ている業者をなぜ指名したかという御質問でございます
が、過去3回の事故は承知し
ておりました
が、今回の改修工事の難易度から見
て、技術的な適正、過去の同種同規模工事の実績及び工事に対する意欲等、これらを総合的に判断し
て指名いたしたわけでございます。ただ、結果的に再度火災事故を起こしたことにつきましては、まことに遺憾に存じ
ている次第で
ありまし
て、その点は我々おわびをするところでございます。 そこで、工事監督の責任はどうなっ
ているのかということでございます
が、工事中の災害防止、安全体制の確保を図るのは、建築業者の当然の責務で
あります。着手に当たり安全体制の確保に万全を期するように、施工業者と工事監督受託者に指示し
ておりました
が、ああいうことになったわけでございまし
て、今後さらに指導を強化し
ていくつもりでございます。 火災による損害賠償でございます
が、火災による損害賠償は、原状復帰
が原則で
あり、この点において請負業者から市の指示どおり弁償する旨の回答を得
ております。しかし、この際従前の図案を改めまし
て、文化都市金沢を象徴する緞帳にしたいとの新たな要素を加えまし
て、原画を制作したもので
あります。この原画の版権は市に帰属することでも
あり、この制作費を市の負担といたしたもので
ありますので、どうぞ御了承をお願いしたいと思います。 なお、北部運動公園、あるいはまた城東地区の体育館の問題につきまし
ては、それぞれ担当の部長からお答えをいたしたいと存じます。
○副議長(越野迪子君) 乙村総務部長。 〔総務部長乙村董君登壇〕
◎総務部長(乙村董君) 涌波・三口地区の警察派出所の設置につきまし
ては、かねてから警察当局と連絡会を持ち要請をいたし
ておるところで
あります。今後さらにその実現に向け
て努力をいたしたいと思っ
ております。
○副議長(越野迪子君) 油屋都市建設部長。 〔都市建設部長油屋賢三君登壇〕
◎都市建設部長(油屋賢三君) 北部運動公園に関して、幾つか御質問
がありましたので、お答えを申し上げます。 まず、野球場の安全対策の問題でございます。現在、野球場につきまし
ては、設計を詰め
ているところでございます
が、まず野球場のグラウンドでございますけれども、クレー舗装の土質、そしてまた勾配、排水などに十分吟味をいたしまし
て施行いたし、外野フィールドには良質の芝を張っ
て適切な管理を行い、不規則バウンド等による事故を極力防止するよう努め
てまいりたいと思っ
ております。 また、外野のスタンドフェンスでございます
が、カバーをつけた特殊フェンスを使用することといたし
ております。コンクリート壁には緩衝ラバーマットを張るなど、プレーヤーの衝突ショックをできるだけ和らげる処置をとっ
てまいりたいと思っ
ておりますほか、野球場の周囲にはボール
が場外へ出ないように、必要な高さのネットフェンスを設置するなどし
て、プレーヤー、観客、そしてまた公園利用者など
が安心をし
て利用できる施設として、安全対策に十分配慮し
てまいりたいと思っ
ております。 それから、駐車場の点についてお触れでございます
が、駐車場につきまし
ては、当区域は極めて限定された面積の中で確保しなければならないという現状はございますけれども、とりあえず臨時駐車場も含めまし
て、最大限 700台分を確保すべく検討中でございます。 それから、ジョギングコース等についてお触れでございます
が、市民各層の健康増進を図る目的に、公園への進入道路や園路を利用いたしまし
て、1キロメートル前後での距離別にジョギングコースの設定を計画いたし
ておるところでございます。公園の面積規模からいたしまし
てのある程度の制約
がございますので、園路と併用に使わざるを得ないということ
がございます
が、本格的な全天候型のウレタン舗装などは、そうした面では難しいという面
がございますけれども、できるだけいろいろな工夫をいたし
てまいりたいというぐあいに存じ
ておる次第でございます。 いずれにいたしまし
ても、北部運動公園は市制 100周年記念事業の一つでございます。スポーツ、市民の健康増進、そしてまたレクリエーション、イベントなど、市民各層の方々
が安心し
て利用できる、グレードの高い立派な施設といたしたいというぐあいに思っ
ておるところでございます。 以上でございます。
○副議長(越野迪子君) 奥教育長。 〔教育長奥清君登壇〕
◎教育長(奥清君) 小津議員にお答えいたします。(仮称)東部市民体育館の建設でございます
が、まず建設用地の取得
が先決でございます。昨年来土清水町地内におきまして用地買収に取りかかり、63年度中に買収を終えたくその費用を予算計上いたし
てございます。その面積は7,041 平米、 2,130坪でございます。建設の時期でございます
が、国体関連の施設設備の整備を急がなければなりませんので、それと重複しない時期に建設できればと考え
ております。 以上でございます。休憩
○副議長(越野迪子君) この際、暫時休憩いたします。 午前11時54分 休憩 午後1時3分 再開
△再開
○議長(北市朗君) 出席議員数は、ただいまのところ38名で
あります。 これより、休憩前に引き続き会議を開きます。
△質疑・一般質問(続き)
○議長(北市朗君) 休憩前の議事を継続し
て質疑並びに一般質問を続行いたします。 14番杉浦常男君。 〔14番杉浦常男君登壇〕(拍手)
◆14番(杉浦常男君) 私は、日本共産党市会議員団の一員といたしまし
て、市長並びに関係者に質問いたしたいと思います。 質問の第1点といたしまし
て、昨年11月29日にビルマ海域で発生した大韓航空機爆破事件につい
てで
あります
が、あの事件は単なる関係国の問題というものではなく、国際航空路線で起こった問題で
あり、ましてや大韓航空機の爆破で死者
が 115人も出
ているという重大な事件だからで
あります。対岸に諸外国を有する日本海に面した沿岸都市として、江川市長はこの事件をどのように受けとめ
ておられるのか、考えをお聞かせ願いたいので
あります。 我が党としては、この爆破事件は北朝鮮の工作員による犯行で
あり、このようなテロ行為は科学的社会主義とは全く無縁のもので
あり、人道上も、国際法上も絶対に許されない蛮行で
あると主張し
ているので
あります。我が党の宮本議長は1月22日このことに触れ、「社会党は真相不明だからコメントできないという態度です
が、我が党は北の工作員
がやったことだと見
ています」とその確信を述べ、「飛行機
が墜落したということも事実で
あり、爆破に関係
があると思われる2人の人物
が自殺を図り、1人は死に、1人
が生き残った。この生き残った1人
が記者会見をやり、みずから爆破自白を表明したことについて、この一つをどう見るか。死を覚悟し
ている工作員の女性
が、公開のインタビューで問いに答える態度というものは、決して替え玉とか、作り事ではなく、ごらんのようにリアリティーに満ち
ており、その点から見
ても我々は北側のスパイ工作員による爆破事件だ、テロ行為だということで、真相は一つしかないとして全面的に明らかにしたので
あります」と、明快にその確信を述べ
ているので
あります。 今回の発表
が韓国当局の発表というだけで絶対視し
ているものではないので、韓国は軍事政権で
あり、反動国家で、金大中らの拉致事件さえ引き起こした国で
あることもよく承知し
ているところで
あります
が、アジアで起こった事件としてこの種のテロ事件は政治的配慮で左右されず、唯一真実に迫るという基本姿勢をとること
が、日本の革新政党としての責任
ある態度を示す必要に基づくものなので
あります。
ある新聞は「時鐘」の中で、「大韓機事件をめぐり、国連安保理で韓・日チームと朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)対決し
ている。北側は相変わらず韓国の自作自演説と繰り返し
ている。
が、韓国側
が持ち出す具体的傍証をただ全面的に否定するだけの北の言い分は迫力に欠ける」として、「さきの赤旗紙上での[金賢姫の自供はリアリティーに満ち
ている]との、宮本日本共産党議長の見解
が、ずばりと核心をつい
ていよう。これに対して日本社会党は、友好関係の北に気がねし
てか、韓国の自作自演説にも乗るかのような気配を見せ、はっきりしない」と指摘をし
ております。 今なお記憶に新しい、朝鮮海域で起こった石川県の「第36八千代丸」銃撃拿捕事件についても、北朝鮮側は航行の自由
が保障され
ている公海上を、国際法でも認められ
ていないのに、勝手に自分の水域として囲み込むという無法なもので、そこに入ったからといっ
て無防備の漁船を問答無用で銃撃をし
て、乗員を射殺するということなどは、人道上も許されない事件と言わねばなりません。テロや無法を許さない日本共産党の立場は明確で
あります。罪もない多くの生命を奪うテロによって、自分の意思を他国に押しつけようとする野蛮な行為は、科学的社会主義とは全く無縁で
あるばかりか、その根本精神において真っ向から相入れないもので
あります。今回の大韓機事件に示した日本共産党の立場こそ、真に社会進歩の道理にかなったもので
あることを改めて示したもので
あります
が、市長はどのように大韓機爆破事件を判断されたのか、重ね
てお聞かせ願いたいので
あります。 質問の第2点といたしまし
て、金沢の観光と和風旅館の発展についてで
あります。市制 100周年を迎え、これからの金沢市の新しい発展をどういう方向に求め
ていくべきか
が大きな議論となっ
ております。ここ数年の金沢への観光客数は、昭和57年度の 446万人
が61年度では 475万人と、徐々にふえ続け
ているので
あります
が、冬には途絶えるようで
あります。 金沢を訪れる観光客の観光の印象としてのアンケートでは、「裏通りに金沢の歴史
がうかがえる」と答えた人
が30.4%と最も多く、印象に残った場所として「兼六園」
が第1に挙げられ
ているので
あります
が、ところが、市内のこれらの観光客を受け入れる宿泊施設軒数で見ますと、昭和50年から61年度で見るに、ホテルは3社から東急など7社に急増し、さらに全日空ホテルなどの建設
が予定され
ているほどで
あります
が、ビジネスホテルや公的施設、ユースホステル、民宿、温泉郷などの宿泊施設は横ばいないしは漸増という状況で
あります
が、和風旅館においては120 年の歴史と伝統を持ち、金沢市の発展に大きく寄与し
てきたので
あります
が、現在では74軒となっ
ており、必死の努力にもかかわらず、稼働率
が20%ないし30%とも言われ、かなり厳しい状況のようで
あります。市長は、和風旅館の現状をどのように受けとめ
ておられるのか、考えをお聞かせ願いたいので
あります。 もちろんこの現状を打開するため、和風旅館の皆さんの自主的努力は当然で
あります
が、いかんせん、本市の進める大手資本中心の大型開発の谷間に押しやられ
てしまうと言わざるを得ません。いかがでしょうか。全国から金沢を訪れる多くの人たち
が、「裏通りに金沢の歴史
がうかがえる」と答え
ているように、和風旅館もまた町の歴史と住む人の心を伝え
てくれ
ているのではないでしょうか。 旅館組合の
ある方は、次のような手紙を寄せ
てこられました。その中で、「この数年私たち
が旅の中に求め
ているものは何かといったことを漠然と考え
てきたのだ
が、およそ次の3つの要素に集約できるのではなかろうかということに気がついたのです」として、「1位、ローカルカラー、地域性、郷土色、2位、モニュメント、記念碑など、3、ノスタルジア、郷愁、望郷、懐かしさ、私ども
が旅に出るときまず訪れる旅先の郷土色に接し
てみたい、体験し
てみたいという気持ち
が強くなり、その地域特有の物事に触れること、その他風土、郷土料理、人情、土産品、歴史、民芸などの旅人の最も深いところで求められ
ていたのではなかっただろうか。日本じゅうどこへ行っ
ても同じような町や植物や風景では、旅は空振りに終わる。リトルトーキョーや小京都を探し求め
ているわけではないと思います。本当にその土地に根差した生きざま、それこそ
がローカルカラーの真髄で
あって、これこそ求め
て旅立っ
ていくものと思います」と訴え
ておられたので
あります
が、現在、大規模な開発とビル建設による町づくりに一石を投じ
ておられると思うので
あります
が、市長はどのように受けとめ
ておられるのか、考えをお聞かせ願いたいので
あります。 和風旅館の発展のため、まず融資枠の拡大
がなされたものの、なお長期低利の貸し付け等思い切った助成制度も導入されるべきではないかと思うので
あります。 次に、観光案内の充実ときめ細かい対応の仕方
が必要で、和風旅館専用の二俣和紙などによるパンフレットの作成などを出し
てはどうか。さらに、土曜の午後、祭日、休日こそ多くの観光客を迎えるので
あります
が、この時期の観光案内システムを検討し
てはどうかと思うので
あります。 「金沢の情緒
ある和風旅館
が、観光的魅力を醸成する重要な要素として期待する」と市長は語られた
が、市制 100周年を迎えるに当たって、21世紀に向かっ
て、観光地百年の大計、雪と水と緑の理想都市を目指した新しい町づくりは、大きな飛躍を生み出すこと
ができると思うので
あります
が、市長から具体的にお答え願いたいので
あります。 質問の第3点といたしまし
て、がけ崖崩れなど、急傾斜地における安全点検についてで
あります。「災害は忘れたころにやってくる」と言われ
ておりますように、去る1月22日午後9時40分に、犀川沿いの清川町に下る斜面でがけ崩れ
が起こり、長さ20メーター、幅6メーターにわたり、 400トンに上る土砂
が20メートル下の市道に落ちるという事故
がありました。あのときはタクシー
が走りすぎた直後で、幸い人身事故とはならなかったので
あります
が、2次災害
が心配されたので
あります。私たち議員団も翌23日現地に出かけ、調査を行い、早速関係部長会議に現場の安全対策と危険地域の総点検を申し入れたところで
あります
が、今までの対策等について市長から明らかにし
ていただきたいので
あります。 市内では数多くの危険ながけ地を抱え
ているので
あります。かつては美大用地横のがけ崩れ、鈴見台団地のがけ崩れ、窪高台団地でのがけ崩れなど、中には人命にかかわる大事故ともなったので
あります
が、この際改めて危険急斜地の安全点検を行い、万全を期すべきと思うので
あります
が、いかがで
ありましょうか。 我が党は一貫し
て急傾斜地崩壊の危険除去の安全対策を求め
てきたところで
あります。危険箇所全国7万 7,242カ所で、そのうち石川県1,195 カ所中、本市は 404カ所となっ
ており、そのうち整備済みは全国18%にすぎず、極めて憂慮される状態と言わねばなりません
が、そこで市長から、これら本市に係る危険箇所に対する対策をどのように立て
ておられるのか、この際明らかにし
ていただきたいので
あります。 さて、私
が住民の方からの通報を受け、建築指導課に2月20日ごろに点検を求めたので
あります
が、場所は石引4丁目8番地の新坂にかかるがけ地に
ある住宅なのです
が、土間のひび割れ
が2~3日前からひどくなっ
て心配ということで、数日前からがけ下では工事
が行われ、多量の地下水
が抜けたようで、万一にも崩壊事故になりかねない不安を抱え
ているので
あります
が、どのように調査
が行われ、どのような対策
が考えられ
ているのか、関係部長から明らかにし
ていただきたいので
あります。本市は丘陵地や台地
が多く、したがって、急傾斜地に接する危険な家屋
が多いと言われ
ているだけに、安全点検
が強く望まれるので
あります
が、市長から今後の対策をお聞かせ願いたいので
あります。 質問の第4点といたしまし
て、日照と電波障害につい
てで
あります。日照や電波は、住む人の快適環境と不可分の関係に
あると言わなければなりません。ここ数年建築申請の件数は、昭和59年 3,880件、62年には 4,000余件と見られるので
あります
が、近年建築の高層化
が進む中で、日照問題、電波障害問題
が、行政側においても指導の厳しさを欠い
てき
ているのではないかと思うので
あります
が、どのような状況に
ありましょうか。昭和61年度で見るならば、 3,980件中10メーターを超える高さのものは 177件、3階以上のもので見ると 458件の申請件数となっ
ているので
あります
が、日照や電波の障害について、どのような指導
が行われ
てきたのか、この際市長から明らかにし
ていただきたいので
あります。 去年の5月末ごろに、市の
ある病院で診察室と検査室
が、隣のマンションルームの建築によって日陰となることから、施工主との間にトラブル
が発生したので
あります
が、その原因は、建築前の説明では病院との間には駐車場部分にするので心配はないと言われながら、実際の建築工事ではひどい日陰となる建て方で強行するというやり方で、ほとんど話し合いには応じないという出来事
があったので
あります
が、調停に持ち込まれる中で、屋根のひさしを切り取ったようです
が、事前に十分話し合い
が持たれるように積極的な指導を行うべきと思うので
あります
が、市長はどのように考えられ
ておられるか、お聞かせ願いたいので
あります。 本市では、かつて私たち議員団の申し入れで、日照障害防止に関する指導要綱
ができました
が、国の日照要綱に取っ
てかわることになり、電波障害では50年1月には4階建て高さ10メーター以上のビルを対象に、電波障害防止義務を指導要綱に加え、違反者にはガス、水道の一時供給停止の強い措置も盛り込まれ
ていたので
あります
が、今ではその制裁措置はなくなり、誓約書によって指導し
ているようで
あります
が、北陸の曇り空の多い地方においては、日照条件においてもっと厳しい規制
がかけられるべきではないかと思うので
あります
が、市長の判断をお聞かせ願いたいので
あります。 そこで、市
が建て
ている公共施設にかかわる電波障害の解消の統一基準につい
てで
あります。例えば、北日本放送については共同アンテナ老朽化による取りかえは業者負担とし
ているので
あります
が、ところが、民間
が行う電波障害解消の覚書によっても、受信アンテナ部分の北日本放送受信機取りかえを設置者の負担とし
ているにもかかわらず、本市
がアンテナ部分の北日本放送受信機取りかえは利用者負担とし
ていることはまことに不都合で
あり、市の負担とすべきと思うので
あります
が、市長からお聞かせ願いたいので
あります。また、金石などでは潮風被害
が著しい地域においては、特別な考慮
が必要で
あって、一律的な処理は妥当でないと思うので
あります
が、市長並びに土木部長からお聞かせ願いたいので
あります。 質問の第5点といたしまし
て、国体に関連し
て、カヌー競技場と犀川歩道橋の建設についてで
あります。 石川県国体準備会は、実施目標の中で健民運動をさらに活発に展開し、好ましい人間関係を培い、地域の連帯感を涵養し、情操を高めるなど、豊かで住みよい郷土づくりを推進するなどとし
ているので
あります
が、市長は国体の開催をどのように受けとめ
ておられるのかお聞かせ願いたいので
あります。 さきに議長から県・市当局への意見集約の報告
が行われ、その中ではカヌー競技場としての犀川上流域周辺
が挙げられ、県において整備を求め
ているもので
あります
が、この開催は関係地域として大きな関心と期待
が持たれ
ているので
あります。こうした機運は、国体を迎え
て全国から親しまれる金沢、金沢らしさと地域づくり、町づくりを市民ぐるみで考えるいい機会ではないかと思うので
あります。 競技会場の予定地は犀川緑地を抱え、毎年の名物の花火大会も続けられ
て、野外音楽堂も予定され
ており、この恵まれた風土を生かした町づくりは、市民ひとしく注目し
ているところで
あります
が、2キロにわたる両岸を結ぶ安全で便利な犀川歩道橋の建設
が最適ではなかろうかと思うので
あります。市民はもちろん、金沢を訪れる多くの人たちを喜ばせるのではないかと思うので
あります
が、市長の決意をお聞かせ願いたいので
あります。 また、体育館用地
が、取得することとなった城南中学第2体育館も最も近代的なものとしてつくられるならば、種目別開始式等に活用される可能性も大きいのではないかと思うので
あります
が、教育長からお答えを願いたいので
あります。 質問の最後に、保育問題につい
てで
あります。今回提出された予算説明によれば、保育料は15年ぶり据え置きとなり、定員割れ対策や、新たに予備調理員の配置、さらに経営安定対策費
が増額されたことは、長年にわたって叫び続け
てきた市民運動の成果として評価し
ているところで
あります。しかしながら、石川県保育連絡会など
が行ったアンケート調査によっても、対象者の73.8%
が保育料を安くし
てほしいと訴え
ていることからし
ても、東京、名古屋の倍となっ
ている金沢の保育料の引き下げは強く求められる課題と言わねばなりません。市長はどのように受けとめ
ておられるのかお聞かせを願いたいので
あります。 また、1985年人件費の公私格差是正補助金の削減
が行われ
て以来、ベテラン保母の解雇
が進み、定年制
が45歳まで引き下げられるということや、保母の雇用不安
が大きく広がっ
てき
ているので
あります
が、まず市長にお聞きしたいので
あります
が、本市の保母給与の格付は58歳となっ
ているにもかかわらず、現場からの苦情を考慮されず、身分不安を放任されたまま見過ごされ
てきたのではなかろうかと思うので
あります
が、どのように考え
ておられるのか、判断をお聞かせ願いたいので
あります。 働く婦人労働者の雇用確保や雇用の安定に寄与すべき保育所において、人件費削減による保母解雇などによって、最も激しい雇用不安
がつくり出され
ていることは重大で
あり、男女雇用平等
が強く望まれる今日、給与の充実を初め、保母の身分の安定のための解雇制限など、抜本的な対策を講ずるべきではないかと思うので
あります
が、改めて市長の決意を伺いたいので
あります。 以上をもちまして、私の質問を終わります。(拍手)
○議長(北市朗君) 江川市長。 〔市長江川昇君登壇〕
◎市長(江川昇君) 14番議員杉浦議員にお答えをいたします。 去る11月29日に起きました大韓機爆破事件で
あります
が、これは国際問題で
ありまし
て、私から所見は差し控えたいと思います。 次に、金沢の観光と和風旅館の問題でございますけれども、今日ホテル進出など課題も多いことから、まず宿泊施設の実態調査を実施いたしまし
て、今後の施策の指針とするほか、施設の近代化、接客サービスの向上を図る上で、融資制度を見直し、あわせ
て利子補給の助成策を講じ
て、業界の発展に努めたいと思っ
ております。金沢の魅力は、古いものと新しいものとの調和のとれたところに
あるので
ありまし
て、今後も関係団体とともに、和風旅館のよさを広く宣伝いたしまし
て、春夏秋冬を通じて、また各所にわたってその振興を図っ
ていく方針でございます。 がけ崩れの問題でございます
が、犀川のがけ崩れにつきまし
ては、現在、土地所有者において暫定応急処置として防災工事を施行中で
あります
が、恒久的防災工事につきまし
ては、県において検討中でございます。大体この急傾斜地におけるところの防災の件につきまし
ては、59年度から市内全般にわたってがけ崩れ、土石流、地すべり等の危険箇所の総点検の調査を実施し
てきました。これらの調査結果を踏まえまし
て、必要箇所から逐次県において危険箇所15地区、この指定
がなされまし
て、本年も常磐町、法島町、鈴見町の急傾斜地の崩壊防止工事
が施行され
ておるところで
あります。また、危険箇所については、毎年梅雨季などの県・市合同パトロール点検
が実施され
ております。その予防といたしまし
ては、あるいは音波によるところの通報、あるいはまた危険箇所に対するかね
てからの地元民に対する注意
○議長(北市朗君) 近藤土木部長。 〔土木部長近藤長明君登壇〕
◎土木部長(近藤長明君) 石引町のがけについてお答えをいたします。 石引町の御指摘の場所は、がけの高さ、建物の連檐の状況から、急傾斜地の崩壊対策事業の採択は、基準の上から困難なようで
あります
が、引き続い
て融資制度を含め
てこの復旧について協議をし
ていく必要
があると考え
ております。 それから、金石の公営住宅の共同受信施設の塩害についてお触れでございます。この金石地区の公営住宅の建築に伴っ
ての共同アンテナにつきまし
ては、塩害を考慮しまし
て、ステンレス製のアンテナを使用いたすことにいたし
ております。 以上でございます。
○議長(北市朗君) 奥教育長。 〔教育長奥清君登壇〕
◎教育長(奥清君) 杉浦議員にお答えいたします。 国体の開催につきまし
ては、国体開催要綱にのっとりまし
て、市民参加のもと、その成功を期したいと考え
ております。 カヌー競技の競技会場及び周辺公共施設につきまし
て、市長から答弁
がございました。具体的なコースの設定につきまし
ては、今年5月ごろ行われます文部省、日体協の現地視察によりまして決定するものと思っ
ております。したがいまし
て、競技開催に伴います周辺公共施設の利用につきまし
ては、コース設定
が決定次第、検討を加え
てまいりたいと考え
ております。 以上でございます。
○議長(北市朗君) 20番西村直則君。 〔20番西村直則君登壇〕(拍手)
◆20番(西村直則君) 質問の機会を得ましたので、数点について市長並びに関係部長にお尋ねいたします。 明年は市制 100周年記念を迎え
て非常に慶賀の至りでございます。「一年の計は元旦にあり」と申します。次の百年の計は来年からに
あります。差しあたり今後10年間に始められるべき当市の発展策につき、2つ御提言申し上げ、市長にそのお気持ちをお伺いいたす次第でございます。 〔議長退席、副議長着席〕 新幹線の開通は最も早急に望まれるところで
あります
が、新幹線以外に考えられることは、第1に金沢エアポートの建設です--金沢飛行場で
あります。これは「21世紀の“未来像”」には載せられ
ていません
が、極めて価値なる事業で
あると信じます。小松空港は日本海側最大の空港で
あり、また新大阪空港の避難空港としての役割も加味し
て、次第に国際便専用を目指すものと考えられるので
あります。金沢市の観光客誘致のために、河北潟周辺に滑走路の短い新空港をと思うので
あります。国内各空港との乗り入れはもちろん、新大阪空港、羽田空港との間に数時間置きのエアバス
が主体となる空港で
あると思うわけです。市長のお考えをお聞かせください。 第2は、東海北陸自動車道、北陸関東産業道路からの金沢への進入路で
あります。この進入路につきまし
ては、四全総には全く載っ
ておりません。点線もつい
ておりません。前者については、白鳥に向かっ
て着々工事
が進められ
ており、後者については先日松本まで開通いたしました。現時点、将来の金沢市のため、国に強力に働きかけるべきと思います
が、市長の所見をお聞かせください。 次に、市の観光行政について2つお伺い申し上げます。 第1に、観光課の設置で
あります。我が党の山田議員も12月議会で申し上げました
が、昭和61年の観光客数は、先ほど杉浦さんのおっしゃいましたように 475万人で、全国有数で
あります。当初予算で市長は伝統文化の香り高い金沢を築くため、また観光資源の開発のために相当の予算を計上なされ
ています。観光事業の推進発展のため、多くの職員を必要とします。現在、商工観光課の観光係は極めて少数で対応し
ています。類似都市22市のうち19市は独立した観光課を設け
ています。例えば富山では観光課に10人、長野市は12人、松山市は13人、倉敷では観光振興課13人のほかに、観光施設課を設け
てそれぞれ多数の人員を配し
ています。金沢市旅館ホテル協議会からも、観光課の設置の要望書
が出され
ているそうです
が、市長のお考えをお尋ねする次第で
あります。 また、経済部長兼任の助役さんにお尋ねいたします。漸進的に人員を増加し、観光課の独立を目指すことについて、どのようなお考えをお持ちでしょうか、お伺いいたします。 第2に、駅前に観光総合案内所とイベントタワーを設置したらとの考えでお尋ねいたします。コンベンションビューローはイベントの招待に非常に努力し
ています。全く敬意を表する次第で
あります。金沢へ来ました観光客を温かく迎え、丁寧に案内し、お客さんに金沢の好印象を与えねばなりません。現在、金沢市観光案内所
があり、それはわずか2坪で職員2名、日観連案内所には1名
いるのみで
あります。極めて陣容
が脆弱で
あります。 旅館74軒、都市型ホテル7軒、ビジネスホテル59軒からの人員の派遣を求めるのはもちろん、外人向けの通訳を配し、また金沢の特産物関係からの人もお願いし、特産物の陳列も考え、強力な総合案内所を設けたらと思うので
あります。もし県からの要求
があれば、加賀温泉、和倉温泉も含め
て、そこからの人員派遣も受け入れ
て、懐の広い金沢のいいところを示したらと思うので
あります。また、イベントタワーを設け
て観光客に歓迎の意を表するとともに、かつ市民に国際観光都市金沢の誇りを持ち得るようにしたらと思うので
あります。市長の御所見をお伺いいたします。 また、駅前整備事業との関連の中で、このような企画
が可能で
あるか、また国体までにでき得る可能性
があるか、助役さんの率直な御意見をお聞きいたします。 次に、テレトピア・システムについてお聞きいたします。昭和60年3月指定を受けまし
てから鋭意具現化に努力なされ、この3月全国で初めてシステムの企画書
が策定されたそうで、まことに喜びにたえない次第で
あります。市長には、先日、富山、福井両市長とこの問題について話し合われたそうです
が、このシステムをいつごろまでに、どのような手順で進展なさるおつもりかお聞かせください。 企画調整部長にお聞きします。伝統産業システム、総合コンベンションシステム、教育情報システム等、13のシステムを想定され
ているようです
が、市民のニーズをお考えの上で、どのようなところから着手される御予定でしょうか。情報都市建設には優秀な頭脳と莫大なお金
が要ります。金沢市を近代的に発展させるためには欠くべからざる事業で
あり、御健闘をお願い申し上げる次第で
あります。 最後に、農業問題についてお聞きいたします。 転作
が進み、本年は96ヘクタール
が追加され、市の水田 4,510ヘクタールのうち、その4分の1の 1,125ヘクタール
がすべて田んぼで、米
がつくれません。4枚に1枚
が転作を余儀なくされ
ています。農家は非常な苦しみの中に
います。しかし、当初予算では32億 9,600万円計上され、前年比1%増し、市全体の伸び 6.8%から見ますと寂しい限りです。農家
が転作達成のために努力なされた結果、金沢市の達成率
が 103%と聞い
ています。このような農家の努力
が一層の励みになるような政策を講ずる必要
があると思います
が、農林予算について市長の御所見をお伺いいたしたいので
あります。 また、このような厳しい農業の転換期とも言われ
ております時に当たりまして、どのような施策を進め
ていくのか、農林部長にお尋ねいたす次第で
あります。 もう1点、キゴ山において6億円余りを投じ
て整備を進め
ている「ふれあいの里」
が、今回条例案に出され
ております
が、この中の研修館を利用し
て、農家の長男の結婚難解消に役立つような催し物をし
ていただき、後継者を育て
ていただきたいと思うので
あります
が、農林部長さんにはこれについてどのようにお考えでしょうか、お伺い申し上げる次第で
あります。 以上で、私の質問を終わります。(拍手)
○副議長(越野迪子君) 江川市長。 〔市長江川昇君登壇〕
◎市長(江川昇君) 20番西村直則議員の御質問にお答えをいたします。 金沢エアポートの建設についてお話
が出ました
が、広域交通網の整備は21世紀に向けた都市の発展に不可欠で
ありまし
て、航空機による体系の充実もその一環として重要な問題だと思います。当面の課題といたまし
て、小松空港の機能の充実や増便について、各方面の方々とともに努力し
ておるところでございます。御提案のエアポート問題は、北陸新幹線等の他の高速交通網との連携も含めまし
て、今後の課題として検討をさせ
ていただきたいと思う次第で
あります。 次に、金沢へ進入するための東海北陸自動車道、北陸関東自動車道等の状況でございます
が、東海北陸自動車道と金沢市とを直結する道路として、従来より金沢-上平線を高規格幹線道路計画網への組み入れを要望し
てきました。残念ながら第四次
全国総合開発計画では、計画に組み入れられなかったことはまことに遺憾でございます。このために、当面は北陸関東産業道路として位置づけられ
ている県道金沢-湯涌-福光線の改良整備を一段と進めまし
て、東海・関東方面からの道路網の充実を図るように、関係機関への働きかけを行うつもりで
あります。 次に、観光事業についてのお尋ねでございます。コンベンション都市を志向する本市において、観光行政の重要性につきまし
ては、十分私も承知いたし
ておるところで
あります。今後は観光資源の開発を積極的に進め、観光を本市の新しい産業として伸展させる必要性を痛感をいたし
ておるものでございます。 観光課の設置の件につい
てで
あります
が、庁内全体の事務の調整を図りながら検討し
てまいるつもりで
あります
が、観光課の職員定数については、御指摘のとおり機能的役割分担を目指し
て、商工観光課を初め、文化課、緑と花の課、さらには総務課もその一翼を担っ
ておりますほか、市の職員をコンベンションビューローに派遣をし
ておりまし
て、必ずしも不十分とは思っ
ては
いません。しかしながら、これからの観光も考えると、本市の新しい産業の柱ともなるもので
ありまし
て、今後の推移を十分見きわめながら、段階的に柔軟に対応し
ていくつもりでございます。 次に、テレトピア都市指定の問題でございます
が、昭和61年の9月に策定を見
て以来、金沢市高度情報化構想に基づくシステムのうち、このほど13システムの企画書をまとめたもので
あります
が、これらのシステムの具現化の時期及び手順につきまし
ては、昭和63年度中に研究班、行政事務改善委員会などを通じまし
て、優先度や緊要度を検討した上で決定し
ていきたいと思います
が、これはこれでもっ
て終わるものでは
ありませんので、なお将来については十分な対応をし
ていくつもりで
あります。 次に、農業問題でございます
が、本年度の転作につきまし
ては、関係者の絶大な御努力によりまして達成すること
ができました。御指摘のとおり農林業関係予算の伸び率
が低いということで
ありますけれども、これは本年度において米麦等大規模乾燥施設等の大型事業
が減少したことで
あります。しかしながら、予算の内容においては、転作を初め、各分野において明年度は一層きめ細かい事業を取り入れ
ておりまし
て、皆さんの御努力に報い
ているものと私は考え
ております。 その他、農林の問題また駅前総合案内所等の問題につきまし
ては、関係の部長からお答えをいたします。
○副議長(越野迪子君) 山出助役。 〔助役山出保君登壇〕
◎助役(山出保君) 駅前の総合案内所についてお触れでございました。かね
てから金沢の玄関口にふさわしい、しかも最新の情報機能を備えた複合的な窓口
が必要で
あるというふうに考え
ております。目下御案内のとおり鉄道高架化事業を進め
てございます
が、これに伴いまし
て、高架下の施設活用の中で、西村議員の御意見も十分踏まえまし
て、案内所の整備を検討し
ていきたいと考え
ております。 また、イベントタワーについてお触れでございました。親しみの
あるイベントタワーで
あると同時に、品格の
あるタワーでもなければなりません。駅前広場の整備にあわせまし
て研究をし
てまいります。 以上です。
○副議長(越野迪子君) 中村企画調整部長。 〔企画調整部長中村豊君登壇〕
◎企画調整部長(中村豊君) システム企画書の今後の取り扱いについてのお尋ねでございます。今回検討いたしましたシステムは、新聞等で既に御承知と思います
が、雪対策システム、総合コンベンションシステムなど13のシステムでございます。これらのシステムを実現するためには、今後、市民へのサービス性、このシステム導入に当たっての経済性、それにまたシステム開発の期間でございます
が、こういったものを総合的に判断しなければならないと考え
ております。 以上でございます。
○副議長(越野迪子君) 米尾農林部長。 〔農林部長米尾貞夫君登壇〕
◎農林部長(米尾貞夫君) 20番西村議員の厳しい農業転換期における農業施策につきまし
てお尋ね
がございましたので、お答えをいたします。 現下の農業情勢の厳しい時こそ、種々の困難に立ち向かっ
ていく姿勢
が肝要かと思っ
ております。明年度の予算の主なる内容といたしまし
ては、集団転作定着化モデル事業、大豆大規模乾燥施設整備事業や、バイオ生産等の新しい技術分野にも積極的に取り組むなど、きめ細かな施策を十分に盛り込んで計上いたし
ておりますので、御理解をいただきたいと思っ
ております。 次に、農家の花嫁探しの催しについ
てで
あります
が、農家の結婚難問題は、今後の農村の発展を左右する重要な問題で
あると考え
ております。施策といたしまし
ては、率直に申しまし
て大変難しい問題で
あろうかと思います
が、明年度開所いたします、「金沢ふれあいの里」農林漁業体験実習館を中心に開催いたします町と村の交流集会などの事業の中に、農業青年と娘さんたちとの触れ合いの機会をつくりまし
て、多少ともお役に立てばと考え
ておりますので、御理解をいただきたいと思います。 以上でございます。
○副議長(越野迪子君) 31番出石輝夫君。 〔31番出石輝夫君登壇〕(拍手)
◆31番(出石輝夫君) 社会党議員団の一員として、今住民
が熱望し
ている課題について、市長並びに関係部長の見解を求めるもので
あります。 質問の第1は、勤労者議会につい
てで
あります。この勤労者議会とは、開かれた市政を、また行政に住民も参加し
てもらう、さらに行政側
が考え
ていることに対し、理解と協力を求めるとした立場から、市長みずから
が地域に出向き、住民の意見を聞くとして、8年前の昭和56年から2年に1回開催され
ているものです。今回の第4回勤労者議会にも、市長を初め各部長
が出席され、勤労者の皆さん
が日常地域で悩んで
いる諸課題に対し、微に入り細に入り熱心にやりとり
がされ
ており、参加した私ども社会党議員団も参考になるもの
が大で
ありましたし、また大変有意義なもので
あったと受けとめ
ています。 本来、金沢市における議会という性格のものは一つで
あるということは私も認識をし
ております
が、主催する側の皆さん
が意識を高めるため、あえて「議会」という名称を打ち出したことに対し、従来市側としても若干の抵抗
があるように聞き及んで
います。私は、会議の名称はどうで
あれ、問題は内容の質的なものに
あると思います。本市議会で私たち議員
が気のつかない地域の課題
が数多く
あります。そうした要求
が、話し合いの場で前進を見、解消されるとするならば、これこそ住民参加の行政で
あると言えます。また、地域住民の行政に対する関心も高まるものと信じるからで
あります。私は、この勤労者議会
がますます内容
が充実され、発展することを願うもので
あります。 そこで、以下具体的な質問に入ります。 第1は、江川市長としても、この勤労者議会に何度か出席され
ています
が、この議会に対する率直な感想をお聞かせ願いたいと思います。 第2は、勤労者の皆さんは大変有意義で
あり、2年に1回とは言わず毎年開催を望んで
います
が、これまた市長のお考えをお尋ねします。 第3は、第4回議会で市当局
が答弁したもののうち、幾つか検討、調査をするとして預かった内容のもの
があります。それらの返事はどうなっ
ているのかお尋ねします。 第4は、県との関係、さらには本市議会の過去の経緯も
ありますで、私の方から再度お尋ねをします。その1つは、大浜団地の騒音問題につい
てで
あります。この問題は、大浜埋立用地を県
が石川県モトクロス連盟にサーキット場として貸与したことから、北陸3県を初め、県外ナンバーも含め、消音装置を外したモトクロス用のバイク
が走り回り、また空には1人乗りの軽飛行機
がうなりを上げ
て飛び回り、粟崎地域の住民は日曜日を騒音デーとして受けとめ
ているとした深刻なものでした。市長もこの問題に限っ
て答弁に立たれ、「県の港湾事務所
が貸与したことに対し、見過ごすことはできない。まず実態を調査し、しかるべく申し入れをしたい」と答えられ
ていました。この件について、その後どうなったか、どう対応されたのかお尋ねをします。 もう1点は、石川門下の交通安全対策で
あります
が、次の質問でまとめ
て行います。 大きな質問の第2は、兼六園周辺の環境整備についてお尋ねをします。 昨年実施した市民意識調査で、「最も金沢らしい」という問いに対し、兼六園あるいはその周辺の文化ゾーン
が第1位で、市民の関心
が非常に高かったことは、各位も御承知のとおりと存じます。市長も本会議冒頭の提案説明で、今年度予定する計画として、大手堀一帯の景観と紺屋坂の自然石段整備に努力する旨表明されました。さらに資料説明の場でも、シンボル彫刻の設置と交通対策の一環としてパーク・アンド・ライド方式を試行するとした施策
が明らかにされました。私は、このことに対しては全く異存
がないのです
が、もっと重大でかつ議会経緯の
ある施策について、早急に方向性を出し、市民の期待と観光客の利便にこたえるべきで
あるとの考えを持つもので
あります。 その1つは、県道では
あります
が、石川橋の下に歩道を設置することで
あります。交通安全上10数年前から本市議会でも元議員で
あられた梅田武一先輩
が提起したもので
あります。県も市も文化遺産ゆえそう簡単に手をつけられないとして今日に至っ
ています。幸い石川橋下での交通死亡事故
がなかっただけに悠然と過ごし
ています
が、歩行者はいつも危険にさらされ
ており、また交通渋滞のネックになっ
ていることは事実で
あります。さらに、冬季間や雨の日は、観光客も含め
て車による泥はねで見るに忍びないもの
があります。 さきの勤労者議会でも、地元兼六勤労協代表の方から、沈床園とフラワーガーデンを結ぶ歩行者専用のトンネルをつくっ
てほしいとの要望も出され
ていました。このトンネル論は、毎日通勤をする地元の人にし
てみれば、本音の要求でも
あります。しかし、私はそれでは問題の解決にならないと思うのです。歩行者や観光客はそれでよしとしても、二輪車の安全面、交通対策のネックから見るならば、県道の幅を広げること
が将来に悔いを残さない処置だと判断します。 したがって、石川橋のかけかえ
がすべてだと思います。土木技術
が高度になっ
ている今日、そんなに難しい工事とは思えません。問題は、調和をいかに大切にするか、また立派な石垣をできるだけ保存した形で修復を図るかに
あります。それともう1つ大事なことは、県と市どちら
が決断し、実行するかに
あります。10数年間もボールを投げ合いし
ていたのですから、もう決断の時期に来
ていると考えます。行政間の駆け引きで一番迷惑をし
ているのは県民で
あり、市民で
あり、そして遠路から来
てくださる観光客の皆さんです。交通安全面と観光面の両立を満たす立場からも、早期に実行すべきと考えます
が、市長の見解をお聞かせ願います。 その2つは、公園下交差点から橋場町交差点にかけての都市計画促進で
あります。昨年、橋場方面から小立野方面、あるいは右折し
て広坂方面に向かう車の渋滞を緩和することから、片側3車線と反対側1車線に車線変更
がされました。これはそれでよいのです
が、逆に1車線となった裁判所側に今度は影響
が出、路線バス、タクシーを初め、ドライバーから強い不満
が出され
ています。朝夕のラッシュ時にはだんご状態になり、ドライバー同士
がいつもにらみ合いをし
ている状況です。 我が党は、昨年暮れ、予算要求を提出した際に、この件について当面ネックとなっ
ている裁判所前を、都市計画に基づき22メーター道路となるよう促進方申し入れたところです。その後の経過はどうなっ
ているのか、まずお聞きします。 我が党の調査によれば、真っ先に協力をしなければならない立場に
ある国の機関
が、地域開発に協力する姿勢を示さないとのこと聞き及んで
います。兼六園周辺の都市計画促進については、既に民間企業を初め、各団体、住民各位の御理解のもと、既に完備
がされ
ているところです。裁判所に至っ
ても建物をどうこうするとした計画では
ありません。道路に面した現在の花壇部分を提供することにより、市民生活に大きく寄与するわけですから、市当局も毅然たる態度で今後の折衝に当たられるよう要望するものです。既に不満は持ちつつも都市計画に協力をし
ている周辺の皆さんも、大きな関心を持っ
てこれを見詰め
ていることを申し上げ、市長並びに関係部長の見解をお聞きします。 大きな質問の第3は、行政指導のあり方として、民生委員の選出と日常の指導についてお尋ねをします。 市長は冒頭あいさつで、福祉問題に関して、「すべての市民
が心豊かに暮らせる福祉の町づくりを、また、お年寄りや障害の
ある方々に心の通う援助の手を差し伸べる。そのため民生委員を中心に各種団体
が一体となったチームづくり
が必要で
ある」と述べ
ていました。まことに温情味の
ある江川節だと感激したのです
が、見方によっては福祉の予算は厳しくなった、人も行革で減らさざるを得ない、したがって、民生委員を中心に地域の皆さん
がボランティア活動をし
てもらわなければ、福祉の向上は
ありませんよという解釈にもとれます。確かに福祉は金
がすべてでないことは理解もします
が、行政当局
が指導性を発揮しなければ、地域の活性化にはならないと思います。 中心となる民生委員に対する苦情
が多いことに、実は私も驚い
ているところです。金沢市には51地区で 696名の民生委員
が配置され
ています。1人の活動費は交通費を含め年間6万円で
あり、その使途については地区によって違います
が、温泉旅行、活動強化に向けた事務員の独自雇用、新年会や研修交流会に充て
ている等さまざまです。苦情の根源はこの活動費の使い方に
あるようです。生活保護の相談には商売
が忙しいといっ
て民生委員本来の活動もし
ていないのに、温泉へ行っ
て楽しかった話をわざわざ地域で振りまい
て批判を受け
ている人、また自分の店の商品を買わないといっ
て嫌がらせをし
ている人、あるいは名誉職気取りで民生委員の仕事は第二にし
ている人、ごく一部の地域です
が、程度の低い民生委員
がおることは事実です。 担当部課としてもこうした実情は既につかんで
いると思います
が、次期改選期に当たっては、地区推薦準備会の推薦
があっても、金沢市推薦委員会でチェック機能を強化し、排除する体制づくり
が大切かと思います。活動費の使途のあり方についても、地域ごとで相当差
があり、民生委員の内部問題として市当局の指導を求める声も出され
ています。いずれにせよ、大部分の民生委員の皆さんはまじめに責務を果たし
ています。一握りの人の行動や態度
が、民生委員全体の士気に影響を与えないよう、行政当局の指導強化を求めるものです。市長の見解を求めます。 最後に、
県民オーケストラ問題について質問します。この問題は既に4名の各位と関連1名と、多くの方
が触れ
ています
が、私は立場と角度を変え、さらに反対で
あることを明らかにし、以下質問をします。市長答弁にも
ありました
が、文化の高揚は大切で
あり、少数で
あっても市民のニーズにこたえようとした基本的な考えは理解するものです。しかし、このオーケストラを設置するとした発想は、だれ
が、
いつ、どこで、どのような経過の中から出
てきたのか、全く私にはわかりません。出資金を 1,000万も出し、オーナー的存在になるわけですから、少なくとも議会あるいは委員会で事前に明らかにすべきで
あったと思います。突如とし
てマスコミに取り上げられ、賛否両論は
あるにせよ、市民感情からし
て決してプラスになっ
ているとは思いません。私の周囲でも大騒ぎになり、議員としてのコメントを、殺気づいた雰囲気の中で求められたものです。 皆さんの言われることを要約すると、決してオーケストラの設置を悪く言っ
ておるのではなく、市民
が今何を求め
ているのか、行政をあずかる者として姿勢論
が問われ
ていたのでした。私はもともとそうした方面に縁
がない男ですから、頭から反対の立場で住民と接し
てきました
が、中にはクラシックを趣味とした方から、他県における実態も聞かされ、将来お荷物になるとのアドバイスや、知名度の高い学識経験者の方から、「お公家の道楽」だと手厳しく指摘されたり、「金沢市としてもっと主体性をもっ
て判断すべきだ」など、さまざまな角度から御意見を聞かせ
てもらいました。昨日から市長の答弁をお聞きし、胸のうちは理解するものです
が、いま一度検討なさっ
てはいかがでしょうか。 出資金
が県と市の同額で
あることも納得できません。また、他県の実態からし
て、運営維持費にも大きな負担
が想定されます。さらに30名程度の規模で果たして長続き
がするのでしょうか。県
がどうしても設立したいとするならば、出資金は全額県とし、市は援助するとした方法も
あります。いずれにせよ、市民は大きな関心を持っ
て市議会の成り行きを見詰め
ています。「長いものには巻かれろ」、とのことわざも
あります
が、ここは慎重に検討を加えること
が最善の策と思われます。金沢市
がどうしても設立すべきとするならば、私は金をちびっては成功しないと思うのです。この種文化はあるいは芸術は、思ったより高くつくものです。この問題でまたまた勇気
ある撤退にならないように心配するもので
あります。市長の御見解を求め、私の質問を終わります。(拍手)
○副議長(越野迪子君) 江川市長。 〔市長江川昇君登壇〕
◎市長(江川昇君) 31番出石議員の御質問にお答えいたします。 まず、勤労者議会の件でございます
が、勤労者議会という呼び方については、何かもう一つ工夫
があってもよいではないかという声も
あります。いわゆる勤労者議会は、校下の勤労者の代表
が地域住民の要望を持っ
て、本市の住みよい町づくりをともに考えるために開催される、まことに意義の
あるものと認識し
ております
が、この議会を機会に皆様の御意見を率直に聞き、期待に背くことのないような政治
ができるように努め
てまいりたいと思うわけでございます。勤労者議会の2年に1回というのを1年ごとにできないかというお話でございます
が、御意見もよくわかります。私は、必要
があって可能ならば毎年ということも考えられるのじゃないかというぐあいに思っ
ております。 それから、勤労者議会において答弁した事項については、可能なものは即刻実行し
ておるつもりでございます。御指摘の趣旨を踏まえ、時期、方法については、同議会の事務当局の方々とも十分話し合っ
ていくつもりで
ありますし、話し合っ
ていかなければならぬと考え
ております
が、なお、議会と申しまし
ても、この議会も
あるわけでございます。私は、その間におのおの節度の
あることをわまえまながら、互いに理解をし合いながら会議
が進められることを希望をいたしたいと思います。 勤労者議会でなじまない課題については、粟崎地区の大浜団地のお話でございます
が、大浜埋立地におきましては、モトクロス用のバイクの練習場についてお話
がありました
が、これは調査をいたしましたところ、63年1月からは石川県は使用を許可し
てはならないということになっ
ておるようでございまし
て、現在は立入禁止となっ
ておるとのことでございます。 次に、兼六園周辺の整備でございます
が、石川門下の歩道完備と沈床園、白鳥路を結ぶ歩道を新設をし
てはいかがというお話でございます。広坂交差点から兼六園下交差点の間のネック
が石川橋に
あるということはかね
てより指摘され
ておるところでございます。歩行者の安全対策としての歩道トンネルについての検討も今までしばしばなされ
てきたところでございます
が、周辺の景観との問題など、なかなか結論
が出にくい、出
ていないという状況でございます。 県道の拡幅、石川橋のかけかえという御提言につきまし
ては、道路管理者の県と協議し
て、景観に十分配慮しながら対応策を立て
ていくべきだと思っ
ておりますけれども、これについては、県、それに市、大学等
がそれぞれ関連をいたし
ておることは御承知のとおりでございまし
て、これらの間の話し合いの調和、大変難しいことでございますけれども、やれるのかやれないのか、これを早くに決めるべきだと私は考え
ております。兼六園下の交差点の渋滞は、多角的に図る必要
があるとして、調査研究し
ておるところでございます
が、その中で根本的な解決は、道路の幅員で
あることは御指摘のとおりでございます。都市計画道路としての整備は長期的な課題で
あるが、交差点部分のみの改良については、これはひとつ早急に検討し
ていくべきだと思っ
ております。 次に、民生委員の選出と日常の指導でございますけれども、民生委員の選出については、一定の基準に基づい
て、地区準備会から推薦された者について、金沢市推薦会において慎重に審議し
ているところで
あります
が、何といっ
ても最初の地区推薦準備会の段階で適格者を御推薦いただくこと
が極めて重要で
ありまし
て、今後とも、推薦準備会の構成及び運営に公正を期し
てまいるということ
が大事で
あると思っ
ております。民生委員の活動についても、市社会福祉協議会と協力いたしまし
て、計画的に各種研修会等を開催し、民生委員としての本分の心構えはもとより、社会福祉事業に対する理解と熱意の涵養に努め
ておりまし
て、いろいろとそういう中で
あっても苦情も多いということで
ありますので、今後とも御指摘の点を含め
て指導に徹底を図りながら、資質の向上に尽くし
ていきたいと思っ
ております。
県民オーケストラの問題につきまし
ては、議会に相談
が遅かったということにつきましては、まことに申しわけないと思っ
ております
が、石川県
が昨年12月県議会において、財団法人石川県
音楽文化振興事業団の設立を提案しまし
て、2月の初め、文教公安委員会で審議され、その後金沢市に対して正式に要望書を提示し
てきたというの
がその概略でございます。このオーケストラにつきまし
ては慎重に取り扱いをいたしまし
て、むだな費用のかからないように十分に気をつけ
てまいりたいと思いますので、何とぞ深い御理解をお願いをいたしたいと思う次第でございます。 出資金その他につきまし
ては、教育長からお答えをいたします。
○副議長(越野迪子君) 奥教育長。 〔教育長奥清君登壇〕
◎教育長(奥清君) 31番出石議員の御質問にお答えいたします。 まず、経過につきまし
ては、今ほど市長
が答弁しましたように、12月県議会におきまして、(仮称)財団法人石川県
音楽文化振興事業団設立につきまし
て、まず調査費
がつけられ、目的、規模、運営など検討を加えた上で、63年度県予算案に必要経費
が計上されたと聞い
ております。その後、金沢市に対して、オーケストラ設立に伴う要望書
が提出されました。昨日来たびたび答弁申し上げましたように、文化都市を目指します本市にとって、オーケストラの設立は有意義で
あり、設立の目的は理解できますので、設立出資金 1,000万円を予算案に計上させ
ていただきました。御審議をお願いし
てございます。運営費の補助につきまし
ては、4月設立されます準備委員会に参画いたしまし
て、内容把握の上、今後の推移を見まし
て対応することにいたしましたので、御理解を願いたいと思います。 以上でございます。
○副議長(越野迪子君) 11番南部康昭君。 〔11番南部康昭君登壇〕(拍手)
◆11番(南部康昭君) 市長、本日はあと私1人でございます。お疲れの御様子でございますけれども、よろしくお願いいたします。 質問の第1点は、東部丘陵の工業団地開発の断念と63年度当初予算案に計上され
ています企業誘致問題についてお尋ねをいたします。東部丘陵の工業団地開発の断念については、昨年の12月定例会での各党代表質問における市長の答弁、また本定例会での市長の提案理由の説明を伺い、断腸の思いの中から、「あすの幸せは今築くの自覚のもとに、すぐにも真剣な取り組みを始めることで
あり」云々と、市長の次への国際的文化産業都市金沢の建設への意気込みを感ずるところでございます。 そこで、まず今回の経緯と今後の御決意を再度お聞かせ願いたいと思うので
あります。さて、通産省
が2月26日に発表いたしました62年の工場立地動向の調査結果を見ますと、立地件数は 2,563件と、石油危機直後の昭和49年以降最高を記録したので
あります。しかしながら、地域別に見
ていきますと、東北、北海道、九州、山陰等
が好調に伸び
ている反面、北陸、近畿内陸、四国は対前年比20から28%の減少と低迷し
ているので
あります。 〔副議長退席、議長着席〕 ちなみに北陸は28%と全国ワーストワンでございます。市長はこの原因をどのようにとらえ
ているのか、お伺いしたいと思います。 市長、私
が61年9月議会で質問いたしましたように、政府のソフト開発の集団化事業での北海道の札幌テクノパーク、川崎市のマイコンシティー計画、また熊本市の高森インテリジェントバレー構想、そして中小企業庁の情報サービス業の集団化事業等に乗りおくれ
ているのではないかと懸念するので
あります
が、市長の御所見を承りたいと思います。 次に、63年度当初予算に
あります企業誘致と工場立地の促進として調査費4件と、企業誘致活動費合わせ 1,140万円と
あります
が、特に関東地区での企業誘致活動に 428万円、これでは企業の情報収集、まずパンフレットをつくるぐらい
が精いっぱいで
あろうかと思います。もっと積極的にお金を突っ込んでいいのではないか。私はこの点に全力を傾け
ていただきたいと思います
が、どういった活動をなさるのか、あわせ
てお答えいただきたいと思います。 質問の第2点は、地価の高騰問題についてお尋ねいたします。大都市圏を中心に吹き荒れた地価高騰問題は、今や深刻な社会問題となっ
ています。いわゆる「狂乱地価」なる用語まで生み出した異常とも言える地価高騰は、さまざまな都市機能のあり方、ひずみを露呈し
ており、そこに住む人々の市民生活を圧迫し
ているので
あります。すなわち土地の異常な高騰によって、居住用の宅地も資産価格
が上がり、固定資産税、都市計画税、相続税の上昇などにはね返っ
て、関係者の負担増を招くという事態に相なっ
ているので
あります。この異常事態に対して、国土庁も御承知のように、国土利用計画法の一部改正を図り、昨年の8月1日より監視区域制度の導入を実施したところで
あります
が、大都市圏の状況を見
てみますと、監視区域制度の導入によって、一応の地価の鎮静化は見
ているものの、一様に高値安定となっ
いるので
あります。このことは何を意味するもので
ありましょうか。 1つには、一たん値上がりした地価は再びもとに戻らないということで
あり、2つには、監視区域の設定は地価の上昇前に行っ
てこそ有効で
あるということで
あります。この監視区域制度の導入については、昨年の9月定例会において私も取り上げたわけで
あります
が、その際、市長は「石川県知事と協議をしながら検討し
てまいりたい」と、どちらかというと消極的ともとれるような答弁で
ありました
が、以来半年
が経過したわけで
あります。市長、知事とどのような協議をなされたのか、また金沢市として土地問題にどのような取り組みをなされたのか、まずお聞きしたいので
あります。 今こうし
ている間にも、金沢市中心部に地価高騰の波
がひたひたと押し寄せ
ているので
あります。東京都心部から郊外へ、郊外から地方中核都市へと、狂乱の余波はじわじわと広がっ
ているのです。金沢国税局発表の北陸3県の管内主要15市町の63年分最高路線価は 9.5%の上昇、とりわけ金沢市片町2丁目は27.5%の急騰で、列島改造に沸いた49年以来の高い伸びを記録したので
あります。ちなみに片町2丁目の路線価を一昨年と比較し
てみますと、1平方メートル当たりで61年の 103万円から63年の 153万円と、実に48.5%という5割近い激しい上昇を示し
ているので
あります。その背景にはさまざまな要因
が絡み合っ
ているでしょう。 その一つとして、東京都内の地価
が高騰、ビルの投資利回り
が大幅に低下したことで
あり、都心は土地の手当て
が困難で、もはや利回り
がはじけないというの
が実情、その一方で保有資産の値上がりで資金調達力は急カーブで上昇、余剰資金の新たな使い道として、地方中核都市でのビル投資
が選ばれ
ているということで
あります。とりわけ金沢市の武蔵ヶ辻-香林坊間の一等地はオフィスや商業の集積地として地価
が上昇する反面、巨艦のような香林坊アトリオから攻撃された隣接地の片町は、商店の転売
が目立つようになったというのです。例えば片町で、
ある大手スーパー
が経営し
ていた「ミズの街
が昨年業者に売却されました。ところが、地価上昇に抜け目のない業者はまたたく間に他の業者に転売し
ているわけで
あります。ここに地価上昇-転売-地価上昇の悪循環の構図
がはっきりと見えるのではないでしょうか。 今後は金沢駅周辺の地価
が上昇し
ていくで
ありましょう。これは駅・武蔵間の再開発を見越し
て土地の先行取得
が活発化し
ているためで
あり、今後の金沢駅周辺の地価上昇は必至で
あり、行政で何らかの手を打つ必要
があるのではないか。3月の県議会現在やっ
ていますけれども、その知事の答弁を聞い
ていますと、「監視区域制度は導入しない」と明言し
ております。また「導入いたしますと、北陸の雄都で
ある金沢にビル
が建たない」と、私はこの知事の答弁は甚だ疑問に思わざるを得ないので
あります。北國銀行本店近くの堤町で最近坪 1,000万円で売買
があったとうわさされ
ております。これを放置し
ておれば、駅西開発等にも将来破綻を招くと思われるので
あります。市長、指定権者は知事で
あります
が、これは金沢市の問題で
あります。金沢市の健全な発展のためにどのような施策を講じようとし
ているのか、市民の皆さん
が納得できる答弁を期待したいと思います。 次に、この問題とは違います
が、土地に関連し
てで
あります
が、1つには、泉野4丁目のJRの土地、最近整備されました
が、これは金沢市
がJRに申し込んだということも聞い
ております。その利用目的について御答弁をお願いしたいと思います。 2つには、弥生1丁目の金沢地方気象台移転に伴う跡地について、これは金沢市として利用する目的
があるのかどうか、この辺を明らかにし
ていただきたいので
あります。 質問の第3点は、金沢市立工業高校につい
てで
あります。伝統校として名をはせ
てきた市立工業高校も、本年で創立60周年という歴史を刻むこととなりました。我々卒業生の一員としても感慨深きもの
があるわけで
あります。その市立工業も時代の流れとともに、ここ10数年はかつての伝統校として活気
がなくなり、卒業生はもとより心
ある市民の方々からも、また当議会においてもたびたび憂慮する声
が相次いだので
あります。そして、金沢市立工業高校教育懇話会
が発足し、以来7回にわたり開催され、さまざまな改革への意見
が出されたと聞い
ているので
あります。そこで、まず開催され
てきました懇話会において、主にどのような意見
が出たのかお伺いしたいので
あります。 さて、63年度当初予算に計上されました64年度情報科・電子機械科の新設、また教育過程の改編事業という、市立工業開校以来の大改革に踏み切ったわけで
あります
が、私はこれに決断された江川市長、教育長に敬意を表したいと思うので
あります。そこで改革の2点について、どのような内容、骨格で
あるのか、明らかにし
ていただきたいので
あります。 例えば、私は、1つには、1年生のときは固定した科に入らないで、適性を見た上で2年生から各科選択としたらどうか。というのは、中学3年ぐらいではまだまだ進路決定というのは非常に無理な話でございます。私も入ったなり失敗したと思いました。そういったことからし
て、1年生のときはそういった固定しない、そういった科に入らないという、そういう制度もいいのではないとか思います。また、近年の大学、短大への進学状況から、進学クラスをつくる必要
があるのではないでしょうか。今回の科の新設を見ますと、情報科40名は電気科定員80名から、電子機械科40名は機械科定員80名からとなっ
ているわけで
あります
が、時代の流れと社会企業ニーズから見れば、電気科、機械科等はこれは廃止を行い、抜本的改革をすべきと考えます
が、お答えいただきたいと思います。 臨教審のインテリジェントスクール構想
があります
が、町も職場もハイテク機器であふれる、高度情報化社会、そこへ巣立つ若者には学校でニューリテラシー、すなわち高度情報化社会を豊かに生きるための基本的能力を習得させなければならないと思うので
あります。既にこの臨教審の構想を先取りしたような施設
が完成し
ております。私立横浜商科大高校のキャブセンターで
あります。市立工業の情報教育実習棟に3億 5,000万円を予定され
ているので
あります
が、情報化時代から取り残された形の教育界に一石を投じるような改革内容をお考えいただきたいと思います。そのためには通算で10億から20億ぐらいかけるべきと思います
が、あわせ
てお答えいただきたいと思います。 特に市立工業卒業生のここ数年の就職状況を見ますと、我々の時代と違い90%近く
が県内、特に金沢市とその近郊となっ
ているわけで
あります。市立工業卒業生
が金沢市発展に寄与するためにも、ぜひ実り
ある改革をお願いするもので
あります。 次に、改革に伴い一番問題となるのは、教職員
がこれらを使いこなせるかどうかで
あります。新しい機器の操作等の教職員の研修に力を入れるとともに、レベルアップを目指し
ていただきたい。この点どのようにお考えになっ
ているのか、教育長にお答えをいただきたいと思います。 質問の第4点は、66年国体につい
てで
あります。国体については、石川国体対策特別委員会で意見集約いたしました報告書に尽きるわけで
あります
が、先般京都市へ視察に行く機会を得ましたので、1点だけお尋ねをしたいと思います。国体のあり方につい
てで
あります。国体の起こり、目的、国体の歩み等を見ながら思いますことは、選手、その家族、また大会関係者は別にいたしまし
て、最近の国体そのもの
が本当に広く国民に関心を持たれ
ているのだろうかと疑問
がわくので
あります。 近年は、テレビの普及により、スポーツを見る目も変わっ
てまいりました。カルガリー大会でのあの興奮、私もテレビの前にくぎづけになりました。一流の人たちの競技等々、国民の目はそこに
あるように思えるので
あります。京都市もこのことを憂慮し
ておりました。京都女子駅伝等は年々人気
が上がり、沿道は40万人近くもの人々で埋まるそうで
あります。果たして国体でそこまで人
が集まるのか、危惧し
ているので
あります。そこで考えられ
ているの
が、「市民参加の開かれた国体を目指し
て」として、デモンストレーションとしてのスポーツ行事
が組み込まれ
ているので
あります。種目は、家庭婦人のバレーボール、綱引き、ゲートボール、ジョギングの4種目で、予選を勝ち抜い
てきた各市町村の代表チーム
が、国体本番で競技を行います。また、ジョギングは自由参加として、市民
が気軽に参加できる国体を目指し
ております。「石川国体」ではこういった点考えられ
ているのか、お伺いしたいと思います。 質問の最後は、行政改革についてで
あります。 マッキンゼー日本支社長の大前研一氏は、「行政改革は第2次廃藩置県とも言うべき行政区分のゼロベースの見直しで
ある」と叫び、以下引用いたしますと、「日本では終戦という爆弾や、維新という契機以外に、抜本的改革のできないことを我々は経験的に知っ
ている。土光さんの大行革もまた沈没目前の[タイタニック号]の上でいすを並べかえ
ているような改善に終わっ
ている。公社の民割という難事業は確かにやった。しかし、政府機構の本質的なところまで何らいじられなかった。いじりやすいところだけ大改革をしたと言われ
てもやむを得まい。そして、政治の仕組みをつくり直すことは、20世紀の我々日本人に残された最後の大作業という気概を持っ
て行革に当たること
が必要で
ある」と、まさにそのとおりと思うので
あります。市長は常日ごろ「行政改革に終着駅はない」との信念で、不断の努力をされ
てきたところで
あり、私は敬意を表する者の一人で
あります。 さて、60年8月に金沢市行政改革大綱
が打ち出されました。以来2年7カ月を経過したわけで
あります
が、その進捗状況を数点お伺いしたいと思います。 1つには、「老人福祉サービス業務、老人福祉センター等の管理運営業務については、第三セクターを設立し、これに委託することを検討する」となっ
ております。老人福祉センター4館で職員費は1億 672万 8,000円となっ
ております
が、各館管理者(館長)は置くとして、あとは民間委託すべきと思います。また、こういった仕事には、高齢化社会に対応するために民間委託するにし
ても条件つきで、健康で
ある高齢者の雇用の場とし
ていくべきと考えるわけで
あります
が、この点お答えいただきたいと思います。 2つには、「ごみの収集業務のうち、事務所系一般廃棄物の収集業務については、民間許可業者に移譲する」となっ
ております。JRの例をとりまし
ても、そろそろこれも実行段階に来
ていると思われます
が、ただ私はすべて民間というよりも、50%民間移譲にし
て、競合するような形をとる方
がよいと考え
ているわけで
あります
が、この点もお伺いしたいと思います。 3つには、公営企業のうち「ガス事業については、その事業の性格や地方公共団体で経営し
ているところも少ない実情等に鑑み、将来的課題として、その事業を民間に移譲すること」となっ
ております。この点もどのように考えられ
ているのか、お答えいただきたいと思います。 以上、江川市長の大決断を期待いたしまし
て、質問を終わりたいと思います。(拍手)
○議長(北市朗君) 江川市長。 〔市長江川昇君登壇〕
◎市長(江川昇君) 11番南部議員の御質問にお答えをいたします。 まず、東部丘陵工業団地開発の断念、それに企業誘致についての問題でございます。昭和61年に現地の測量、地質調査を行い、工業用地としてどのように計画すればよいか、多方面にわたり庁内で委員会を設け、検討し
てきた
が、本年に入り工業用地の造成には困難との結論に達しました。無論、このことで工業立地推進の道
が絶えるものではなく
て、検討の中で抽出された諸問題や方法等を生かし、さらに望まれる工業団地開発に全面的に取り組んでまいりたいと思っ
ておるので
あります。 本市においても、昨年度から工場立地件数は減少し
ております。そのことは先ほど他町との比較をされました
が、景気も回復基調に
ありますので、設備投資も伸びるのではないかと私は期待をし
ておる次第で
あります。既存工場適地の有効利用を図りながら、新規立地、再立地を問わず、活性化に向け
て努力をしたいというの
が今日の気持ちでございます。 情報サービス業の集団化に対する所感は、経済のサービス化
が進む中で、情報サービス業の集積はぜひとも促したい。幸い、本市
が働きかけ
てきた通産省のシグマ計画のサブセンターの設置も決定したので、これを契機にさらなる振興を図りたいと考え
ております。一方、情報サービス産業の集団化につきましては、これまでニーズ調査や後援を行うなど指導し
ております
が、単独立地の意向
が強く
て、いましばらく様子を見た上で対応いたしたいと思います。情報サービス産業の集団化は、次代を担う頭脳拠点をつくり出すために、何とし
ても取り組まなければならない重要な問題と考え
ております。 東部丘陵の開発の断念と企業誘致でございます
が、これまでも企業の誘致にはいろいろと努力をし
てきたところで
あります。新規の産業導入は必要で
あります。今後の計画変更によって誘致活動にはいささかも変わるところはない、皆さんの御支援を賜りながらこれまで以上に誘致に努力をしたいと思っ
ております。 次に、土地の問題でございます。土地の問題につきまし
ては、昨年来、県とともに土地取引、地価動向等の調査を実施いたし
ております。本市において住宅地の地価は比較的安定し
ております。一部中心商業地の上昇も、公園防災開発事業等の経済活動によるところ
が大きいものと考えられます。しかし、東京圏の地価上昇の波及を防止するためにも、昨年2月、県と協調し、金融機関等に対して取引の適正化に関する協力依頼を文書で行っ
てまいりました。 土地問題に対する施策につきまし
ては、監視区域の指定権者は知事で
あります
が、現段階では監視区域制度の導入は考え
ていないというようなことで
ありました。今後とも、土地取引状況や地価動向の調査分析等を継続的に行い、監視区域制度の導入の実施について、県と連携しながら引き続き検討し
てまいりたいと考え
ております。 地価の問題といたしまし
て、泉野4丁目のJRの土地及び弥生1丁目の金沢地方気象台の跡地の問題でございます
が、まずJRの問題につきまし
ては、御指摘の土地の取得については、財政状況など今後の推移を見守りながら、とりあえず取得をしたいと考え
ております。なお、当該土地の利用方法については、今後検討課題として研究をし
ていくつもりでございます
が、弥生1丁目の気象台の跡については、まだそうした連絡を受け
ておりません。 66年の国体でございます
が、66年「石川国体」につきまし
ては、市民総参加のもとにその成功を期し
てまいりたいと思います。また、すべての市民
が国体開催を契機といたしまし
て、スポーツ、レクリエーションに親しみ、健康な体をつくるように市民運動も活発に展開し
てまいりたいと考え
ているところで
あります
が、しかし、京都のようなデモンストレーション行事については、県
が考え
ておるところで
あります
が、県下全市町村において国体を開催する関係上、現在のところ実施は考え
ていないというようなことで
あります
が、引き続き我々の考えを述べ
ていくつもりでおります。 次に、行政改革でございます
が、本市の行政改革については終着駅
がないということを前にも申しました。この終着駅
がないという基本的な考えのもとに、今後も効率的な行財政の運営に努め
ていく考えで
あります
が、多様化し
ておる福祉サービスの要望にこたえるための施策化は今後最も重要なものとなっ
ております。福祉推進の核となる総合福祉センター構想の中で、福祉サービスの提供、福祉施設の管理運営等のあり方を踏まえ
て、第三セクター方式の導入について検討を進め
てまいりたいと思うものでございます。 行財政の改革につきまし
て、60年の8月にこのことを話をし
て以来、何をやったかということにつきましては、簡単に申しますれば、まず人員を整理し、合理的な配置をするということ、組織を合理化するということ、あるいはまた経費を節減をすること、そういうようなことを基本にいたしまし
て、この行財政の改革に努め
ておるところでございます
が、今後さらに具体化し
てまいるものと思っ
ております。 廃棄物の収集業務に関する民間への移譲でございます
が、一般廃棄物を排出する事業所の増加によりまして、将来一般家庭のごみの収集に支障を来すおそれ
があることから、一昨年、月1トン以上排出する事業所については、民間移譲をするという基本的な方針に基づきまし
て、現在市内における 2,200事業所のうち、40%
が民間業者
が扱っ
ておるようなわけで
あります。今後とも注意し
ていこうと思います
が、現状からはこれ以上民間移譲は不可能ではなかろうかという感じを持っ
ております。 その他の問題につきまし
ては、関係部長からお答えをいたします。
○議長(北市朗君) 奥教育長。 〔教育長奥清君登壇〕
◎教育長(奥清君) 11番南部議員の御質問にお答えをいたします。 卒業生として母校金沢市立工業高校に深い関心を寄せ
ていただきまし
て、まずもっ
て感謝を申し上げます。4点質問
がございました。 その1は、教育懇話会の審議内容でございます。市立工業高校充実向上のために7回開催され、1、学科及び課程を見直し・再編成すべきではないか、2、工業高校として専門科目を集中的に履修させ、科目の選択制を取り入れたらどうか、3、学級定員の見直しを図れないか、4、教職員の資質向上と有能な人材確保に努めよ、5、推薦制度のあり方を検討し、中学校との連携を密にし
て、個性豊かな生徒の募集を考えよ、そして6番に魅力
ある学校を目指し
て施設設備の充実を図ることでございます。 そこで、まず、全国ですぐれた工業高校の実情を視察し、今後の動向を推察しながら、学科の見直しに取り組んだわけでございます。すなわち電子機械科と情報科の新設で
あります。6科を8科に改編いたしました。新設します2つの科の生徒募集は、明年64年度より始め、それぞれ定員40名を予定し
ております。 その2は、教育課程の改訂についてで
あります。近年の技術改革に即応できますように、指導内容を検討し、全教師によって教育課程を見直し、大改訂を行うことにいたしました。今年入学します新1年生より、見直しました新しい学習内容で履修することになっ
ております。 新しい試みとしてインテリジェントスクール構想につき御提言
がございました。これからの工業教育において、高度情報化を豊かに生きるため、基礎・基本的な能力を習得させることは、欠くことのできない条件でございます。また、これからは、生徒のみならず市民にも情報や学習の場として開放できるよう考慮しなけりゃならないものと考え
ております
が、そのために逐次教育環境の改善を図る必要
があろうと思っ
ております。 第4点に、抜本改革に触れられました。市立工業高校の将来を展望し、校長先生初め全教職員の意見や、同窓会、有識者の考え方を十分吸収しまし
て、対応する必要
があろうと思っ
ております。特にこれからは生徒数
が減少すること、普通高校進学希望者
がふえる傾向に
あること、社会の要請の変化などを考え合わせますと、特色
ある学校づくりを志向しなければなりません。先ほど御指摘の学科の改編、履修科目選択制の導入、くくり募集の問題、先端企業や金沢美大との連携、社会人講師の任用など、情勢の変化に応じさらなる努力
が必要で
あろうと考え
ております。 以上でございます。
○議長(北市朗君) 渡辺公営企業管理者。 〔公営企業管理者渡辺次男君登壇〕
◎公営企業管理者(渡辺次男君) 南部議員のお尋ねにお答えをいたします。 本市行政改革大綱の中で、将来的課題の一つとして検討すべきこととなっ
ておりますガス事業の民間移譲の問題でございます。半世紀を超える長い歴史と伝統もございまし
て、本市のガス事業は市ガスということで市民の間に定着をし
ており、御利用をいただい
てきたわけでございます。また、企業性の発揮という面でも競合関係に
ある民間企業、あるいは同業者と比べ
ても決して劣るものではないと考え
ております。したがって、今、民営化移行に踏み切るということまでは考え
ておりません。 しかし、将来液化天然ガス導入を考えますと、これに移行するための巨額の設備投資、高度な技術開発等、いわゆるソフト、ハードにわたるイノベーション
が必要となりますので、これらを含めまし
て今後時間をかけ
て慎重に将来の経営形態のあり方について研究し
てまいりたいと、このように考え
ております。 以上でございます。
○議長(北市朗君) これにて、本日の質疑並びに一般質問を終わります。
△散会
○議長(北市朗君) よって、本日はこれにて散会いたし、次の本会議は明12日午前10時から開きます。 本日はこれにて散会いたします。 午後3時12分 散会...