松山市議会 > 2014-12-18 >
12月18日-03号

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  1. 松山市議会 2014-12-18
    12月18日-03号


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    平成26年12月定例会                 平成26年          松山市議会第6回定例会会議録 第3号             平成26年12月18日(木曜日)             ───────────── 議事日程 第3号   12月18日(木曜日)午前10時開議日程第1 会議録署名議員の指名日程第2 議案第123号 平成26年度松山一般会計補正予算(第5号) 議案第124号 平成26年度松山国民健康保険事業勘定特別会計補正予算(第3号) 議案第125号 平成26年度松山介護保険事業特別会計補正予算(第3号) 議案第126号 平成26年度松山公共下水道事業会計補正予算(第2号) 議案第127号 松山消防団員等公務災害補償条例の一部改正について 議案第128号 松山市民交通傷害保障条例の廃止について 議案第129号 松山国民健康保険条例の一部改正について 議案第130号 松山畑寺福祉センター条例等の一部改正について 議案第131号 松山婦人保護施設の設備及び運営に関する基準を定める条例及び松山特定児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部改正について 議案第132号 松山道路占用料徴収条例の一部改正について 議案第133号 松山自転車等の駐車対策に関する条例の一部改正について 議案第134号 松山・北条・中島町合併建設計画の変更について 議案第135号 松山坂の上の雲ミュージアムに係る指定管理者の指定について 議案第136号 松山市立子規記念博物館に係る指定管理者の指定について 議案第137号 松山中之川地下駐車場等に係る指定管理者の指定について 議案第138号 工事請負契約の締結について(東雲小学校改築・(仮称)松山教育センター新築主体その他工事) 議案第139号 工事請負契約の締結について(東雲小学校改築・(仮称)松山教育センター新築電気工事) 議案第140号 工事請負契約の締結について(松山城本丸防災設備等整備工事(電気設備)) 議案第141号 工事請負契約の締結について(松山城本丸防災設備等整備工事(消火設備)) 議案第142号 市有自動車による交通事故の損害賠償額を和解により定めることについて 議案第143号 市道路線の認定について 議案第144号 市営土地改良事業(農地保全事業(山田上池地区))の事業計画の変更について 議案第145号 市営土地改良事業(農地保全事業(民部地区))の施行について (一般質問)   ──────────────── 本日の会議に付した事件日程第1 会議録署名議員の指名日程第2 議案第123号~第145号   ──────────────── 出席議員(43名)  1番  大 木 健太郎  2番  池 田 美 恵  3番  岡   雄 也  4番  川 本 健 太  5番  岡 田 教 人  6番  向 田 将 央  7番  上 田 貞 人  8番  杉 村 千 栄  9番  中 村 嘉 孝  10番  太 田 幸 伸  11番  山 瀬 忠 吉  12番  長 野 昌 子  13番  清 水 尚 美  14番  吉 冨 健 一  15番  大 塚 啓 史  16番  白 石 勇 二  17番  松 本 博 和  18番  本 田 精 志  19番  角 田 敏 郎  20番  小 崎 愛 子  21番  武 田 浩 一  22番  上 杉 昌 弘  23番  梶 原 時 義  24番  武 井 多佳子  25番  渡 部   昭  26番  友 近   正  27番  大 亀 泰 彦  28番  雲 峰 広 行  29番  渡 部 克 彦  30番  若 江   進  31番  菅   泰 晴  32番  栗 原 久 子  33番  原   俊 司  34番  猪 野 由紀久  35番  丹生谷 利 和  36番  寺 井 克 之  37番  森 岡   功  38番  宇 野   浩  39番  池 本 俊 英  40番  田 坂 信 一  41番  土井田   学  42番  清 水 宣 郎  43番  白 石 研 策   ──────────────── 欠席議員(0名)   ──────────────── 事務局出席職員職氏名  事務局長     西 山 秀 樹  事務局企画官   橋 本   篤  総務課長     仙 波 章 宏  議事調査課長   黒 川 泰 雅  議事調査課主幹  山 内   充  議事調査課副主幹 高 橋 秀 忠   ──────────────── 説明のため出席した者の職氏名  市長       野 志 克 仁  副市長      遠 藤 美 武  副市長      西 泉 彰 雄  総務部長     大 町 一 郎  総務部契約管理担当部長           土 手 賢 二  理財部長     大 濱   祥  総合政策部長   矢 野 大 二  総合政策部危機管理担当部長           中 野 文 雄  総合政策部水資源担当部長           岡 本 栄 次  総合政策部坂の上の雲まちづくり担当部長           佐 伯 俊 一  財政課長     白 石 浩 人  市民部長     片 山 雅 央  保健福祉部長   高 橋   實  保健福祉部社会福祉担当部長           芳 野 金 吾  保健福祉部子ども子育て担当部長           唐 崎 秀 樹  環境部長     大 野 彰 久  都市整備部長   山 崎 裕 史  都市整備部開発・建築担当部長           柳 原   卓  下水道部長    青 木 禎 郎  産業経済部長   平 野 陽一郎  産業経済部道後温泉活性化担当部長           大 崎 修 一  産業経済部農林水産担当部長           芳 野 光 男  消防局長     芳 野 浩 三  教育長      山 本 昭 弘  教育委員会事務局長桝 田 二 郎  教育委員会委員長 金 本 房 夫  会計管理者    山 根 信 寿  公営企業管理者  平 岡 公 明  公営企業局管理部長吉 野 隆 彦   ~~~~~~~~~~~~~~~~       午前10時0分開議 ○清水宣郎議長 これより、本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付の日程第3号のとおりであります。   ──────────────── ○清水宣郎議長 まず、日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員は、会議規則第86条の規定により、議長において35番丹生谷議員及び36番寺井議員を指名いたします。   ──────────────── ○清水宣郎議長 次に、日程第2、議案第123号ないし145号の23件を一括議題とし、上程議案に対する質疑とあわせ一般質問を行います。 この際、申し上げます。各議員の発言は、申し合わせの発言時間内においてお願いいたします。 次に、傍聴人の皆様に申し上げます。傍聴される皆様は、傍聴席で拍手、その他の方法により、賛成、反対の表明をしないよう御注意願います。その他、騒ぎ立てないようお願いいたします。 それでは、一般通告者の発言を順次許可します。まず、大亀議員。 〔大亀泰彦議員登壇〕 ◆大亀泰彦議員 おはようございます。フォーラム松山の大亀泰彦でございます。野志市政2期目、最初の議会に登壇の機会をいただきました。今回の質問のテーマは、選挙を通して野志市長がお訴えになられた幸せ実感都市の実現に向けた諸課題の基本的な考え方についてであります。また、本市議会の議会改革の目玉の1つとして導入した一問一答の質問制度も、導入後ちょうど2年となり、定着しつつあります。市民の皆様にも課題や論点をわかりやすくお示しし、かつ市長初め理事者各位にも機会に応じていまだ使われていない反問の権利も行使いただきながら建設的議論をお願いし、以下、本論に入りたいと思います。 まずは市長新任期を迎えてについてであります。先月16日の松山市長選挙では、投票率は残念ながら前回と比べて5%低くなりました。しかし、野志候補の得票数は前回より1万6,829票多い12万5,334票、得票率は13.7%アップの64.3%の成績にて、見事に再選を果たされました。まずもってお喜びを申し上げたいというふうに思います。現職市長として公務をこなしながらの選挙戦であり、さぞ心身ともハードな闘いであったと推察されます。選挙戦本番の10月、11月には、例年並みの約100件もの公務をこなされていました。何事にも一生懸命、現地現場を大切にする政治姿勢が好成績の一因とも、私なりに評価しております。 そこでお伺いします。1点目は、さきの選挙では何を訴え、どこが評価されたのか。 2点目は、選挙の結果について率直な感想をお聞かせください。 ○清水宣郎議長 野志市長。 ◎野志克仁市長 まず、このたびは1期目の市政運営に対する高い評価、そして心からの激励のほか、期待を込めた熱いエールをいただきまして、心からお礼を申し上げます。 それでは、まず市長選挙で何を訴え、どこが評価されたのかについてですが、4年前、市長という立場をいただいて以来、「一人でも多くの人を笑顔に 全国に誇れる、わがまち松山」をキャッチフレーズに掲げ、市民の皆さんとお約束した公約に徹底的にこだわりながら、市民目線で、また、現地現場を大切に、何事にも前向きに全力で取り組んでまいりました。特にタウンミーティングでは、地域を初め市民の皆さんとしっかりと向き合いながら、生の声を聞かせていただくとともに、の政策や課題などについて共有する中で、数々の成果が生まれてまいりました。さらには、特に観光、環境、防災の面で全国に誇れる、市民の皆さんに胸を張っていただけるようなまちづくりが着実に進んだと思っています。また、何よりも市民主体のまちづくりの素地や、県やほかの市町、産官学と、さらに金融機関も含めたオール松山、オール愛媛の体制が着実に固まりつつあることを実感しており、こうした1期目に取り組んだ公約の実績、成果をまずはお伝えしたところです。そして、2期目を目指すに当たっては、このすばらしい松山をこれからも皆さんと一緒に伸ばして、一人でも多くの人を笑顔にしたい、さらに「幸せを実感できる都市 まつやま」を、次代を担う子どもたちに着実に引き継いでいきたいという思いで、8つの「幸せ実感」と30の「幸約」を掲げ、一市民出身だからこそなし得た市民目線、現地現場を大切にした取り組みをこれからも市民の皆さんと連携し、すばらしい、全国の中で光る存在の松山にしていきたいと訴えてまいりました。市民の皆さんは、こうした私の政治姿勢、市政運営の基本や主な政策のほか、地道に愚直に4年間活動してきたことや、やるべきことは先延ばしせず、しっかりと積み上げてきたことなどを評価してくださったものと思っております。 次に、選挙結果の感想についてですが、今回の選挙では本当に多くの方の御支援と御協力をいただき、12万5,334人という市民の皆さんから評価をいただいたことは大変光栄に感じますとともに、改めてその責任の重さに身が引き締まる思いです。議員御指摘のとおり、公務を優先していたこともあって、新人であった4年前と比べると、当然選挙活動としての動ける時間は限られていましたが、毎週金曜日の駅めぐり街頭演説、各支援者や団体訪問、また各集会での市民の皆さんの反応は大変よかったと感じています。そして、支援者の皆さんを初め県知事、県内の市長や町長、党派を超えた市議会、県議会議員の皆さんや、各企業・団体の皆さんなどからさまざまな形で御支援をいただきました。こうしたことは、選挙を戦う中で大変心強く思いましたし、市民の皆さんも、オール松山、オール愛媛で県都松山を発展させなければならないと判断されたのではないかと思っております。これからもこの結果に満足することなく、改めて気を引き締め、引き続き愛する松山のために現地現場を大切にし、徹底した市民目線による行政の第二幕を、誠実に市民の皆さんの声に耳を傾けて、誠実に取り組んでいく、「誠」でおさめる政治で行ってまいります。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 大亀議員。 ◆大亀泰彦議員 次に、1期目の総括についてお伺いします。できたこと、できなかったこと、点数をつけるならば100点満点で何点くらいか。さらには2期目への積み残し事項についてもお聞かせください。 ○清水宣郎議長 野志市長。 ◎野志克仁市長 1期目の総括についてお答えをいたします。まず、できたこと、できなかったことについてですが、就任後、いち早く取り組んだタウンミーティングは、4年間で市内41地区を2巡し、市民の皆さんの声をさまざまな形で実現することができました。また、瀬戸内・松山構想が国の新ゴールデンルートの提案につながったことや、全国に23都市しかない環境モデル都市に選定をされたこと、そして、地域と行政が一体となった防災の取り組みが評価され、消防庁長官賞を受賞したこと、ことし4月には待機児童ゼロを達成しましたし、風早レトロタウン構想愛ランド里島構想都市ブランド戦略といった新たな取り組みも具体的な成果があらわれてきています。さらには、24時間、365日対応可能な小児救急医療体制の堅持を初め、ことばやスポーツを生かしたまちづくりなど、前市政のよいところはしっかりと継承し、発展させることもできました。 次に、自己採点及び2期目への積み残しについてですが、公約には芝生化のように比較的短期間で着手できるものもあれば、新規水源開発のように時間をかけて検討していくものもあります。また待機児童ゼロのように、1度達成したことで満足することなく、それを維持していかなければならないものや、トップセールスのようにさらなる高みを目指すものもありますが、私なりには市民の皆さんとお約束したこと全てについて一定の成果を上げられたのではないかと考えておりまして、そうした意味では積み残しはないものと考えております。なお、自己採点につきましては、これまで申し上げてきたとおり、市民の皆さんにお任せをしたいと思いますが、さきの選挙で再び市長として働く機会をいただきましたことは、これまでの取り組みに対し、市民の皆さんから高い評価をいただいた結果であり、私としても大きな自信につながったところです。今後とも一人でも多くの笑顔に出会えるよう、また、笑顔の先にある幸せを実感していただけるよう引き続き全力で取り組んでいきたいと考えております。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 大亀議員。 ◆大亀泰彦議員 総括的な評価、ありがとうございました。 それでは、次に、具体的な政策課題について2点ばかし質問したいというふうに思います。次は、水問題についてであります。今回の市長選挙の争点の1つでもあり、西条分水の推進の意思を表明されていたのはただ1人、野志候補のみでございました。また、今回の選挙に合わせて、マスコミ各社は水問題に関して世論調査を実施しました。その結果は、愛媛新聞が西条分水賛成61.1%、反対35.8%、朝日新聞が賛成40%、反対27%、NHKは賛成が74%、反対26%という結果でありました。中でも愛媛新聞は、4年前の選挙時期とほぼ同じ数字、朝日新聞は、以前は反対のほうが多かったんですが、今回は賛成が反対を上回るという調査結果であると報じておりました。また、私は先日、平成22年に民間団体が西条分水の推進を求め市長に提出した約32万筆の署名を閲覧させていただきました。膨大な署名簿の山を見て、率直な感想は、わずか2カ月程度の期間に、よくこれほど多くの署名を集められたものだなと思い、その御労苦に敬意を表するところであります。署名簿の32万という数字は、さきに紹介したマスコミの世論調査である51万市民の約6割から7割という数字とほぼ符合することから、相当数の市民の方が4年前と同様に水問題の解決を願い、まずは西条分水に努力せよという意思を持っていることが証明されたのではなかろうかと私なりに評価しているところであります。さて、9月県議会において、中村知事は、西条の水を守る協議は佳境を迎えているとの見解を示され、広域行政を図る立場から、西条、松山、両市が安定した水利用を確保し、地域の発展につながる方策を県としても提案する時期が来ると思うと発言され、選挙後も同様の発言を繰り返されております。さて、現在、議会としても不足水量4万8,000トンの是非について議論が活発化しています。節水型都市の推進や今後の人口減少を見越しての不足水量の多寡も重要な視点であります。と同時に、さまざまな危険に対する水の安全保障という面も大切ではないでしょうか。本市の水源は黒瀬ダムの5分の1の容量しかない石手川ダムと、目に見えず、いつ枯渇するかわからない重信川の地下水、たった2つしかなく、過去の渇水の歴史が証明しているように、水量も潤沢とは言えず、脆弱であるということは多くの市民の共通認識であります。例えば、もし何らかの事故、事件によりいずれかの水源が使えなくなるとするならば、たちまち都市機能は麻痺してしまいます。実際、青森県八戸では、2009年1月1日、導水管の破損事故により大規模断水となり、1週間にわたり9万2,600世帯、23万8,000人に影響を及ぼし、青森県が自衛隊に災害派遣を要請して対処する事態となりました。先般、都市企業委員会で、本市と同様、長年渇水に悩まされ続けてきた福岡を視察しました。当市では、実に10個以上の水源を確保しているとのことでありました。また、先般、市内に立地する大手繊維メーカーが事業拡張の計画を公表されました。ものづくり産業には水は不可欠であります。また、本は観光のまち、消費のまちです。県外や国外から多くの方が来訪し、長く滞在し、お金を落としていただくなど、さらには、今後、国が進めるアベノミクス効果を地方に、県が進める実需の創出という動きと連動し、さきの市長選挙でも争点の1つとなった野志市政2期目の重要課題である企業誘致、新規産業創出、観光振興等の地域経済の活性化という視点も大切だと思うのであります。このように水問題は、日常の市民生活を守るための必要最小限度の投資という現実的視点に加え、あらゆる危機を想定しての安全対策や経済対策、さらには、このまま手をこまねいて人口減少社会を受け入れるのか、いや、子育て支援や他地域からの人口流入を促すなど、市民をふやす対策を進め、歯どめをかけるのか。そして、その受け皿はどうするのかといったまちの将来像をどうするのか的な視点、将来を見据えた政治的判断も必要であります。 そこでお伺いします。1点目は、西条分水に関して、各種マスコミの世論調査の結果及び32万の善意の署名、選挙戦を通じ市長御自身が肌で感じた市民意識について。 2点目は、4者協議の進捗、今後の見通し、調整役としての知事の発言及び県の動向について。 3点目は、類似他の水源の状況について。 4点目は、水の安全保障や地域経済対策という面から見て、新たな恒常水源の必要性について御見解をお聞かせください。 さらに5点目は、9月議会で同意されなかった新長期水需給計画の策定に関する事案の取り扱いについてであります。現計画の目標年度は27年度であります。計画策定にはさまざまな角度からの検証や専門家の知見等も有することから、相当期間、9月議会の議論では15カ月程度要するというような理事者答弁もありましたが、そういった相当期間が必要だと思うのでありますが、その見通しについて。 6点目として、新任期を迎えて、改めて市政の重要課題である水問題の解決に向けて、市長の御決意をお聞かせください。 ○清水宣郎議長 野志市長。 ◎野志克仁市長 西条分水に関して、マスコミの世論調査結果、約32万の署名及び選挙戦を通じて実感した市民意識についてお答えをいたします。 平成22年3月に黒瀬ダムからの分水を関係者にお願いする努力を市長に求める署名が約32万人もの方から提出され、また、今回の選挙の際の世論調査でも、この数字に合致するように、分水賛成の方の割合は4年前の調査と変わることなく6割を超えるものでした。今回の選挙を通じても、市民のその思いは全く変わっていないことをひしひしと感じ、分水により渇水の心配がない暮らしを望んでいることを強く実感いたしました。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 岡本水資源担当部長。 ◎岡本栄次水資源担当部長 水問題のうち、4者協議の進捗等、類似他の水源状況、新たな恒常水源の必要性、長期水需給計画についてお答えします。 まず、4者協議の進捗、今後の見通し、調整役としての知事の発言及び県の動向についてお答えいたします。現在、4者協議、すなわち愛媛県、西条、新居浜、松山で構成する水問題に関する協議会で、加茂川及び黒瀬ダムの水資源の有効活用その他の水問題に関する協議を行っており、平成22年9月から現在までに計8回の幹事会を開催しています。その間には、西条、新居浜、松山のそれぞれの水事情について相互理解を深めてきましたが、この協議会で特筆すべきは、愛媛県から示された黒瀬ダムの未利用水、日量9万2,000立方メートルがデータに裏づけされた具体的な数字として示されたこと、また、西条側からは、うちぬきに代表される地下水と加茂川の関係を示す調査成果が報告されたことです。今後は4者協議の中で日量9万2,000立方メートルの未利用水の活用方法について、必要な検討、協議がなされるものと考えています。愛媛県には協議会の事務局であるとともに、加茂川の河川管理者として加茂川や黒瀬ダムの水量データを御提示いただき、公平な立場で十分御協力をいただいていますが、水を出す側、いただく側、それぞれ異なる立場がございますので、11月21日に行われた知事定例記者会見での4者協議の状況を見ながら、調整役としてしかるべき時期に県のほうから西条と松山、それぞれにメリットがあるような提案を行い、それぞれの意見を十分に聞きながら、最もよい解決策を見出せるよう調整を行っていきたいとの御発言を踏まえて、今後とも調整役として西条、松山、いずれのの利益にもつながるようお願いしたいと考えています。 次に、類似他の水源の状況についてですが、中核のうち、水源の情報を公表している23を確認しますと、水源数が松山より多い3つ以上の都市は14で、一方、松山と同じような2つ、あるいは1つの都市は9ですが、その多くは規模の大きい県営水道などから水を供給されていますので、いずれの都市も本より余裕があると考えています。 次に、水の安全保障、地域経済対策面からの新たな恒常水源の必要性についてですが、平成21年1月1日、青森県八戸で起こった9万2,600世帯が1週間にわたって断水したという状況は決して対岸の火事ではありません。平成6年の大渇水の際の断水は、市民生活のみならず、道後温泉の観光客の減少により、観光面への大打撃となったこと、また、企業の生産活動に関しても、臨海部の工場が操業停止に追い込まれたことなど、産業界への影響も非常に大きいものでした。企業や商店などの事業者が自由活発な経済活動を行うことができる環境の整備が大変重要であり、将来的な松山の発展を見据えると、水源能力の安全度を高めることにも寄与する新たな第3の水源がぜひとも必要と考えています。 次に、長期的水需給計画の検証に関する見通しについてですが、今月1日に開催された水資源対策検討特別委員会では、これまでの審議を踏まえ、検証事業の必要性に一定の御理解が得られたものの、事業内容等に関して、新たな提言がなされました。この提言は大きく2つあり、1つには、未給水地域を含める、含めないの二通りで不足水量を示すこと、2つ目は、事業を進める過程で検討委員会のメンバー選定やアンケート内容に委員会の意向を反映させることでした。未給水地域の取り扱いについては、タウンミーティングで地元の方から整備の要望を直接お聞きしていることや、公営企業局へも具体的な要望が出されていることから、等しいサービスを基本とする行政として、未給水地域を含めない需給計画は策定できないと考えています。そのほか、検証事業を進める上での対応方針等は、今後とも議会側と協議してまいりたいと考えています。現在の長期的水需給計画は、来年、平成27年度に目標年次を迎えます。また、その検証には15カ月の事業期間が必要です。このため、27年度末までには検証後の需給計画、すなわち今後の松山の新たな水需要量を市民の皆さんにお示しする段階まで業務を進め、その後、パブリックコメント等の手続を28年度に実施して計画を完成させる方向で考えています。そのため、27年度当初予算を審議する3月議会には、必要となる予算を計上したいと考えてます。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 野志市長。 ◎野志克仁市長 お答えをいたします。新任期を迎えて水問題の解決に臨む決意についてお答えをいたします。 先ほども答弁いたしましたとおり、多くの市民の皆さんは4年前と何ら変わらず、黒瀬ダムからの分水実現を望んでおられます。水問題は大変難しく、一朝一夕には事は運びませんが、分水反対の声にも真摯に耳を傾けながら、市議会の決議に基づき、西条の水を守る立場で西条分水の実現に向け、全力で取り組んでまいります。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 大亀議員。
    ◆大亀泰彦議員 最重要課題ということで、さらなる御努力をお願いしたいというふうに思います。 それでは、次、2点目としまして、内政の改革、組織の改編と人材活用についてであります。以前、私は、佐賀県武雄を訪れ、改革派首長として有名な樋渡啓祐市長と意見交換をさせていただきました。樋渡市政は、公立図書館の民間委託化、野生イノシシの商品化、フェイスブックやツイッターを市民との双方向のコミュニケーションツールとして初めて行政機構へ導入し、さらには楽天やアマゾンのようなバーチャルショッピングモールを開設し、が運営するなど、全国初の取り組みに視察希望者が殺到しておりました。その成功のキーワードは、組織と人材活用でした。縦割り組織から明確な目的意識を共有した横断的組織に改編しました。例えば、婚活を支援するお結び課、定住促進に取り組むお住もう課、鳥獣駆除から商品化につなげた、いのしし課、フェイスブック・シティ課などであります。さらに、経営感覚や各分野に専門性を持った外部人材の登用、課長ポストの公募、職員給与の年俸制や、税収に連動して増減させる制度の導入などです。官僚出身でありながら、民間の発想を大胆に取り入れ、従来の先例踏襲で減点主義のお役所の仕事という固定観念を180度変えました。さて、野志市長は2期目、初登庁日の幹部職員への訓辞の中で、私が評価されたのは、皆さんと私がしてきた仕事が評価された結果だと述べられ、チーム松山役所の実績を強調されました。野志市政1期目を振り返れば、東日本大震災の発生、そしてみずからの被災体験を生かし、危機管理と防災の総合調整機能を一元化することを狙いとし、年度途中ではありましたが大胆に組織改正をし、危機管理担当部を創設しました。これら取り組みが防災まちづくり大賞を受賞する等、防災面で全国に誇れるまちの実現の一因にもなったものと評価します。その他、タウンミーティング課、都市デザイン課、都市ブランド戦略課、さらには子ども・子育て担当部を新たに設け、待機児童ゼロを達成するなど、公約実現の推進力ともなりました。また、人材の活用・確保についても、1期目の公約として、職員教育や提案制度の拡充、企業経験者やスポーツ・文化枠での職員採用をうたっておられました。 そこでお伺いします。1点目は、野志市政2期目の公約は、公共交通や住民自治の拡充、教育・福祉の充実、さらには中心市街地活性化、風早レトロタウン構想愛ランド里島構想の具現化等、たくさんのメニューが盛り込まれていますが、その実現の推進力となる組織の改編についてはどうなさるのか。 2点目は、企業経験者や文化・スポーツ枠の採用状況について。 3点目は、今後において外部人材の活用、若手職員や女性職員の登用について。 そして4点目は、先日も残念ながら保健所職員の不祥事が報じられておりましたが、頻発した職員不祥事の根絶に向けて、どう取り組んでいかれるのか、そのお考えをお示しください。 ○清水宣郎議長 大町総務部長。 ◎大町一郎総務部長 内政の改革についてお答えをいたします。本市では、第6次総合計画の将来都市像「人が集い 笑顔広がる 幸せ実感都市 まつやま」を目指し、複雑多様化・高度化する住民ニーズや、本市の今後の発展に不可欠な施策に対応するため、人こそが最大の経営資源と捉え、人材育成による職員力の向上を基本に組織力・行政力を強化し、万全の体制で取り組めるよう組織体制を編制しています。そこで、まず組織の改編についてですが、人口減少に歯どめをかける地域拠点都市として、松山が今後も輝き続けるためには、公約に掲げる施策を着実に実行に移せる体制が重要であると考えています。そうした体制の整備に際しては、現地現場を大切に、市民目線という市長の基本姿勢のもと、これまで以上に全庁が緊密に連携し、戦略的に取り組めるよう既存の枠組みのあり方を見直し、より機能的な体制へと変革することを目指してまいります。 次に、企業経験者や文化・スポーツ枠の採用状況についてお答えをします。まず、企業経験者については、平成20年度から民間企業等で該当職務に一定期間以上従事した方を対象に採用試験を実施しています。これまでに情報処理や建築など、合計18名を採用していますが、高度な専門知識や経験を持って職務に従事し、民間企業等で培ったコスト意識を発揮するなど、期待に応えていると認識をしています。また、文化・スポーツ枠採用試験については平成23年度から実施しており、今年度までに5名を採用いたしました。本試験の目的のとおり、文化・スポーツ活動を通じて培われた挑戦する意欲や前向きな精神を業務で発揮するなど、こちらも期待に応えていると認識をしています。 次に、今後の外部人材の活用及び若手・女性職員の登用についてお答えをいたします。まず、外部人材の活用については、現在、本市では危機管理担当部長付内に地域防災計画や災害時の対応等に専門的かつ技術的な指導や助言をいただくため、津波、原子力防災など、多様な知識を有している元自衛官を採用しています。また、高齢者を中心とした支援事業や介護サービス事業を包括的に実施するため、松山社会福祉協議会の職員を採用しています。今後も公約実現に向けた事業を展開する上で、本市職員が持ち得ない技術や知識を有する人材を確保する必要性があれば、分野にこだわらず活用したいと考えています。 次に、若手職員の管理職等への登用については、意欲と能力の実証により昇任できる試験制度を、課長級は平成11年度、主査は平成13年度から導入いたしました。過去2年間の実績でも、課長級試験では40歳代の職員が5名、主査試験では36歳までの職員が19名、それぞれ合格し、昇任をしています。今後も昇任して市政に貢献したいというチャレンジ精神がある若手職員の登用を積極的に進める方法として、引き続き同試験制度を継続していきます。 次に、女性職員の登用については、職員みずからが上位職を目指すという機運を醸成していくことが重要であると考えています。そこで、女性職員のキャリアアップ研修への参加機会をふやすとともに、職務経験を通じたキャリア形成を支援するための人事配置にもあわせて配慮したいと考えています。 最後に、職員不祥事の根絶に向けての対処方針についてお答えします。まずもって、一昨日発表いたしました職員の不祥事につきましては、全職員が一丸となって信頼回復に向け取り組んでいるさなかに発生した不祥事であり、市民の皆さんからの本に対する信頼を失墜してしまい、改めて心からおわびを申し上げます。職員の不祥事の発生には、さまざまな原因が考えられますが、その多くは、職員自身の責任感、モラルの低下が原因であると考えています。そこで本市では、これまでも不祥事の根絶に向け、全ての職員を対象とした倫理研修を実施するとともに、不祥事対策マニュアルの策定やコンプライアンス条例の制定、懲戒処分基準の一部改正など、さまざまな取り組みを実施してきました。また、所属長等による面談を通じ、風通しのよい職場環境を構築するとともに、産業医・産業カウンセラー等の専門家による相談等を実施することで、個々の職員の仕事や私生活の悩みについても原因を一つ一つ取り除くことに努めてまいりました。今後ともこれらの取り組みを粘り強く継続し、全職員が一丸となり、コンプライアンスの推進に取り組んでいきたいと考えています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 大亀議員。 ◆大亀泰彦議員 ありがとうございました。基本的な考え方ということで、ちょっと深掘りしたい気はあるんですけど、また次の機会とさせていただきたいというふうに思います。ありがとうございます。 それでは、次は合併10年の総括及び今後の自治体連携についてであります。さまざまな議論を経て、70市町村が20市町となった愛媛の平成の大合併からほぼ10年、県内の自治体のほとんどが合併10周年を迎えております。西条や大洲、愛南町では市民提案による記念事業やイベントの実施、西予ではプレミアム商品券を発売し、市内限定で消費していただくことにより地域の景気対策に連動しようとするなど、各種でイベントや事業を実施、または計画しております。また、本市では法定の地域審議会は合併後5年で解散しましたが、大洲ではと地域審議会が協働し、合併の効果や課題を検証し、その結果を総合計画に反映する、四国中央では、審議会にかわる組織として任意の協議会を、西条では市民会議を新設しております。さらに、県内で最多の13自治体で広域合併した今治でも、審議会解散後の対応を検討しているようです。このように、各自治体では節目を記念するイベントや事業、合併の検証、さらには地域住民との新たな対話の手法を模索する動きが顕著化しております。本市においても、旧北条・中島町と合併し、来年の1月1日で満10年となります。私は合併後5年経過の中間的総括として議会質問をさせていただきました。そのときの議論を踏まえて、今回、節目の10年を迎え、平成の大合併をどう総括、評価し、今後のまちづくりにつなげていくのか、市長のお考えをお伺いしたいというふうに思います。10月に愛媛新聞に掲載された県内20・町長アンケートによると、合併を大方の首長は評価するとしており、メリットとして、経費削減や職員の削減等の行革効果や、合併特例債等の国の財政支援が得られる。デメリットとして、広域化により役所が遠くなるなど周辺住民の不安や不満、行革の努力はしたものの、思うような財政基盤強化につながっていないが多数を占めました。 そこでお伺いします。1つ目は、合併のメリット、デメリットについて。 2つ目は、合併10年の検証作業、行事やイベントについて。 3つ目は、審議会解散後のそれぞれの地域住民との対話はどのようにし、意見の集約や合意形成はどのようにしてきたのか。また、今後は公共施設や公共サービスの統廃合など、さらなる行革の断行という厳しい判断を強いられる局面が想定される中、地域とどのように向き合っていかれるのか、そのお考えをお示しください。 ○清水宣郎議長 矢野総合政策部長。 ◎矢野大二総合政策部長 平成の大合併の総括についてお答えをいたします。本は平成17年1月に旧北条、旧中島町を編入する形で合併したもので、以来、新としての一体性の確立に向け、さまざまな取り組みを進めてきたところです。 そこで1点目の、合併のメリット及びデメリットについてですが、まず、合併のメリットとしては、組織や施設の統廃合による経費の削減や、職員数の減少による人件費の削減など、行政の効率化が進んだことを初め、公共施設利用の選択肢が広がるなど、住民の利便性が向上したことが挙げられます。さらに、旧北条、旧中島町の多様な自然や文化を初めとする新たな地域資源により魅力を増した取り組みを進めることができるようになったのも大きなメリットです。一方、合併による有利な財源措置があったとはいえ、公共施設の増加に伴う耐震化や老朽化対策など、新たな財政需要が生じたことはデメリットと言えるものです。 次に、合併10年の検証作業及び行事やイベントについてですが、新市の一体的なまちづくりに対する評価や今後の市政に望むことなど、意識調査を実施するとともに、合併建設計画を精査する中で、この10年間の取り組みを見直し、計画の5年間の延長の必要性などについて検証したところです。あわせて、5月に設置された県の市町村合併検証部会で、合併の効果や残された課題などについて検証作業を行ってるところであり、年度末には報告書として取りまとめられることになっています。また、合併10年のイベントについてですが、来年2月に北条地域、3月には中島地域で記念式典を開催し、合併後の新の発展に尽力されてきた団体の表彰のほか、これまでの10年間を振り返る記念イベントの実施を予定しています。 最後に、審議会解散後の地域住民との対話などについてですが、地域審議会は合併後、北条地域と中島地域に計画の執行状況などの審議をいただくため設置していたものですが、期間は当初から5年間と定められており、平成22年1月の報告会をもって解散されました。これ以降につきましては、風早活性化協議会、松山離島振興協会といった地域団体やまちづくり協議会、また区長会、総代会などの住民自治組織を中心に広く御意見を伺うことで、意見の集約や合意形成に努めているもので、今後ともタウンミーティングを初め、わがまちメールなども活用して、地域の方々からの御意見を市政に反映させてまいりたいと考えています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 大亀議員。 ◆大亀泰彦議員 ちょっと1点だけ確認ですが、2番目の合併10年の検証行事、イベントの中で、先ほどの御答弁で、北条・中島地域では予定してあるということを御答弁いただいたんですけど、旧の松山地域はどんなんですか、その1点だけ。 ○清水宣郎議長 矢野総合政策部長。 ◎矢野大二総合政策部長 自席から失礼をいたします。 旧の松山におきましては、合併の記念イベントを実施する予定はございません。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 大亀議員。 ◆大亀泰彦議員 次は、合併建設計画についてであります。国は、東日本大震災の影響等で、大方の自治体で計画の事業執行がおくれている現況を勘案し、その有効な財源である合併特例債の起債期限を5年間延長しました。そして、それと連動し、本市の合併建設計画を見直す必要性が生じたのであります。そこで本市では、平成22年の国勢調査や直近の財政事情を勘案し、人口動態や財政計画、10年間の全116事業の事業計画や、原資となる総額341億円の合併特例債の起債計画を見直し、今議会で平成31年を目途とする新たな建設計画が提出されております。 そこでお伺いします。1つ目は、人口動態や財政計画の変更点について。 2つ目は、事業の進捗について、当初の全116事業の着手率及び完了率、主な事業と、その効果についてお示しください。 3つ目は、今回見直され、中止となり、建設計画から削除された事業数、主な事業、その理由について。 そして4つ目は、合併特例債の現在の執行額、見直しされた起債予定総額についてお示しください。 ○清水宣郎議長 矢野総合政策部長。 ◎矢野大二総合政策部長 合併建設計画の見直しについてお答えします。今回の見直しは、法改正によって合併特例債の発行期間の延長が可能となったことから、計画期間を5年間延長するもので、当初の基本方針や施策の内容を変更するものではございません。 1点目の、人口動態及び財政計画についてですが、まず、平成17年、22年の人口は国勢調査結果を、平成27年以降については第6次総合計画の人口推計値を採用するとともに、財政計画は平成25年度までは決算による実績値に、平成26年度以降については予算・決算に基づいた推計値に変更したところで、いずれも時点修正を行ったものです。 次に、事業の進捗及び主な事業とその効果についてですが、計画に登載された116事業のうち約78%に当たる91事業に着手し、そのうち63事業が平成26年11月までに完了しています。また、主な事業とその効果についてですが、まず中島地域では、消防救急艇の整備により、島嶼部の救急活動体制が強化され、島の方々から一定の評価をいただいているほか、北条地域ではスポーツセンターの整備により、北部地域のスポーツ活動の拠点として多くの市民の方々に利用されています。さらに松山地域では、石手川緑地の整備により市民相互の交流の促進につながっています。 次に、建設計画から削除された事業数及び主な事業とその理由についてですが、今回の変更では、今後着手の見込みのないもの、あるいは状況の変化によって実施の必要性や妥当性がなくなったものについて計画から削除するなど、登載された全116事業について見直しを行いました。今回削除した事業は11事業であり、その主なものとして、中島病院の改築は、平成19年4月1日の民営化に伴い実施が不要となったものであり、スクールバスの購入は、中島汽船の路線バスを借り上げることで整備の必要がなくなったものです。また、庁舎整備事業は、現時点で職員数・議員定数は合併前の松山に比べ減少してることから、合併に伴う事業としての妥当性がなくなったことによるものです。 最後に、合併特例債の執行額及び今後の予定総額についてですが、合併特例債の平成25年度末現在の執行額は約182億円となっており、10年目となる今年度末で約215億7,000万円となる見込みです。また、合併特例債の総額は見直しした発行限度額と同額の約309億円を見込んでおり、今後5年間延長することで、限度額まで全て執行する予定でございます。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 大亀議員。 ◆大亀泰彦議員 ありがとうございます。 次は、合併特例終了後の地方交付税の算定替えについてであります。国の平成の大合併の主目的は、少子高齢化や人口減少社会、厳しい財政状況という現実を直視し、右肩上がりの拡大型、団体自治偏重の仕組みを都市機能の集約化を図り、自治の本旨である住民自治中心に再構築するなど、現下の社会環境に合った適正な自治体の規模に是正することにあります。つまり、国は合併して10年間は特例として、合併前の自治体への交付税総額を確保するものの、その後は段階的に地方交付税を減額し、15年後にはまちの規模に見合った交付税額へと算定替え、つまり減額される仕組みとなっております。そこで、合併15年後までに合併自治体には徹底した行財政改革に努め、そのまちに見合った財政規模へ転換することが求められており、本としても12億5,000万円もの交付税が減額されるとの見通しを示されております。しかし一方では、学校や消防署の統廃合など、簡単に効率性だけでは割り切れない現実もあり、当初のもくろみどおり行革が進んでない状況もあります。また、公共施設の老朽化や耐震化対策等、新たな行政需要も発生しています。そこで本としても不断の行革を断行しつつ、他と連携し、合併算定替えに伴う財政対策について、国に再考を求めるよう働きかけを進めているところと認識しております。 そこでお伺いします。1つ目は、本市の行革の取り組みの現状と今後の方針について。 2つ目は、51万都市である本市の財政規模は、国が示している標準的な財政規模に対してどうなのか。 3つ目は、特例期間終了後の交付税減額について、先般、国は特例分の6割を恒常的に確保する仕組みを検討中とのメディアの報道もなされているようですが、その見通しについてお示しください。 ○清水宣郎議長 大町総務部長。 ◎大町一郎総務部長 行革の取り組みの現状と今後についてお答えをいたします。地方を取り巻く社会経済環境が一層厳しさを増す中、本市では徹底したコスト意識と経営感覚を取り入れた効率的な行財政運営を目指し、さまざまな改革に取り組んでまいりました。とりわけ、さきの合併直後の5年間は、集中改革プランを策定し、事務事業の徹底した見直しや定員管理の適正化、各種手当などの職員給与の見直し、補償金免除繰上償還による公債費の削減、さらには税徴収率の向上や市有財産の売却による歳入確保などに重点的、集中的に取り組んできたところです。現在、新たに策定した行政改革プラン2012に基づき、さまざまな取り組みを進めているところですが、人口減少社会の到来や少子高齢化に伴う社会保障費等の増大、公共施設の老朽化など、新たな課題への対応も求められる中、引き続き本が個性豊かで魅力あふれる地域拠点都市として持続的に発展していくためには、これまでの成果を踏まえ、手を緩めることなく、さらなる行財政改革に努めていかなければならないと考えています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 大濱理財部長。 ◎大濱祥理財部長 地方交付税の算定替えについてのうち、残りの部分についてお答えします。 まず、本市の財政規模の現状についてですが、平成25年度の普通会計決算では、地方公共団体の標準的な一般財源の規模を示す標準財政規模が約1,059億6,000万円であるのに対し、決算上、歳出に充当した一般財源の額は約1,105億7,000万円で、標準財政規模を約46億円上回っています。 次に、特例期間終了後の交付税の見通しについてですが、今後、合併自治体に交付税を上乗せする特例措置の期限が切れることを受け、国では今年度から5年程度をめどに合併時点で想定されなかった新たな財政需要を交付税算定に反映させる作業が進められています。その内容としては、平成26年度から合併後の住民サービスの維持・向上や、コミュニティーの維持管理、災害対応等に重要な役割を果たしている合併団体の支所の運営費についての見直しが行われており、平成28年度までの3年間で新たに3,400億円が加算されることになっています。また、平成27年度以降も市町村の合併による合理化が難しい市民サービスなどの経費を適切に反映するための人口密度による需要の割り増しや、合併に伴う面積拡大を反映するために算定で用いられる消防の出張所及び公民館などの施設数の見直しなどが検討されることになっています。これらについては、今後、合併市町村とも協議を行いながら、平成27年度以降、順次交付税算定に反映される見通しとなっておりますが、現時点では具体的な内容等が不透明なことから、交付税への影響額を見込むことは困難な状況です。いずれにいたしましても、地方の財政需要に対応した交付税総額の確保はもとより、合併に係る算定方法の見直しでは、合併後の財政需要も適切に反映されるよう国の動向を注視しつつ、昨年設立された合併算定替終了に伴う財政対策連絡協議会などを通じて、関係自治体間の連携を図りながら、国に強く要望していきたいと考えております。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 大亀議員。 ◆大亀泰彦議員 ありがとうございます。 それでは最後の質問です。先日の大塚議員、そして中村議員の質問の内容と一部かぶるんですけど、今後の自治体連携についてであります。10年前、平成の大合併が実現したとき、その後は道州制へとその機運が高まりつつあったように思います。私は国からの権限・財源移譲を伴う地域主権型道州制の導入について、四国内の地方政治家との勉強会の立ち上げに参加をさせていただきました。しかし、合併して10年、急激に進む少子高齢化や人口減少とも相まって、地方の活力は急速に低下しました。地域住民には喪失感や疲弊感が募り、また、たび重なる政権交代で政治は不安定化し、それにより、分権改革は停滞し、地方の国への不信感が増幅しました。昨今、道州制を望む声は激減し、その実現への歩みは大きく後退した感があります。愛媛新聞の県内首長アンケート結果でも、5年前には8割の首長が道州制に賛成でしたが、現在は反対が大勢を占め、全国町村会は強く反対という意思表明をしております。一方、今後ますます厳しさが増す財政状況や人口減少社会に対峙するため、大都市圏から地方拠点への人、物、金の分散、行政機構やサービスの選択と集中は不可欠であり、新たな自治体連携を模索する動きも活発化しています。国は合併という劇薬を和らげようと、激変緩和的な選択肢として、平成20年に生活圏をともにする近隣自治体の緩やかな連携を支援しようと、定住自立圏構想を制度化しました。ことしの10月時点で、全国で82圏域が立ち上がり、本県では唯一、今治を含む全国373市町村が参加しております。また、本を含む人口50万から100万程度の地方の拠点都市8が参加した中枢拠点都市研究会の提言が端緒となり、ことし5月、地方自治法の一部が改正されました。主な内容は、中核の要件が緩和され、人口30万から20万へとなりました。また、新たな広域自治体連携の仕組みとして、地方中枢拠点都市圏構想が定義づけられました。同構想は、人口20万以上の中規模の地方都市において、経済活性化、都市基盤整備、生活関連サービスの水準を高めることにより、全国にバランスよく高度な都市機能が集積した拠点都市、いわゆるミニ東京をつくろうとすることであります。それにより人口流動を東京一極集中から地方分散へとその流れを変え、人口減少に歯どめをかけ、地方分権の受け皿として、地方が国への依存から脱却し、自立することを狙いとするものと認識しております。そして、さらにはその延長線上には道州制への移行も視野に入ってくるのではと、その取り組みに自身、注目しております。野志市長は、今回の選挙戦、県連携の実績を強調し、2期目の公約においても他との連携をうたわれております。 そこでお伺いします。1つ目は、本市の自治体連携の現状について。 2つ目は、中枢拠点都市研究会の議論について。 3つ目は、地方中枢拠点都市圏構想の概要、評価について。 4つ目は、本が描く今後の自治体連携の将来像についてお示しください。 ○清水宣郎議長 矢野総合政策部長。 ◎矢野大二総合政策部長 今後の自治体連携についてお答えをいたします。 1点目の、自治体連携の現状についてですが、急激な少子高齢化や人口減少、市町村合併による行政区域の広域化など、地方自治体を取り巻く環境が大きく変化する中、本市では県や周辺市町のほか、連携可能な自治体との広域的な連携を推進することとしており、これまでに観光分野では、本市と東温、砥部町の21町で観光誘客や滞在型観光の推進に取り組んでいるほか、防災分野では、他の自治体や企業などと災害時の相互応援協定を締結しています。また、医療分野では、松山圏域33町が連携して、小児救急医療や二次救急医療の体制維持に取り組んでいるところです。 次に、中枢拠点都市研究会についてですが、この研究会は姫路が幹事となり、新潟や熊本など、本を含め8が参加し、平成25年3月に発足したもので、広域連携のあり方や、各都市に共通するさまざまな地域課題について意見交換を行いました。その中では、中枢拠点都市の位置づけや、定住自立圏制度の財政措置の拡充などの提言がなされたところであり、新たな広域連携制度の創設につながったものと考えています。 次に、地方中枢拠点都市圏構想の概要と評価についてですが、この構想は、国が新たに創設した広域連携の1つであり、地方圏の政令市や中核などが周辺市町村と連携しながら地域経済を牽引し、住民全体の暮らしを支える役割を担うことで人口減少に対する地方の拠点をつくるもので、拠点となる都市を中心に都市機能を集積し、ネットワーク化によって利便性の向上を図るとともに、それぞれの自治体の強みや特色を生かしながら、魅力ある都市圏を形成することは大変重要であると考えています。本としても周辺市町と連携し、圏域全体を活性化する必要があると認識してるところであり、周辺市町の御意見を伺いながら、具体的な連携の可能性について協議を進めてまいりたいと考えています。 最後に、自治体連携の将来像についてですが、本市としましては、今後とも多様な地域や枠組みによる広域的な連携をさらに強化し、活力ある経済圏や特色ある地域づくりを進めることによって、地方分権に対応できる体制整備を進めてまいりたいと考えています。将来的には、国と地方の明確な役割分担のもと、権限と財源の適切な移譲を前提として、道州制も含め、真の地方分権社会にふさわしい広域制度のあり方について、国と地方の対等な協議の場で総合的に検討されるべきであると考えています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 大亀議員。 ◆大亀泰彦議員 ありがとうございました。 最後に一言、今後、内外ともますます厳しい社会情勢が予想されます。野志市長におかれましては、今後とも連携を密にして、オール松山の体制で臨んでいただくよう切に希望申し上げまして、私の質問を終わりたいというふうに思います。どうもありがとうございました。 ○清水宣郎議長 以上で、大亀議員の一般質問を終わります。 次に、岡議員。 〔岡 雄也議員登壇〕 ◆岡雄也議員 おはようございます。自民党議員団の岡 雄也でございます。初めての一問一答方式で質問させていただきますが、市長を初め、理事者の皆様方には明快な御答弁をお願い申し上げ、早速質問に入らせていただきます。 松山港利用促進についてのうち、まずはポートセールスについてお伺いをいたします。松山の西部に位置する松山外港は、コンテナの取扱量が四国一と、四国や瀬戸内海の貿易拠点の要所を占めています。4万トン級の船舶が接岸可能となる水深13メートルの新バースの供用開始を目前に控え、縮小撤退が続き、衰退化が続いている沿岸部において、新産業や新事業の創出が促進され、企業誘致においても好材料になると考えます。松山港をより有効的に活用するためにもポートセールスが必要であると考えます。 そこで、ポートセールスについてどのようなお考えをお持ちか、本市の認識をお聞かせください。 本が独自で行っているポートセールスについてお聞きをいたします。まず、単独でポートセールスを行っているのか、行っている場合はどういった内容の活動をしているのかお教えください。また、過去の実績として、平成25年以前の過去の実績を企業の訪問の件数や広報活動、本市単独での説明会などあればお教えください。 続いて、本が所属している松山港利用促進協議会における本の役割と、会費を初めとする費用の内訳と、協議会全体における本の費用負担比率及び協議会の活動内容として年間の会合数や本の出席者などについてお教えください。 4つ目の、今後のポートセールスの拡大方針についてですが、港湾の管理が愛媛県だからといって費用負担のみを強いられるようでは宝の持ち腐れであると思います。12月補正予算では、外港地区のガントリークレーン基本設計の地元負担金が計上されております。県との連携を強調するのであれば、お金だけを出すのではなく、県に対しても言うべきことは言い、港の所在地である本市所在の独自の政策としてもポートセールスにもっと力を入れるべきではないでしょうか。四国一のコンテナの輸送量を図る松山港ですが、一般貨物を含む積みおろし実績では、四国内8つの指定港では坂出港や新居浜港に劣り、利用条件が優遇されている非指定港の三島川之江港も近年取り扱い実績が激増し、松山港から航路変更が出ているとお聞きしました。こうした現状を踏まえ、より活発なポートセールス活動を展開するべきではないでしょうか。既に行政間で取り決めた規定に基づいた企業を募集したビジネスマッチングがあると聞いておりますが、余り実を結んでいないと聞いております。また、輸送費の一部を補助する事業などは協議会で進められておりますが、同等の事業はほかの地域でも多く見受けられております。そこで、利用を促進させるための方策として、他の港湾を持つ都市では、その場限りのマッチングではなく、行政が率先して地元民間企業を帯同して、大手船会社や荷主に対してポートセールスを行うべきではないでしょうか。加えて、港湾の整備の一環として、倉庫など上屋の建設をし、利用者に貸し出しをするなど、利便性の向上が図れる取り組みが必要ではないでしょうか。また、港湾使用料の助成や利用を促すために、港湾使用に当たり初回のみ助成金を出す事業など、行政でなければできないサポートをやる気ある職員が直接出向いて説明をすることで、相手にも誠意と熱意が伝わり、松山港を利用する機会が生まれるのではないでしょうか。使われないものを長期間保持するための費用負担ではなく、前向きに動かすための支出であれば、議会としても承認を得やすいと考えます。そこでお尋ねいたします。今後のポートセールス拡大方針について、どのような具体的施策が考えられるか、お聞かせください。よろしくお願いいたします。 ○清水宣郎議長 山崎都市整備部長。 ◎山崎裕史都市整備部長 ポートセールスについてお答えします。まず、本市の認識についてですが、より多くの物資が直接松山港に荷揚げできることで、市内事業者の利便性向上や輸送コストの削減による地域経済の活性化が図られることから、松山港をより多く利用していただくためのポートセールスを行い、新たな荷主の開拓や集荷の拡大を働きかけることは重要であり、地元中小企業の経営環境や雇用環境などの課題に対する政策である第6次松山総合計画の暮らしを支える地域経済を活性化することにつながるものと認識しております。 次に、本市独自のポートセールスの取り組み等についてですが、松山港の利用をお願いする熱意を伝えるには、県や、物流事業者等で構成する松山港利用促進協議会として会員相互が連携・協力し、そのスケールメリットを生かして、組織的かつ集中的に行うほうがより効果的であると考えているため、これまで本市単独でのポートセールスなどの活動は行っておりません。 次に、松山港利用促進協議会での本の役割についてですが、松山港の利用が拡大することは、新たな雇用の発生や輸送コストの削減による地元企業の競争力の向上など、市内事業者のメリットや地域経済の活性化にもつながることから、松山港の所在地である本としても、協議会を通じて松山港の利用促進に積極的に参加協力する役割があると考えています。 次に、費用負担率についてですが、平成25年度の決算では、協議会の運営や事業に要した経費総額723万455円のうち、会費に相当する負担金として、県とが3対1の割合で、は37万6,000円を負担し、また集荷拡大のための事業に対する補助金として、県とが3対1の割合で、は94万1,166円を負担しています。その他は民間事業者の会費などでございます。 次に、活動内容につきましては、本市都市整備部長が協議会の副会長を務め、通常年1回開催される理事会や総会などに出席し、協議会の運営等に参画しています。また、協議会では例年、国内40社程度、海外では中国、シンガポールなどの企業を訪問して松山港の利用をお願いするポートセールスに加えて、利用促進のためのパンフレット配布や業界新聞への広告掲載などのPR活動を行うほか、新たに松山港を利用する荷主や、荷揚げを拡大した荷主に対して輸送費の一部を補助することで集荷拡大を図る事業などを行っています。 最後に、今後のポートセールス拡大方針ですが、水深13メートルの新バース供用開始により、大型船の着岸が可能となることで、さらなる利便性の向上や輸送コストの削減が見込まれることから、船主や荷主への個別訪問など、ポートセールスの拡大について協議会への提案を検討したいと思います。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 再質問をさせていただきます。 本市の費用の負担比率等をお伺いしたんですけども、この費用負担については、この本の役割としては妥当だとお考えでしょうか。 ○清水宣郎議長 山崎都市整備部長。 ◎山崎裕史都市整備部長 再答弁します。 先ほど申し上げました決算総額、支出のほうなんですが、協議会では723万455円で事業を実施しております。その中で、先ほどは県との割合だったんですけども、その全体の中で占める割合で言うと、負担金では松山は37万6,000円負担しておりまして総額に対して5.2%、補助金では94万1,166円で総額に対して13%、その両方合わせると131万7,166円で決算額に対して18.2%、いわゆる2割弱という中で、地元にある港として重要な施設の中でがこれを推進していくためには、この負担割合は妥当であるというふうに考えております。 以上です。 ○清水宣郎議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 わかりました。ありがとうございます。 では、続きまして、観光客の誘客についてお伺いいたします。平成25年の本への観光客推定数は約564万人と前年に比べ2.2%増加しており、外国人観光客数も倍増し、過去最高を記録しています。来松者の交通機関としては、約65%が自家用車、次いで、航空機が約12%となっています。 そこで、1点目が、本市への観光客の自家用車利用が3分の2を占める現状について、また、バスや船舶、JRの利用が少ないことを踏まえて、交通機関のニーズ把握やどういう認識をお持ちか、お聞かせください。 また、昨年はクルーズ元年と言われるほど外国客船の来日が多くあり、国内のクルーズ需要の拡大のみならず、各地に海外からの観光客が訪れております。クルーズ船は、朝入港をして、夜出港するケースが多く、1回の寄港で数千人の乗客が観光や買い物を行うだけでなく、その乗客のための食料等の物資を寄港地で調達するため、非常に大きな経済効果をもたらします。1回の寄港での経済効果として、約800人の日本船籍の場合では約5,500万円、約3,000人の海外の大型客船の場合は約3億円以上の経済効果が生まれるとあります。また、国として外国人観光客をサポートするために、法務省ではクルーズ利用の訪日外国人が増加傾向にあることから、寄港時間の短いクルーズ船観光客に対し、迅速な入国審査を行うため、平成24年6月から寄港地上陸許可制度を活用した入国審査方式を取り入れています。こうしたことから、クルーズ船の需要が各地で高まっている中で、インバウンド観光を進める本としても、クルーズ船の誘致は必要であると考えます。そこで、現在、クルーズ船の誘致活動を行っているのかどうか、また、行っている場合の本の具体的な活動内容についてお教えください。 3つ目に、松山観光港の現状についてお伺いいたします。平成23年5月に、大分別府と大阪を結ぶ定期航路が廃止になって以降、現在、松山観光港は広島と小倉を結ぶ航路しかなく、平成12年10月にオープンした新ターミナルも機能を十分に生かし切れていません。松山観光港ターミナル株式会社の取締役として、市長も名を連ねているわけですから、県都松山の玄関口の利活用を積極的に考え、行動するべきではないでしょうか。瀬戸大橋を初め、3本の橋がかかったために利用客が落ち込んだことは間違いありませんが、松山観光港は現状維持のままでよいのか、本市の認識をお聞かせください。 そして、4点目、今後の見通しとして、定期航路の拡大や再就航の可能性はないのでしょうか。航路や便数がふえれば、修学旅行や企業、団体の研修など、観光以外の目的での利用者の増加が見込まれます。接岸時間による地域住民への配慮やタグボートの使用料の減額など、クリアすべき課題は山積みです。そうした中で、輸送機関として、また橋を使用しない交通機関の1つとして選択肢を広げるべきではないでしょうか。定期航路の拡大はないのか、また、できない理由についてお聞かせください。 この項、5点目、クルーズ船の誘致や定期航路の誘致、拡大を行い、より多くの方に松山に来ていただきたいと思います。観光産業で生計を立てている方々は、幾ら地域の人が笑顔であっても生活が立ち行かなくなります。1人でも多くの方に松山に足を運んでいただくためにも、船の利活用を考えるべきではないでしょうか。本市の今後の方針についてお示しください。 以上、5項目について御答弁お願いいたします。 ○清水宣郎議長 野志市長。 ◎野志克仁市長 観光客の誘客についてのうち、交通機関のニーズ把握や本の認識及びクルージング船の誘致活動などについてお答えをいたします。 まず、交通機関のニーズ把握などについてですが、平成25年の県の観光統計によると、松山圏域への出発地別観光客数は、近隣地域である中四国からの観光客が全体の62.2%を占めており、松山へは四国内の高速道路や本州四国連絡道路などを利用する方が多く、必然的に自家用車で移動される割合が高くなるものと思われます。一方、JR、船舶など交通機関別の入り込み客数は、本市の観光客推定表によると、利用割合としては全体の35.4%ですが、実数で申し上げますと、約200万人の観光客が利用されています。これを交通機関別に、本が瀬戸内・松山構想を立案した平成23年の数値と比較すると、JR、船舶、航空機、バスといった全ての交通機関での入り込み客数がふえており、交通機関の利用は多様性を増しているものと認識をしています。とりわけ瀬戸内海航路のうち、瀬戸内・松山構想の中核をなす広島・松山間の航路の利用者は、平成23年が約14万6,000人であるのに対し、25年は約15万4,000人と約8,000人増加しており、この航路が観光航路としても支持されているものと考えております。引き続き、交通事業者や旅行会社などへ積極的に働きかけながら、交通機関の利用ニーズを高め、観光客の増加につなげていきたいと考えております。 次に、クルージング船の誘致活動などについてですが、豪華客船によるクルーズ観光は、日常生活から切り離された空間でゆったりと時間を過ごせ、海からという新たな視点で各地の魅力を体感でき、国内はもとより、訪日外国人旅行でも今後ますます需要が高まると言われております。国では平成24年3月の閣議決定を経て、外国クルーズ船の日本寄港促進について取り組みを強化していますが、松山に寄港していただくためには、まずは大手旅行会社や国内のクルーズ船運航会社に働きかけ、国内の客船クルーズの寄港実績をつくる必要があります。その上で、外国クルーズ船の誘致の中心となる国や大手旅行会社などに、ほかのエリアにはない魅力ある観光情報や旬の話題性を発信していくことが重要であると考えております。では、最近の事例では、平成23年及び24年には、乗客定員900人級の飛鳥Ⅱに、昨年は初めての外国客船として、乗客定員2,000人級のサン・プリンセスに寄港していただきましたが、立ち寄っていただいた際には、港で歓迎セレモニーを盛大に行うとともに、市内の観光や出航の手続がスムーズに行われるようサポートしており、こうした取り組みが次の誘致につながっていくものと考えております。来年には既に飛鳥Ⅱやにっぽん丸の松山への寄港も決定しておりますので、これまでと同様、瀬戸内海、道後温泉、松山城などを世界に誇る観光資源として磨きながら、お客様に松山の旅を十分に満足していただけるよう松山ならではのおもてなしサービスを充実させていきたいと考えております。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 山崎都市整備部長。 ◎山崎裕史都市整備部長 観光客の誘客のうち、松山観光港の現状認識及び定期航路の拡大の有無等についてお答えします。 海の玄関である松山観光港は、中国、九州を結ぶ2航路のほか、修学旅行の臨時便やチャーター船などに利用されており、広島航路の利用客は増加傾向であります。この港は、JR松山駅や松山空港と並び、本市の重要な広域交通拠点であり、施設の規模や設備からも定期航路の拡大があっても対応できると認識していますが、現時点で新たな定期航路の就航や拡大の動きは見られません。その理由としては、燃料価格の高どまりによる運航コストの増大や、高速道路料金の引き下げなどによる陸上交通との価格競争、景気動向による貨物や旅客輸送量の慢性的な低下などによる海運事業としての採算性の問題が大きいものと思われます。 以上です。 ○清水宣郎議長 野志市長。 ◎野志克仁市長 観光客誘客に向けた船の利活用と今後の方針についてお答えをいたします。 本が推進する瀬戸内・松山構想は、瀬戸内海の魅力に着目し、山陽・四国を周遊する観光ルートの定着を目指すものであり、中でも瀬戸内海航路の活用は重要なポイントです。本市では船舶会社と一体となりまして、宮島・広島間と広島・松山間の高速船をパッケージ化し、宮島から松山までの船旅の利便性を向上させるとともに、バスの航送料も組み込んだ格安のクルーズフェリープランを設定し、旅行市場に提案をしております。また、修学旅行や大型団体旅行については、予備船をチャーター船として有効活用し、お客様には宮島や周防大島など、希望する場所から短時間で直接松山に移動できるものとして好評いただいております。その一方で、鉄道、航空など交通事業者へも積極的に働きかけ、ことし3月から京阪神で発売が開始された松山・広島割引きっぷを初め、新幹線や飛行機と瀬戸内海航路を組み合わせた瀬戸内海周遊型の商品の実現にもつなげております。今後とも広島地域の自治体や関係事業者との連携を強化し、また、国やクルーズ船運航会社にもアプローチする中で、広域かつ魅力ある旅行商品の開発とおもてなしサービスの充実に努め、瀬戸内海航路のさらなる利活用に向けて取り組んでいきたいと考えております。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 ありがとうございます。松山に来ていただかないことには、松山城や道後温泉の感動を味わえずに、飲食や土産物などの経済効果も見込めませんので、引き続き積極的な活動をお願いいたしまして、次の質問に移ります。 次に、イベントの効果と実績についてお尋ねいたします。まずは11月21日より花園町の通り沿いにイルミネーションが開催され、華やかな街並みが演出をされています。しかしながら、さきの委員会では、このイルミネーション事業の効果、実績の説明の中で、通行者が約70万人とありました。また、本が単独で開催をしたメディアまつりでは、来場者が1万人程度だったにもかかわらず、県とが共催した産業まつりでは12倍の約12万人と爆発的に増加をいたしました。これらの来場者、通行者の算出方法はそれぞれどうなっているのでしょうか。本市の人口を優に超える通行者はどこからどのようにして、このイルミネーションを見たのでしょうか。算出方法が同一の場合、本市単独開催のイベントが共催の12分の1しかないことが問題にはならないのでしょうか。市民の皆様からいただいた税金を使ったイベントの効果や実績を説明する際、安易な算出方法ではなく、次年度以降の予算編成においても改める必要があると思います。 そこでお伺いをいたします。本市主催のイベントへの参加者の算出方法について、今回は花園町通りのイルミネーション通行者数の算出方法と、城山公園における各種イベントの算出方法がどういった方法をとられているのか、お示しください。 ○清水宣郎議長 平野産業経済部長。 ◎平野陽一郎産業経済部長 本市主催のイベントへの参加者の算出方法の種類や計算式についてお答えします。 まず、花園町通りのイルミネーションの通行者数は、平成23年度に花園町通りの街路整備に伴う社会実験に合わせ実施した通行量調査で得られた歩行者や自転車、車の1日当たりの通行量データと、市内電車の乗客数データをもとに、イルミネーション実施期間の126日間の点灯時間帯に通勤・通学などを含めて花園町通りを通行した延べ人数をカウントしております。また、城山公園でのえひめ・まつやま産業まつりの来場者については、城山公園の会場の東側・西側・南側・北側に設置している案内所で開催中の1時間ごとに一定時間、来場者をカウントし、それをもとに算出しています。その他の城山公園での各種イベントの参加者については、文化・スポーツ・環境・祭りなど、イベントもさまざまなタイプがあり、事業目的や内容なども多岐にわたることから、それぞれのイベントごとに算出方法を定め、同じ集計方法を継続することで、効果・実績の推移を検証してるのが現状です。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 イベントへの来場者は、意思を持って足を運んだ人を数える必要があり、たまたま通学路だから、通勤ルートだからといった数字を入れれば、実績を過大評価したと言わざるを得ません。今後、適正な事業評価をする上でも、算出方法の見直しは必要不可欠であると考えます。今後の算出方法の見直しはないのか、するとすればどういった方法をとるのかお聞かせください。 ○清水宣郎議長 平野産業経済部長。 ◎平野陽一郎産業経済部長 算出方法の見直しについてお答えします。 まず、花園町のイルミネーションは、今年度から花園町通りの街路整備が開始され、通行量などの変化も推測されるため、今回から来場者については、車や電車を除く歩行者と自転車の通行量のサンプル調査を行い、算出方法を見直すことにしています。また、算出方法の見直しに合わせて、地域住民や地元商店街、あるいは来場者に対してイルミネーションやイベントに関するアンケート調査を実施し、いただいた意見を反映させることで、魅力あふれるイルミネーションに発展させていきたいと考えています。また、えひめ・まつやま産業まつりについては、イベント内容や会場環境などに変化もないことから、算出は現在の方法を継続することにしています。その他のイベントについては、文化・スポーツ・環境・祭りなど、さまざまなタイプがあり、事業目的や内容、開催会場も多岐にわたり、イベントごとに算出方法を定め、効果・実績の推移を検証しています。そのため、これまで蓄積した方法によって算出することを基本に考えていますが、イベントごとの必要性や有効性を検証する中で、必要に応じて来場者の算出方法も、イベントの実態や環境の変化を捉え、見直していくものと考えています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 ありがとうございます。算出方法の見直しを行うことで、イベントの効果や実績がより明確になると思います。イベントの1つをとっても、毎年開催しているからという理由で、当たり前のように予算組みをするのではなく、一つ一つの項目に対して予算執行のあり方、責任を負う姿勢が必要ではないでしょうか。花園イルミネーションにおいても、西側のみの今まで開催したイベント開催ではなく、通り全体の仕掛け、また城山公園や南西の堀端を中心にしたイルミネーションを仕掛ける有効性を考えたほうがよいのではないでしょうか。また、一過性のイベントではなく、その地域を活性化させる、地に足をつけた政策の実行が求められていると思います。 そこでお伺いいたします。今後のイベントについて、費用対効果の考え方と、本市の取り組みや方針についてお聞かせください。 ○清水宣郎議長 平野産業経済部長。 ◎平野陽一郎産業経済部長 イベントの費用対効果の考え方と、本市の取り組みや方針についてお答えします。 イベントも文化・スポーツ・環境・祭りなど、事業目的や内容、開催会場など多岐にわたることから、一概に共通した算出方法で効果を推しはかることは難しいものと考えています。しかしながら、イベントを実施することで人が集まり、にぎわいが生まれることにより地域に経済的効果をもたらすほか、新たなコミュニティーが生まれ、ひいてはまちづくりの機運醸成につながるといった数値にはあらわれない社会的・文化的な効果もあると考えています。そうした中で、花園町通りのにぎわい創出事業は、本市の新たなシンボルロードとして街路整備が行われ、大きく生まれ変わる花園町通りににぎわいを創出し、魅力を高めることを目的としていますが、地元店舗が主体となって取り組まれたフードイベントの開催、地域の人たちからいただいた事業提案など、地域と一体となった取り組みが活発になっているほか、本事業に対する来場者へのアンケート調査でも引き続き開催すべきという回答を多くいただいており、効果があらわれていると考えています。今後も引き続き、地元等と連携しながら、官民一体となって花園町通りのさらなるにぎわいの創出と地域の活性化に取り組んでいきたいと考えています。その他のイベントにつきましても、イベントの必要性や費用対効果を総合的に評価し、さらなる事業の充実に努めていきたいと考えています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 ありがとうございます。そのようにお願いできたらと思います。 続いて、公園でのボール遊びについて質問をさせていただきます。近年、子どもの体力が低下しているという報道のとおり、国も子どもの体力の状況把握や、食生活を初めとする生活習慣を把握するべく、国立、公立、私立の学校の生徒児童の調査をしています。体力低下の原因の1つに屋外での活動時間の減少が上げられておりました。学校の授業を終えて、放課後どこで過ごすかと考えたときの選択肢の1つに公園があります。この公園に対して、市民の皆様から要望として、公園でボール遊びがしたいとの声を多く聞きます。 そこでお伺いいたします。本が管理する公園は幾つあるのか、また、そのうちボール遊びができる公園、できない公園の数についてお示しください。 ○清水宣郎議長 山崎都市整備部長。 ◎山崎裕史都市整備部長 本が管理する公園数及びそのうちボール遊びができる公園とできない公園の数についてお答えします。 現在、本が管理してる都市公園は324カ所あり、以前からソフトボールグラウンドとして8カ所、その他の球技が可能な公園を15カ所開設していました。しかし、市民の皆様から身近な公園で子どもたちにボール遊びをさせてあげたいとの御要望が多く寄せられ、平成18年度からキャッチボールのできる公園づくり事業を開始し、同年度に平井公園を整備して以来、毎年1公園ずつふえ、現在9カ所で整備が完了しました。その結果、合計32カ所の公園でボール遊びが可能となり、残りの292カ所は、現在のところボール遊びについて原則禁止となっています。 以上です。 ○清水宣郎議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 ボール遊びができる公園のうち、球種や時間などの制約がある公園は幾つあるのか。また、面積や設備等の必要条件があるのか。また、さらに条件がある場合はどういう項目があるのか、お教えください。 ○清水宣郎議長 山崎都市整備部長。 ◎山崎裕史都市整備部長 球種や時間等の制約及び面積や設備等の必要条件についてお答えします。 まず、球種等の制約につきましては、ボール遊びができる身近な公園9カ所全てで、かたいボールやバットの使用はけがや事故につながる可能性が高いことから、原則、使用の禁止をお願いしていますが、利用時間の制約及び面積や設備等の条件はとしては設けていません。しかしながら、わがまちメールには、実際に公園のそばに住んでいる方から、公園からボールが飛び込んでくることが困る。家のガラスや屋根に当たったりする。何も言わないで入ってくるのが困るといった意見が寄せられており、公園利用者や周辺の方々の安全・安心を確保するためには、一定のルールやマナーを守ってボール遊びをしていただくことが必要だと考えています。そこで、各公園では地元の公園管理協力会が中心に、町内会や子ども会、そして公園周辺の皆さんなど、地域が一体となって安全に安心して利用できるルールを自主的につくっていただき、そのルールやマナーを守っていただくようお願いしています。そして、といたしましては、地元公園管理協力会と協議する中で、ボールが飛び出さないようフェンスを高くするなど、決められたルールや運営方法に応じた施設整備を行うこととしています。今後におきましても、子どもたちが公園で楽しくボール遊びができるよう地域と協働で取り組んでいきたいと考えています。 以上です。 ○清水宣郎議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 ありがとうございます。先ほどお話もありましたけれども、次の質問に移ります。禁止された経緯と本市が考える課題についてお聞かせください。 ○清水宣郎議長 山崎都市整備部長。 ◎山崎裕史都市整備部長 禁止した経緯と課題についてお答えします。 公園は安全に安心して憩え、安らぎのある空間が求められることから、ボール遊びによる他の公園利用者への危害などに対する安全確保や、ボールの飛び出しによる交通事故、また周辺家屋の破損や近隣農地の作物への損害などのトラブルが課題となり、公園でのボール遊びを原則禁止としてきた経緯があります。 以上です。 ○清水宣郎議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 ありがとうございます。東京都千代田区では、昨年4月に子どもの遊び場に関する基本条例を施行し、本年9月には、大阪東淀川区でもこのボール遊びが解禁、緩和されつつあります。松山の今後の見通しについてお聞かせください。 ○清水宣郎議長 山崎都市整備部長。 ◎山崎裕史都市整備部長 ボール遊び解禁に向けた今後の見通しについてお答えします。 公園でのボール遊びにつきましては、他事例も参考にしながら、今後も引き続き地元からの相談などにきめ細かな対応をするとともに、公園管理協力会の研修などの機会を捉え、ボール遊びができる公園づくりの事例などを積極的に紹介し、地元公園管理協力会と地域の方々との協働により、ルールづくりが整ったところから順次整備していきたいと考えています。 以上です。 ○清水宣郎議長 岡議員。 ◆岡雄也議員 ありがとうございます。安心して安全に使用できる公園づくりに取り組んでいただきたいとお願い申し上げます。 本日は、初めての一問一答方式での質問に対し、失礼があったことをおわび申し上げます。次回はしっかりと本日の反省を生かし、取り組んでまいりますので、御指導を賜りますようお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ○清水宣郎議長 以上で、岡議員の一般質問を終わります。 次に、渡部克彦議員。 〔渡部克彦議員登壇〕 ◆渡部克彦議員 松山維新の会、渡部克彦でございます。さきの市長選挙で見事当選され、第31代松山市長に就任されました野志市長にお祝いを申し上げます。4年間の実績が評価され、新たに掲げた公約に期待をされている結果であると思っております。引き続き、現地現場を大切にしていただき、新たに掲げた公約実現に向けて活躍されることを期待をしております。今回の質問は、市長の公約、地域課題について一般質問をさせていただきます。野志市長初め、関係理事者の明快な答弁をお願いいたします。 まず最初に、開催まで1000日余りとなった愛媛国体について、一生懸命応援したいという立場で質問をさせていただきます。11月末、宮城県石巻から8人の女子中学生が松山へやってまいりました。松山で開催されるバスケットボール大会に招待された彼女たちは、生徒との交流や地域住民の温かいもてなしにいたく感激されていました。石巻の子どもを招待するスポーツ大会は今回で4回目です。愛媛県と松山が連携して行ってきた被災地支援イベントは、民間企業や関係団体、そして大勢の地域住民に支えられてきました。はるばる東北からやって来た選手を見守るスタッフや観客を見ると、住民の心を1つにするスポーツのすばらしさを改めて感じますし、愛媛国体のときに石巻出身の選手と再会できればよいなと思いました。残念ながら被災地支援イベントは今回で終わりを迎えますが、大会関係者の間では、4年間にわたって築いてきた東北とのきずなを生かして、愛媛国体時に被災地から来る、来松するチームを支援しようという動きがあります。地域住民はプロではありません。できることに限りがあり、具体的な支援方法は相手方との折衝を待たなければなりませんが、地域住民がやったほうが選手に喜ばれることもあると思います。例えば、東北代表チームがウオーミングアップに使用する体育館やグラウンドを用意したり、選手やスタッフを名産品でもてなしたり、あるいは会場に地域住民が駆けつけて応援するぐらいのことはできますし、車椅子や目の不自由な選手を誘導するぐらいのことはできると思います。考えてみれば、愛媛国体は1カ月にわたり全国の視線が集まり、大勢の国民が松山を訪れ、松山が元気になる千載一遇のチャンスであります。しかし、今のところ市民の国体に対する認識度は低調で、少々盛り上がりに欠けていると感じています。皆さん、どうでしょう。観光や経済効果といった視点から、大会関係者や観光業だけが頑張るのではなく、市民一人一人が愛媛国体に参加するんだという意識を持って、市民総出でおもてなしの気持ちを高めていくことが大切だと思いますがいかがでしょうか。愛媛国体に向けた機運醸成にどう取り組むのか、御所見をお聞かせください。 ○清水宣郎議長 矢野総合政策部長。 ◎矢野大二総合政策部長 機運醸成にどう取り組むかについてお答えします。 これまで、えひめ国体・えひめ大会の開催機運の醸成につきましては、小学校の運動会など、各種イベントで国体マスコットキャラクター、みきゃんの着ぐるみによるPR活動や啓発グッズの配布、愛媛県との連携による商店街へのつり看板の設置や、関係団体が主催するイベントでのパネル展の開催など、さまざまな機会や媒体を通して周知・啓発に努めており、先般、本が実施した市民アンケート調査におきましても、国体開催を知っていると答えた方は1,474人中1,203人で、率にすると81.6%となっています。しかしながら、さらなる市民の参加意識やおもてなしの気持ちを高めていくことが重要であると認識しており、今後におきましてはこれまでの取り組みに加え、11月に開設した国体専用のホームページの充実や各種ボランティアの募集、さらには競技団体との連携による体験型イベントの開催などを実施するなど、市民一人一人が積極的に国体にかかわっていただけるようさまざまな手法を検討してまいりたいと考えています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 渡部克彦議員。 ◆渡部克彦議員 よろしくお願いをいたします。 地域住民のボランティア活動を立ち上げるには時間もかかるものですし、国体まで2年以上あるといっても、準備に早過ぎることはありません。愛媛国体に当たり、ボランティアや地域住民にお願いしたいことを早々に整理して、関係者との協議を開始し、必要となる物資を支援する必要もあると思います。また、会場周辺の住民が参加できるPRイベントは機運を盛り上げるのには効果的な対策の1つだと思いますし、華々しい正式種目の陰に隠れたイメージがありますが、公開競技やデモンストレーション競技、その体験イベントをやれば、競技者のモチベーションも上がる上に、高齢者や児童が気軽に参加できて、双方メリットがあるのではないでしょうか。このように愛媛国体を身近に感じてもらう工夫が必要だと思います。そこで、ボランティアや地域住民への働きかけや支援はいかがお考えでしょうか。御所見をお聞かせください。 ○清水宣郎議長 矢野総合政策部長。 ◎矢野大二総合政策部長 ボランティアや地域住民への働きかけ及び支援についてお答えをいたします。 えひめ国体・えひめ大会を成功に導くためには、市民総参加で取り組むことが必要であり、市民一人一人がどのように国体にかかわるかが重要であると考えています。そこで、愛顔つなぐえひめ国体・えひめ大会松山実行委員会では、当委員会で定めた松山市民運動基本計画及び実施計画に基づき、平成27年度から広報や大会運営にかかわっていただくボランティアの募集を開始することとしています。その活動内容は、広報ボランティアとしてイベントでの広報活動や国体のイメージソングに振りつけをした、えがお体操やえがおダンスの普及活動、また運営ボランティアとして国体や障害者スポーツ大会の競技会場での受け付け、案内、会場設営、会場清掃などの競技会運営が主な役割となります。また、募集方法につきましては、2,000人強のボランティアを必要とすることから、実行委員会のホームページや広報紙、テレビなどの各媒体を用いて公募するとともに、企業やボランティア団体、地域体育協会などの各種団体にボランティア登録を依頼することも考えています。ボランティアや地域住民への支援については、広報活動や花いっぱい運動、環境美化活動など、従事していただく活動に応じて帽子やウインドブレーカーなどの配付や苗やプランター、軍手等の物資支援を行うこととしており、市民の皆様の御協力により身近に感じることのできるえひめ国体・えひめ大会を目指したいと思います。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 渡部克彦議員。 ◆渡部克彦議員 よろしくお願いをいたします。 次の質問に移ります。次に、震災時の被害防止対策についてお伺いをいたします。 東日本大震災が起きた約4年前、避難を余儀なくされた30万人の多くが身を寄せた場所は最寄りの小中学校でした。耐震化が済んでいない校舎の多くは地震に耐えられませんでした。また、校舎は無事であっても、天井や照明器具が落下し、ライフラインがとまってトイレが使えず、携帯電話の充電すらできなくなりました。そんな学校に大勢の住民が集まり、多くの命が救われたことは記憶に新しいところであります。4年前に起きた大震災を教訓に、本は限られた財源を工面して小中学校の校舎耐震化を積極的に進めてまいりましたが、ようやく完成の見通しが立ってきたと伺っており、喜ばしい限りであります。しかしながら、東北で実際に起きた例では、校舎本体は無事であっても、割れた窓ガラスが散乱したり、天井や照明器具、バスケットゴールが落下して避難するどころではなかった事例が報告されています。避難所で身を寄せ合って救援を待つ市民が避難所でけがをするような事態が起こらないよう、避難者の立場に立った対策を一日も早く進めていただきたいところであります。窓ガラスに飛散防止フィルムを張ったり、高いところから物が落下しないよう点検したり、避難者が不自由しないよう物資を校舎に備蓄したり、既にさまざまな対策に取り組んでいると思いますが、市民の命を守るという極めて重要な対策ですので、これまで進められてきた避難所整備の実績と今後の整備方針をお聞かせください。 ○清水宣郎議長 中野危機管理担当部長。 ◎中野文雄危機管理担当部長 避難所整備の実績と今後の整備方針についてお答えします。 まず、避難所整備の実績ですが、避難所となる小中学校の体育館については、平成20年度までに耐震改修工事のほか、天井や照明などの落下防止を含めた対策が完了しています。なお、15校の体育館の窓ガラスについては飛散防止対策が図られていないため、昨年度から自主防災組織とともにガラス飛散防止フィルムの張りつけに取り組んでおり、今年度で8校の実施が終了する見込みです。また、避難所における資機材整備についても、災害直後の停電や避難者の支援対策として、昨年度より小中学校へ発電機やリヤカーを計画的に整備しています。今後の整備方針については、引き続きガラス飛散防止対策の実施を初め、発電機やリヤカーに加え、全ての小中学校に投光器や簡易トイレなどを整備するほか、避難所での情報連絡手段として災害時においても優先的に通話が可能な特設公衆電話回線を設置する予定です。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 渡部克彦議員。 ◆渡部克彦議員 よろしくお願いをいたします。 一方、目を家庭に向けて防災のことを考えてみますと、大地震が起きると必ず倒れる家具を固定していない家庭が多いことに気づくと思います。どんなに元気な方でも家具の下敷きになれば負傷し、身動きがとれません。ましてや、ひとり暮らしだったり、体が不自由だったり、あるいは高齢の方が家具の下敷きになると避難するどころか助け出すことすら難しくなります。家庭でできることは家具をしっかり固定して、まず被害に遭わないことだと思います。として既に啓発に努めていることは承知していますが、自発的な取り組みを期待するだけでは不十分だと思います。家具の転倒防止についてさらなる普及策を図れないものでしょうか。のお考え方をお伺いいたします。 ○清水宣郎議長 中野危機管理担当部長。 ◎中野文雄危機管理担当部長 家具の転倒防止についてお答えします。 阪神・淡路大震災では、屋内でけがをした方の原因の約半数が家具の転倒や落下であり、多くの方が家具転倒により、屋内からの避難経路が断たれたと言われていることから、家具転倒防止対策の有効性と設置について、広報紙や防災マップ、ホームページでの広報、さらには防災イベントやキャンペーンなどで周知・啓発を行っているところです。震災時の被害防止対策については、市民一人一人が防災意識を高めていただき、平時から備えとして御自身や御家庭などで家具の転倒防止対策に取り組んでいただきたいと考えていますが、今後も引き続き周知・啓発に努めるとともに、さらなる取り組みとして、関係団体や民間事業者との連携による本市独自の普及策を検討していきたいと考えています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 渡部克彦議員。 ◆渡部克彦議員 次の質問に移ります。次に、野志市長の選挙公約である小中学校等の空調整備についてお伺いをいたします。温暖化による猛暑の影響で、子どもたちを取り巻く教育環境は厳しさを増しています。教室が暑くてたまらない、何とかしてほしいという声は多くの保護者から寄せられる意見であります。私が参加したタウンミーティングでは、小学生がこう述べていました。先生たちがいる校長室や職員室にはエアコンがあるのに、僕たちのいる教室にはなぜエアコンがないのですか。幼い児童の率直な感想だと感じました。さて、この教育環境改善の取り組みは、児童生徒のためだけではなく、災害時に学校が避難所になる場合にも役立つことは市長もおっしゃるとおりであります。また、夏だけしか使えないものではなく、冬にも活用できます。しんしんと冷え込む冬場に、寒い教室で被災者が一夜を過ごせるわけがありません。恐らく東日本大震災の夜、羽田空港のロビーの床に新聞を敷いて寝た野志市長は、冷たくて、かたくて、痛くて眠れないつらさが痛いほどわかっているのだと思います。被災者の気持ちになって、今できることを考える市長に敬意を表したいと思います。 そこで質問ですが、各学校の全教室に空調機器を整備するとなると、一般的に膨大な経費をかけて順番に工事し、完了には何年もかかるというのが常識ですが、さきに述べましたように、いつ起きてもおかしくない大災害に備えるものですから、一日でも早く、全校、全教室を一気に整備していただきたいところであります。当然、財源や工程など、先例のない難しい作業になるかと思いますが、どのような方法で整備を進めていく予定なのか、お伺いをいたします。 ○清水宣郎議長 桝田教育委員会事務局長。 ◎桝田二郎教育委員会事務局長 小中学校等の空調整備についてお答えします。 学校への空調整備については、タウンミーティングでも数多くの御意見をいただいており、学校が常日ごろ、子どもたちの学ぶ場所であること、そして、災害時には地域住民の避難場所となることを考慮し、学校耐震化事業に続く学校施設整備の次なる取り組みとして、今後本格的に検討を進めていきたいと考えています。本事業は、議員御指摘のとおり多額の経費がかかり、また一般的に整備に長い期間を要するものですので、効率的、効果的なスケジュールの検討に加え、国庫補助金の活用による整備コストの縮減策など、あらゆる面から検討を行い、既に普通教室等への空調設置を進めている先進地事例なども参考に整備の手法を探りたいと考えています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 渡部克彦議員。 ◆渡部克彦議員 ぜひよろしくお願いをいたします。 次に、野志市長の公約の目玉、タウンミーティングについてお伺いをいたします。 大衆の多様化や多極化が進む中、行政の意思決定における住民とのコミュニケーションは重要性を増しています。このような中、市長は市民との対話手法の1つとして、タウンミーティングを公約の1丁目1番地としていち早く、そして精力的に進めてこられました。任期中に市内各地を2巡し、約80回にわたるタウンミーティングを実現できたのは、民間時代に培った持ち前のフットワークをベースに、市民目線と現地現場主義を掲げられ、みずからが市民のもとに出向く直接対話に徹底的にこだわり続けたからだと思います。また、野志市長のひたむきで市民本意の市政に取り組む姿に多くの市民が親近感を抱き、信頼や安心感を覚えたからこそ、さきの市長選挙において多くの市民の信任を得られたのではないでしょうか。市長はこれまでタウンミーティングにおいて、市民の声に真摯に耳を傾け、できることからすぐ対応をされてきましたが、多くの市民と意見交換を行ってきた率直な感想と、どのような成果を得たとお考えか、お聞かせください。 ○清水宣郎議長 野志市長。 ◎野志克仁市長 タウンミーティングの開催を市内で2巡した感想と成果についてお答えをいたします。 先ほど、渡部議員から再選へのお祝いの言葉と2期目への期待の声をいただきました。心からお礼を申し上げます。 それでは、お答えを申し上げます。私は市長就任以来、市民目線で判断をする、現地現場を大切にするという基本姿勢を貫いてまいりました。中でもタウンミーティングはいち早く取り組み、当初は任期中に市内41地区を一巡する予定で考えておりましたが、意見交換を重ねるうちに、住民の皆さんの地域を少しでもよくしたいという思いや、直接行政と対話するような機会を望まれていることなどを重く受けとめましたので、途中から開催のスピードを上げ、市内全域を2巡することができました。もちろんこれは行政側の努力だけではなく、皆さんのこうした強い思いや御協力があったからこそなし遂げられた結果だと思っています。対話の中では、名所や伝統文化など、地域の皆さんがこれまで大切に守り、引き継いできた地域の魅力のほか、生活道路や通学路などの安全対策や高齢者福祉対策など、幅広い年代の方々からいただいた御意見について、住民と行政の役割分担や優先度、財政面などから検討を行い、有害鳥獣の被害防止対策の拡充や離島航路の船賃助成制度を創設したほか、フェリー航路が廃止された堀江港ににぎわい創出の場として、まつやま・ほりえ海の駅「うみてらす」を整備いたしました。また、雄郡公民館にエレベーターを設置するなどバリアフリー化を図ったほか、味酒小学校前の歩道橋を学校の敷地内に延長するなど、が取り組むべきものとして市政に反映をいたしました。さらに早急な安全対策が必要な案件は時を置かず、地元の方や関係機関と現場を確認し、応急的な措置を施すとともに、長期的な計画に基づき、現在対応中のものなどを含めますと、全体の約5割の御意見に対策を講じることができました。そして何より、市民の皆さんとの対話を通じて、私の目指す市民主体のまちづくりの基盤が整ってきたものと捉えておりまして、こうした実績は、やりっ放しにはしない、聞きっ放しにはしないという松山ならではのスタイルで、多様化する住民ニーズにきめ細かく、かつ的確に対応してきたからこそ得られた成果であると考えております。今後とも市民の皆さんと対話を深め、市民の皆さんの声を可能な限り施策に反映をしながら、協働のまちづくりをさらに進めていきたいと考えております。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 渡部克彦議員。 ◆渡部克彦議員 野志市長は2期目の公約として、市民の笑顔のため、そしてさらなる松山の発展のため、新たな公約を徹底した市民目線で作成され、その中にタウンミーティングのことを触れられています。市長は今後4年間のタウンミーティングをどのように進めていくのか、今後の方針や目標についてお聞かせください。 ○清水宣郎議長 野志市長。
    ◎野志克仁市長 タウンミーティングの今後の方針及び目標についてお答えをいたします。 地域の皆さんと行政がともにその役割分担について考え、地域力を高めていく原点は市民との対話にあります。その目指すべき姿として、公約のスローガンを、アクセス・市民に近い、アクティブ・現地現場、アクション・すぐ行動と掲げ、タウンミーティングを初めとする徹底した市民目線の取り組みにより、市民ニーズを時期を逸することなく吸収し、多様な価値観を市政に反映させていくことで、市民の満足度を向上させていきたいと考えております。そこで、新たなタウンミーティングを幸せ実感をキーワードとした8つの政策のうち、市民主体・連携で幸せ実感に位置づけ、大学生年代や子育て世代、あるいは農業、観光、商店街など、さまざまな年代、職業の方々のほか、地域も対象にして前向きな意見交換を行いたいと考えております。このように視点を変えながら、課題を捉えるとともにテーマを絞り込み、議論を深く掘り下げることで政策形成に生かしていくこととし、現在実施に向けて制度設計を行っているところで、来年の2月には開始したいと思っております。今後もタウンミーティングを初め、市民との対話を進めていく中で市民主体のまちづくりを展開し、誰もが笑顔の先にある幸せを感じることができる松山を築いていきたいと考えております。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 渡部克彦議員。 ◆渡部克彦議員 次の質問に移ります。次に、タウンミーティングで話題になることが多い空き家対策についてお伺いいたします。総務省の調査によりますと、日本中の家屋のうち、およそ7軒に1軒が空き家で、その数は820万戸にも上るそうであります。空き家は防災や衛生上の問題を引き起こすため、取り壊してもらいたいところでありますが、所有者がわからなかったり、節税のために空き家を放置する例が絶えませんでした。そこで国は、危険な空き家を自治体が撤去しやすくするため、空き家対策特別措置法をさきの臨時国会で成立させたところであります。これによって問題のある空き家は特定空き家と定義され、が立入調査したり、指導・勧告・命令・行政代執行が可能となり、命令に従わない場合は過料を科すこともできるようになりました。また、登記が曖昧で所有者がわからない場合は個人の課税情報を利用できるようになったほか、空き家情報をもとに空き家を活用する役割がに期待をされています。しかし、このような法律ができたからといって、空き家問題が解決できるわけではありません。むしろ、法律を使って、誰がどのように空き家問題に向き合うのか、このことが重要であります。さきに述べましたように、空き家の数は現在7軒に1軒ですが、2023年には5軒に1軒が空き家になると言われています。さらに空き家問題は多岐にわたりますので、所有者と協議するだけでも、建築や相続、税制など、さまざまな分野に精通した専任スタッフが相当な時間をかけて取り組まなければならないと思います。 そこでお伺いしますが、これまでタウンミーティングや電話等で寄せられる苦情に対し、数少ないスタッフで苦慮されてきたと思いますが、今までどの程度の実績を上げてこられたのか、また、空き家対策を行政が行う難しさはどのような点であると分析されているのか、御所見をお聞かせください。 ○清水宣郎議長 柳原開発・建築担当部長。 ◎柳原卓開発・建築担当部長 空き家対策について、まずどの程度、実績を上げてきたのかについてお答えします。空き家に関連する苦情は、老朽化による倒壊の危険などのほか、防犯、衛生、景観等、多くの部署、多くの部局、所管課に及ぶ内容が寄せられています。中でも建築物の老朽化や管理不全によるものは、平成25年度では40件、今年度は11月末で約50件となっており、これらの対応には関係部局と連携を図りながら現状把握や所有者の確認に努め、文書や訪問による適正な維持管理を要請するなどの改善指導を行い、約3分の1については撤去を含め、何らかの是正が行われ、残りの案件については、所有者の確認及び指導を継続している状況です。 次に、行政が行う難しさはどのような点と分析しているかについてですが、空き家であっても、個人の財産であり、現地への立ち入りや調査は慎重に行わなければならないこと。さらに建物の管理責任は所有者にあるため、財産の管理や処分には適正に管理されている方との公平性を考慮しなければならないことが難しい点であると考えています。また、管理が適切でない空き家では、その所有者が不明な場合が多く、法務局の登記簿には所有者の表示はありますが、死亡や転居している場合など、現在の所有者や住所の把握が難しく、このような場合の多くが連絡や意向確認等のために多くの労力と時間を要することなどが課題となっています。 以上です。 ○清水宣郎議長 渡部克彦議員。 ◆渡部克彦議員 さきに成立した空き家対策特別措置法の成立を受けて、さまざまな問題点があるようですが、今後どのような姿勢で空き家対策に取り組むのか、の考え方をお尋ねします。 ○清水宣郎議長 柳原開発・建築担当部長。 ◎柳原卓開発・建築担当部長 今後の姿勢と取り組みについてお答えします。さきの臨時国会で空き家等対策の推進に関する特別措置法が成立し、法の施行までに国が空き家対策を総合的に行うための基本指針や特定空き家の判断基準などを盛り込んだガイドラインが示されることから、今後は現在策定中の条例と法の整合性を図るとともに、助成制度や予防・有効活用などの空き家対策を検討するためには、空き家等の状況把握が重要でありますので、全市的な実態調査を行いたいと考えています。その後、その調査結果をもとに、処分や利活用等の意向調査などを行い、本市の空き家等対策計画を策定するなど、積極的に空き家対策に取り組んでいきたいと考えています。 以上です。 ○清水宣郎議長 渡部克彦議員。 ◆渡部克彦議員 非常に多くの空き家、あると思います。今後とも引き続きまして積極的に取り組んでいただきますようにお願いをいたします。 最後に、臨時福祉給付金及び子育て世帯臨時特例給付金についてお伺いをいたします。市役所とは、市民のために役に立つところでなければならない、このフレーズは市長選挙において当選された野志市長がよく使われた言葉であります。市民のために役に立てるところ、市役所であってほしい思いから質問をさせていただきます。臨時福祉給付金及び子育て世帯臨時特例給付金は、御存じのとおり、消費税の引き上げに伴う消費への影響を緩和する目的で支給される給付金でありますが、この給付金を受け取るためには所定の申請書をに提出しなければなりません。私ごとで恐縮ですが、私のもとにもからダイレクトメールが届いておりました。しかしながら、申請書の存在を忘れており、先日、書類の整理中に申請書類を発見することができ、無事に申請することができました。この申込書、提出期限が12月25日まで、あと1週間しかありません。は精力的なPRに努めているのではないかと思いますが、現在のところ、どの程度の方々が手続を済まされているのか、申請書の提出状況をお伺いいたします。 ○清水宣郎議長 高橋保健福祉部長。 ◎高橋實保健福祉部長 臨時福祉給付金等の申請書の提出状況についてお答えします。 ことしの12月16日時点の臨時福祉給付金の申請者は10万5,740人、申請率は約86.8%。子育て世帯臨時特例給付金の申請者は3万4,100人、申請率は約96.2%となっています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 渡部克彦議員。 ◆渡部克彦議員 給付金を受け取れる可能性のある方は16万人を超えると聞いております。16万人の中には、私のように郵便物が届いていたことを忘れてしまったり、病気やけがで入院したり、旅行で不在だったり、個々の事情があって申請書を提出できない方が大勢いると思います。申請書の提出期限まであと1週間しかありません。1人でも多くの方に申請をしてもらうために、さらなる対策が必要だと思いますが、1人でも多くの市民が笑顔になるためには、市役所が汗をかく必要があると考えます。どのような方法で未申請者を救済するのか、考えをお伺いいたします。 ○清水宣郎議長 高橋保健福祉部長。 ◎高橋實保健福祉部長 未申請者の救済についてお答えします。 本市では、両給付金とも6月下旬に支給対象となる可能性のある方へ申請書を送付するとともに、ホームページや新聞、テレビのほか、チラシの全戸配布など、さまざまな機会を捉えた啓発活動を実施し、9月下旬には未申請の方に申請書を同封する形で申請勧奨を実施しました。さらに臨時福祉給付金については、11月下旬に2回目の申請勧奨を実施しましたが、現時点で臨時福祉給付金は約1万6,000人、子育て世帯臨時特例給付金は約1,500人が申請していない状況を踏まえ、申請期限を当初の12月25日から来年1月5日まで延長するとともに、本日3回目となる申請勧奨のお知らせ文書の送付及び広報車や防災行政無線を利用した周知啓発に取り組むなど、両給付金の目的である消費税率引き上げに伴う負担軽減につながるよう1人でも多くの方への支給に努めています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 渡部克彦議員。 ◆渡部克彦議員 わずかばかりでありますが、受け付け期間が延びるというということで、1人でも多くの方が受給できることを願いまして、私の一般質問を終わります。 ○清水宣郎議長 以上で、渡部克彦議員の一般質問を終わります。 ただいまから午後1時20分まで休憩いたします。       午後0時17分休憩   ────────────────       午後1時20分再開 ○清水宣郎議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。長野議員。 〔長野昌子議員登壇〕 ◆長野昌子議員 公明党議員団の長野昌子でございます。一括方式で一般質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 最初に、骨髄バンクドナー支援事業について質問いたします。骨髄バンクドナー支援事業とは、骨髄バンク事業において、白血病や再生不良性貧血などを治療する骨髄移植のための骨髄または末梢血幹細胞を提供したドナーに対し支援する事業です。正常な血液をつくり出すことが困難な疾患である白血病や再生不良性貧血などの患者の方に対して、血液をつくるもとの細胞である造血幹細胞をドナーから移植することで正常な血液をつくることができるようにする治療法を造血幹細胞移植といいます。この治療法は、他の治療法とは異なり、骨髄や末梢血幹細胞を提供してくださる善意のドナーの方がいて初めて成立するものです。骨髄採取の場合、ドナーは採取日の通常2日前に入院し、全身麻酔をして、腸骨に針を刺し採取します。採取後2日で退院となります。末梢血幹細胞採取の場合、ドナーは採取予定日の四、五日前に通院または入院し、G-CSFという白血球をふやす薬を注射します。白血球の上昇を確認してから腕に2カ所針を刺すか、首や足のつけ根に管を入れ、必要な成分だけを採取し、残りの血液を戻します。採取後、二、三日で退院となります。こうして命のボランティアが行われています。しかし、この骨髄や末梢血幹細胞採取のための通院・入院時における休業補償がないなど、ドナーの経済的負担の問題で提供に至らないケースも多くあるそうです。これに対し、現在、独自に88の自治体で助成制度が行われています。先進事例として、中核では埼玉県川越が骨髄等の提供に係る通院または入院の日数に2万円を乗じて得た額の助成交付を本年4月1日より開始されました。このような助成制度を行っている自治体があることを知った、白血病を発症し、骨髄移植により命を救われた子どもさんを持つお母さんから、松山でもドナーの方への助成制度を実施できないのでしょうかとの御相談を受けました。医師から、我が子が白血病であるとの告知をされたとき、なぜこの子がという思いと、絶望感で立っているのがやっとだったそうです。その後、骨髄移植の説明を受け、一筋の希望の光を見出されました。しかし、骨髄移植には患者とドナーのHLAという白血球の型の一致が必要であり、その型は、兄弟間では4分の1の確率で一致しますが、親子間ではまれにしか一致せず、非血縁者となると、その確率は数百から数万分の1でしかないことを知り、毎日を祈る思いで過ごされました。移植を希望しながら、無念にも移植までたどり着けず、命を落とされる方も数多くおられます。そんな中、奇跡的にHLAが一致し、骨髄移植をすることができたのです。ドナーの方は命の恩人であり、感謝しても感謝し切れませんと言われていました。しかし、今でも多くの方が病気で苦しんでおり、治療すら受けられず、亡くなる命を何とかできないものかとの御相談でした。骨髄移植への理解を持って申し出ても、提供には検査や骨髄採取などで約1週間程度の入院・通院が必要とされるため、ドナーに時間的にも経済的にも大きな負担がかかります。 そこで、骨髄バンクドナー支援事業を立ち上げることにより、骨髄移植への理解が広まり、ドナーが提供しやすい環境を整えることができると思いますが、骨髄バンクドナー支援についての本の考えについて、御所見をお聞かせください。 また、本市においても1人でも多くの命を救うために命のボランティアを支援する骨髄バンクドナー支援事業を立ち上げてはどうでしょうか、御所見をお聞かせください。 次に、男性の育児参加について質問いたします。 1つ目は、イクメンとイクボスについてです。子育てに積極的な男性、いわゆるイクメンと、その上司で部下のワーク・ライフ・バランスに配慮するイクボスは社会に浸透しつつあります。男性が積極的に育児参加できているかの目安として、育児休業の取得率を見てみますと、平成25年度の厚生労働省調査によると、女性が76.3%、男性は2.03%となっています。育児休業中、無給となる場合は、雇用保険の被保険者であれば育児休業給付金が支給されます。育児休業給付金は、給与の全額ではないため、収入としての金額が減ってしまうという問題点もあります。しかし、それでも男性が育児休業を取得するに当たっての大きなメリットがあります。それは赤ちゃんの世話をすることで、子育ての喜びを感じ、パパとしての自覚を持つことです。育児休業でできた時間を我が子と過ごすことで、日々成長する姿を見ることができます。眠っている姿を見ているだけでいとおしさを覚えます。また、その一方で、いつも赤ちゃんと2人きりでいてはかわいいだけではなく、大変さも実感し、ママの気持ちを理解することにもつながります。加えて、男性自身が育児に悩むことで、夫婦で子育てについて考える機会が多くなるのです。これらのことが育児中の妻たちが望む情緒的サポート、例えば妻の話を聞く、気持ちに共感するなどを自然にできるようになるきっかけづくりになると考えます。育児休業は今後の男性の積極的な子育て参加の契機となるために必要なことであります。しかし、育児に参加したいと考える男性、イクメンがふえるだけでは、育児休業の取得にはつながりません。なぜなら、イクメンの上司が子育てに理解を示さなければ、育児休業を取得してはいけないという雰囲気になるからです。どうして上司は育児休業に積極的になれないのでしょうか。理由は労働者が減ることで生産率が低下する、男性が育児に参加しても意味がないなど、多々あると思います。ただ、その一方で、平成23年に厚生労働省で発表されている、データで見る男性の育児休業を取り巻く現状では、上司から見た育児休業取得による職場への影響として、男性の育児参加に対する理解が深まった、各人が自分のライフスタイルや働き方について見直すきっかけになった、仕事の進め方について職場の中で見直すきっかけになったなど、マイナスよりもプラスの影響があったとする意見が多くあります。また、夫の休日の家事育児時間別に見た8年間の第2子以降の出生の状況では、休日に父親が育児、家事に参加をしなかった夫婦では1割にとどまりますが、2時間以上4時間未満参加している夫婦では5割となり、6時間以上の場合は7割と、父親が育児、家事に参加する時間が長いほど、第2子以降の出生割合が高くなっているとの調査結果も出ております。このように男性の育児参加についてはプラス面が多くあります。女性の仕事と子育ての両立の負担を軽減する観点からも、また少子化対策の一環としても、子育てに積極的な男性、イクメンと、部下のワーク・ライフ・バランスに配慮するイクボスをふやすことが必要であると考えますが、本としてはイクメン、イクボスについてどのように認識されているのでしょうか、御所見をお伺いします。 2つ目に、男性の育児休業取得についてお伺いします。本市では、子育てにかかわる職員はもとより、職場全体が仕事と子育ての両立を図ることができるよう、特定事業主行動計画として職員のための子育て応援プランの中で、男性職員の育児休業の取得率の目標10%以上とされていますが、本市の現状をお聞かせください。また、この計画は平成26年度までとなっていますが、民間に先駆けて子育て応援プランに率先して取り組んでいくべきと考えます。そこで、平成27年度以降に向けて、現状を踏まえ、男性の育児休業取得率の向上を図る対策を今後どのようにされるのか、御所見をお伺いします。 本日最後の質問として、子育て短期支援事業についてお伺いします。子育て短期支援事業とは、保護者が病気や仕事、その他の理由により家庭において児童を養育することが一時的に困難となる場合や、経済的な理由により、緊急一時的に母親と児童を保護することが必要な場合に、児童養護施設及びその他保護を適切に行うことのできる施設において7日間以内で預かることができる事業です。先日、ひとり親家庭として頑張って子供を2人育てているお父さんから御相談がありました。そのお父さんは、仕事柄、出張が多く、県外出身で松山には両親はもとより親戚も1人もいない状況にあります。日帰りの出張のときは保育園と児童クラブへのお迎えと夜間の預かりをファミリーサポートを利用し、何とかやりくりしているそうです。会社にも極力出張を控えることの承諾を得ているそうですが、やむを得ない泊まりの出張が発生した場合のことを想定して、子育て支援課に相談をし、子育て短期支援事業のことを教えていただきました。子どもを安心して宿泊させることができる仕組みづくりがなされていることに安堵しました。しかし、施設から小学校への送迎は人員不足から不可能で、支援期間中は小学校欠席もやむなしとのことでした。ひとり親であることで子どもに負担をかけているのに、その上に学校へ行くという子どもの日常生活を取り上げるようなことはできないと悩まれています。 そこでお伺いします。子育て短期支援事業において、子どもにとって教育を受けるための場所であり、日常生活である学校生活を送れるように仕組みをつくるべきではないかと考えますが、御所見をお聞かせください。 本年、子どもの基本的人権を守るための子どもの権利条約が国連総会で採択されてから満25年を迎えました。子どもの権利が守られることを願い、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 ○清水宣郎議長 これより、答弁を求めます。野志市長。 〔野志克仁市長登壇〕 ◎野志克仁市長 長野議員に、子育て短期支援事業についてお答えをいたします。 子育ては、短いようで長い道のりです。子どもが成長する間、いつも予定どおりの生活を送ることができればよいのですが、現実には不測の事態がつきものです。父親や母親が病気になったり、急の出張や残業が入ったりすることはどこの家庭にも起こり得ることです。近くにサポートしてくれる親族などがいらっしゃればよいのですが、核家族化が進んでいる現在では、誰にも頼めず、困ってしまうことも多いのではないでしょうか。そのようなときに使っていただけるサービスが子育て短期支援事業です。この事業は、先ほど申し上げたような理由により、家庭で子どもを養育することが一時的に困難となった場合などに、松山市内の児童養護施設や乳児院など6施設で、一定期間、子どもを預かることにより、子どもとその家庭の福祉の向上を図ることを目的としています。本事業の利用は毎年増加しておりまして、利用者の中には施設から学校などへの送迎を希望される方もいらっしゃいますので、そのような方に、まつやまファミリー・サポート・センターやシルバー人材センターが実施する送迎サービスを紹介しています。この送迎サービスは有料ですが、利用者ニーズを踏まえて、今年度から利用助成を開始するとともに、特にひとり親家庭の中でも所得環境が厳しい児童扶養手当受給世帯には、通常の助成回数の2倍利用できるようにするなど、より使いやすい制度です。この制度は、ホームページや広報紙に加えて、市政広報番組や民間のフリーペーパーなどを通じて積極的に周知してきましたが、今後も引き続き周知に努めながら、この送迎サービスの利用促進を通して、子どもの学校生活などに支障が出ないようにしていきたいと考えております。 そのほかの質問につきましては、関係理事者からお答えをいたしますので、よろしくお願いをいたします。 ○清水宣郎議長 大町総務部長。 〔大町一郎総務部長登壇〕 ◎大町一郎総務部長 長野議員に、本における男性職員の育児休業取得の現状等についてお答えをいたします。 急速な少子化進行は、労働力供給の減少や消費の減少など、我が国の経済全体に大きな影響をもたらすことから、平成17年に次世代育成支援対策推進法が制定されました。本市でも示された行動計画策定指針に基づき、平成17年4月に職員のための子育て応援プランとして、松山特定事業主行動計画を策定し、現在まで職員が仕事と生活の両立を図ることができるよう、職員のニーズに即した次世代育成支援対策を実施しています。そこで、男性職員の育児休業の取得状況につきましては、平成17年度の計画策定以降10年間でわずか8名の利用にとどまっています。これは、これまでにも実施した職員アンケートの集計などからも、育児休業中は全く給与の支給がないことなど、経済的負担が大きな原因であると言えます。ただ、環境に関することとして、職場全体のサポート意識が十分でないことも制度利用につながりにくい理由の1つと言えます。それゆえ、平成22年度からの後期行動計画では、男性に育児休暇の取得を促すことを目的として、育児に関する特別休暇を充実するとともに、出産補助休暇、育児参加休暇等の取得促進に向け、各種周知を図りました。結果、出産・子育てにかかわる多くの職員が各種有給休暇を有効利用し、現在では個々の生活環境を踏まえ、育児参加がなされているものと考えています。 次に、育児休業取得率の向上を図る施策についてですが、このたび国において期間延長等を内容とする次世代法の一部改正が成立し、行動計画の策定に当たっては、男性職員の子育てに関する諸制度の利用促進に係る取り組みの充実を行うことが重要であると改めて指針に示されました。したがいまして、今後は男性職員の育児休業等の取得促進を含め、新たに行動計画策定指針に掲げられた基本的視点を踏まえて、職員が仕事と生活の両立を図ることができるよう各施策を検証し、職員のニーズに即した行動計画を策定したいと考えています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 高橋保健福祉部長。 〔高橋 實保健福祉部長登壇〕 ◎高橋實保健福祉部長 長野議員に、骨髄バンクドナー支援事業についてお答えします。 本市では、白血病を初めとする血液の病気から多くの人の命を救うことを目的とする骨髄バンク制度について、ホームページや啓発ポスターを活用し、普及啓発に努めており、関係団体と協働し開催した骨髄バンクドナー登録会で、これまでに944名の方にドナー登録していただくなど、積極的に取り組んでまいりました。骨髄バンクドナー支援についてですが、本年1月に施行された移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律を踏まえ、骨髄バンク制度の意義やドナー登録は簡単な検査で血液センターで登録できることに加え、自治体の役割である正しい知識の普及・啓発などに努めることにより、骨髄提供のために必要となる経済的負担及び通院や入院のための休暇制度などについて社会全体で支援する機運を高めることが重要であると認識しています。そこで、今後におきましてもドナー支援事業については献血や臓器移植等が無償であることも考慮しつつ、導入自治体の事業化に至った経緯やその財源、またドナー登録者数の推移等も参考に調査・研究していきたいと考えています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 唐崎子ども・子育て担当部長。 〔唐崎秀樹子ども・子育て担当部長登壇〕 ◎唐崎秀樹子ども・子育て担当部長 長野議員に、男性の育児参加についてのうち、イクメンとイクボスについてお答えします。 男性が育児参加することは、母親の育児ストレスの軽減のほか、言葉や社会性が早く身につくなど、子どもの成長にも効果があります。また、ワーク・ライフ・バランスを重視する企業には優秀な人材の確保や業務の効率化などの面でメリットがあると言われています。一方で、男性の育児参加を促進するには、雇用主や企業の人事担当の理解と協力が不可欠です。こうした中、現在、愛媛県法人会連合会が主催し、県内企業の人事担当者のほか、愛媛県経営者協会や愛媛経済同友会などで構成するえひめ女性活躍推進協議会が組織されています。この協議会では、少子化対策や女性の活躍にはワーク・ライフ・バランスの実現による男性の育児参加などが欠かせないことから、各構成団体や地域の現状や課題を踏まえた上で、さまざまな方策を協議し、より効果的な啓発活動を実施していくことにしています。松山もこの協議会に参加しており、構成団体との意見交換を行っているところです。今後は同協議会での検討結果を踏まえ、民間企業への意識啓発などによりさまざまな効果が期待できる男性の育児参加促進のため、イクメンやイクボスをふやしたいと考えています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 以上で、答弁は終わりました。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕長野議員。 ◆長野昌子議員 1点だけ、済みません、お伺いしたいんですが、最初に市長にお答えいただきましたファミリーサポートを利用すればいいというお答えをいただいたんですけれども、子どもが朝登校するに当たりまして時間が早過ぎまして、そのファミリーサポートの方に断られたという経緯もございますので、そのことは御存知なのでしょうか。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○清水宣郎議長 野志市長。 ◎野志克仁市長 自席より答弁をさせていただきます。 今の声を踏まえまして、現状を確認し、また、よりよい制度に改善をしていければというふうに思っております。 ○清水宣郎議長 以上で、長野議員の一般質問を終わります。 次に、土井田議員。 〔土井田学議員登壇〕 ◆土井田学議員 自民党議員として質問いたします。市長を初め、理事者の皆様には明快な御答弁をお願いいたします。 敵と味方に分かれて戦いました11月の市長選、振り返りますとさまざまな思いが交錯しますが、野志市政2期目が船出した今、過ぎしこと覆水盆に返らずであります。議会と理事者の立場で切磋琢磨し、ともに責務を果たし、松山発展のため、市民の幸せのため、努力しようと考えております。さて、12月に入り、連日ノーベル賞の話題が報道されました。青色発光ダイオード、LEDを開発した日本人、赤崎 勇、天野 浩、中村修二の3教授がノーベル物理学賞を受賞した快挙に心からの祝福と拍手を送りたいと思います。きっと若い科学者に夢と希望を与えたことでしょう。また、ノーベル平和賞を史上最年少の17歳で受賞したパキスタンのマララ・ユスフザイさんの信念と情熱、そして勇気に感動しました。タリバンの武装勢力に襲われ、銃撃を受けたにもかかわらず、くじけず、負けず、命をかけて子どもの教育、女の子の教育の重要性を説き、将来はパキスタンの首相になると堂々と語る彼女に新時代のリーダーを見る思いであります。日本では子どもや女の子が教育を受けることは当然で当たり前であります。その当たり前のことが困難な国で、当たり前のことに命をかける彼女の夢が実現することを願い、質問に入ります。 まず、市長の政治姿勢についてお伺いします。第47回衆院選は14日に投開票され、自民党は単独で過半数を大きく上回り、連立を組む公明党と合わせ、衆院の3分の2を制し、安定政権を維持しました。景気回復、この道しかない、とアベノミクスの継続を力強く訴えた自民党と、地元松山選出の塩崎厚生労働大臣の堂々の勝利を素直に喜びたいと思います。首相指名選挙を行う特別国会が24日に招集され、第3次安倍内閣が発足します。安倍首相は政権公約で経済再生、地方創生、女性活躍、財政再建等の道を強く推し進めることを打ち出しております。市長は自公連立政権に対し、ふるさと松山発展のため、何を望まれるか、お尋ねします。 ○清水宣郎議長 野志市長。 ◎野志克仁市長 自公連立政権へ何を望むのかについてお答えをいたします。 このたびの衆議院議員総選挙の結果は、これまでの政権運営に対する国民からの評価に加え、アベノミクス効果の地方への波及や地方創生による地域経済の活性化に対する大きな期待のあらわれであり、新政権には掲げた政策の実現に向けて全力で取り組んでいただきたいと考えております。そうした中、我が国の人口は平成20年をピークに減少傾向であることに加え、少子高齢化の急速な進行による労働力人口の減少などが見込まれており、経済活力の衰退や現役世代が負担する社会保障費の増大、地域社会の弱体化など、社会のさまざまな分野に大きな影響を及ぼす可能性があるもので、この解決が今後の日本の未来を左右すると言っても過言ではないと考えています。特に地方では、労働力人口の減少による地域産業の低迷のほか、高齢者の単独世帯の増加やコミュニティー機能の低下に加え、近い将来、持続的な行政サービスが提供できなくなることも懸念されています。そうしたことから、我が国が今後も持続的に発展するためには、まず、地方が活力にあふれ元気になることが不可欠であり、地方への新しい人の流れを創出することを初め、就労支援や少子化対策の充実など、人口減少や少子高齢化という困難な課題に果敢に挑戦する地方を国はしっかりと後押しをしていただきたいと考えております。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 土井田議員。 ◆土井田学議員 野志市長の強い思いを全国市長会でも堂々と訴えていただきたいと思います。 市長は所信表明の中で、地方創生法へ期待するとし、我が国の人口減少傾向を長期的視点に立って歯どめをかける役割を果たしてくれるものと述べられています。私もこの法律に大きな期待と関心を抱いている1人であります。まち・ひと・しごと創生法案では、まち・国民一人一人が夢や希望を持ち、潤いのある豊かな生活を安心して営める地域社会の形成、ひと・地域社会を担う個性豊かで多様な人材の確保、しごと・地域における魅力ある多様な就業の機会の創出、これらを一体的に推進するとし、本部長には総理大臣が就任、決意のほどがうかがわれます。まち・ひと・しごと創生本部が長期ビジョンと総合戦略を決定し、それを受け、地方は各自治体が自主的に戦略を立て、人口減少克服、地方創生に取り組む。もう1つの地方再生法の一部を改正する法律では、地域の活性化に取り組む地方自治体を支援する各施策が用意されています。市長は地方創生関連法についてどのような期待感をお持ちか、また、松山発展のために独自の戦略を策定し、大いに事業展開を図っていただきたいと考えますが、どのような戦略を描いておられるか、お聞かせ願いたい、よろしくお願いします。 ○清水宣郎議長 矢野総合政策部長。 ◎矢野大二総合政策部長 地方創生法に関してお答えをいたします。 まず、どのような期待感を持っているかについてですが、さきの臨時国会で地方創生の基本理念等を定めたまち・ひと・しごと創生法と、地域の活性化に取り組む地方自治体を国が一体的に支援する地域再生法の一部を改正する法律の地方創生関連2法案が可決、成立されました。この中では、少子高齢化への的確な対応や人口減少の抑制とともに、東京一極集中の是正などを目的として掲げるとともに、個性豊かで魅力ある地域社会や、それぞれの地域の実情に応じた環境の整備などを基本理念としています。本市でもこれまで地域固有の資源を活用したまちづくりを積極的に推進してきたところであり、地方自治体を取り巻く環境が非常に厳しい中、今回の地方創生に向けた動きは、我が国の人口減少傾向を長期的視点に立って歯どめをかける役割を果たすものであるとともに、地域の活性化に資するものとして大いに期待しているところです。今後、国には地方の意見を十分反映し、自由度の高い交付金を創設するなど、地方が創意工夫により生み出す独自の取り組みがスムーズに実現できる仕組みを構築していただきたいと考えています。 次に、個別戦略策定の考え方についてですが、本市でも人口減少対策は重要課題の1つと考えており、全庁的なプロジェクト組織として、部長級以上で構成する本部会議とともに、分野ごとに専門部会を設置するなど、部局横断的な施策を展開するための組織体制について、現在、具体的な検討を進めているところです。その上で、国から示される総合戦略に基づき、愛媛県とも連携しながら、本市の実情に即した松山版の人口ビジョンや、今後5カ年の目標、施策の基本的方向性などを盛り込んだ独自の総合戦略を策定したいと考えています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 土井田議員。 ◆土井田学議員 ありがとうございました。ぜひ日本一早く戦略を立ててください。 次に、我が国の歴史に関してお伺いします。毎年2月11日、建国記念の日、私は朝、玄関に国旗を掲げ、午前中は地域の皆様と地元の氏神様の奉祝式典に参加し、午後はひめぎんホールで開催される建国記念の日奉祝愛媛県中央大会に参加することを心がけています。ことしも約3,000名の参加者の皆様とともに、日本建国2674年をお祝いしました。主催は建国記念の日奉祝愛媛県実行委員会で、名誉会長は愛媛県知事、顧問には県選出の国会議員や県内20市町の首長と議会議長が名を連ね、舞台中央に掲揚された鮮やかな国旗、日の丸のもと、「よみがえれ日本」の記念講演、空手演舞の奉祝行事があり、盛大かつ厳粛に行われました。さて、国旗の日の丸は、明治3年に出された太政官布告により国民に広く使用されておりましたが、昭和20年8月の敗戦により、10月1日に連合国軍最高司令官司令部、GHQにより、国旗日の丸は全面的に使用禁止とされ、何と全ての使用制限が解除されたのは7年後の昭和27年4月3日でした。その後、昭和37年には政府が全国の官公庁に国旗掲揚を通達いたしました。月日は流れ、平成11年、法律で明文化すべきであるとの世論が高まり、国旗及び国歌に関する法律が国会で成立、8月13日公布施行され、国旗日の丸はようやく受難の時代を乗り越えました。さて、の関連施設や出先機関の建物は数多くあります。小・中学校を初め、公民館の本館、分支館、各支所等々、かなりの数に上ると思いますが、これら市有施設関連、出先機関等の国旗掲揚の現状と指導方をお聞かせください。 私の町内では、国民の祝日には必ず公民館の玄関に分館長が大きな国旗を掲揚しています。国旗、国歌に親しみを持ち、尊重することはふるさとを愛し、国を愛することにつながると思いますが、児童に対する国を愛する心の教育についての取り組みと、その成果についてお尋ねします。 人にもそれぞれ誕生日があるように、どの国にも誕生日があります。世界各国は建国や独立した日を祝日と定めて大切にしています。その国に生まれたことを喜び、建国以来、これまで国の発展に尽くしてきた人々の努力をしのび、国民こぞってお祝いする盛大な祝賀行事を行っています。ことし我が国の誕生日である建国記念の日の奉祝式典を、と教育委員会が後援しているのを知り、その決断に敬意を表します。後援を引き受けた経緯と意義をお聞かせください。 また、宇和島は奉祝式典を共催したと聞いていますが、本は共催に対してどう考えておられるか、お尋ねします。 また、建国の日の奉祝式典は民間主催ではなく、一日も早く政府や自治体が主催すべきと考えますが、市長の見解をお伺いします。 ○清水宣郎議長 片山市民部長。 ◎片山雅央市民部長 我が国の歴史に関してのうち、国民の祝日に国旗を掲揚している市有施設等の現状と指導方についてお答えします。 市有施設等の国旗掲揚につきましては、東日本大震災などに伴う弔慰をあらわす半旗掲揚の際には指導を行っておりますが、通常は各施設管理責任者の管理のもと国旗掲揚を行っています。このことから、国民の祝日の対応状況は全ての施設を把握していませんが、本庁舎などには国旗を必ず掲揚しています。なお、国民の祝日は国民こぞって祝い、感謝し、または記念する日と定められていることから、改めて国旗掲揚を行うよう周知したいと考えています。 以上です。 ○清水宣郎議長 山本教育長。 ◎山本昭弘教育長 我が国の歴史に関してのうち、国を愛する心の教育及び建国記念の日の奉祝式典の後援についてお答えします。 まず、学習指導要領の国を愛する心の教育についての取り組みと成果についてですが、国を愛する心は、学校の教育活動全体を通じて養われるものであり、社会科では学年に応じてふるさとの歴史や地域に昔から伝わる行事を調べたり、国家社会の発展に大きな働きをした先人、偉人や、国際社会で活躍した日本人の業績を調べ、理解を深めることによって我が国の歴史に対する理解と愛情を育み、国家、社会の発展に努力していこうとする意欲を高めています。また、道徳では発達段階に応じた学習目標、学習内容に従い、児童生徒が自分たちの家族やふるさと、そして日本にすばらしい人物や文化、歴史があったことを学ぶことにより、日本の伝統、文化についての理解を深めています。こうした取り組みを通して、児童生徒が地域や日本のよさを再確認し、日本人としての誇りと自覚が育まれるとともに、自己や社会の理想を求めて主体的に生きようとする能力が身についているものと考えています。 次に、建国記念の日の奉祝式典を後援した経緯と意義についてお答えします。平成26年2月11日に開催されました建国記念の日奉祝大会については、平成25年11月10日付で後援申請が提出され、事業内容から営利目的や第三者に不利益を及ぼすような趣旨ではなく、また、政治的・宗教的な目的を持つ事業と認められないと判断し、名義後援をしたものです。また、その意義については、この式典を後援することで、教育委員会としても国民の祝日に関する法律にうたわれた、建国をしのび、国を愛する心を養うことになると考えたものです。なお、今後も後援についてはその都度、申請内容を審査し、適否を判断してまいります。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 片山市民部長。 ◎片山雅央市民部長 我が国の歴史に関してのうち、まず、建国記念の日奉祝式典をが後援した経緯と意義についてお答えします。 平成26年2月11日に開催されました建国記念の日奉祝大会については、平成25年11月10日付で松山市長宛てに後援申請が提出され、名義後援を承認したものです。この事業は、後援申請の内容から、営利目的や第三者に不利益を及ぼすような趣旨ではなく、また、政治的・宗教的な目的を持つ事業と認められないと判断したものです。また、後援の意義については、この式典を後援することで、本としても国民の祝日に関する法律にうたわれた、建国をしのび、国を愛する心を養うことになると考えたものです。なお、後援については、申請があった都度、その内容を審査し、適否を判断してまいります。 次に、式典の共催に対してどう考えているかについてですが、共催は後援と違い、の企画運営や経費負担がかかるなど、として主体的に取り組むかどうか慎重に検討する必要があることから、当該式典への共催につきましては、県や他市町の動向などさまざまな角度から判断する必要があると考えています。 次に、建国記念の日奉祝式典を政府や自治体が主催することにつきましては、建国記念の日に対してさまざまな見解があることから、国の動向を注視していきたいと考えています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 土井田議員。 ◆土井田学議員 山本教育長の答弁は百点満点でしたね、珍しいです。 片山部長、各施設の管理責任者にその管理を委ねとると、国旗掲揚のね。これは文書通達ですか、そして、その掲揚したかどうかの事後の報告云々は確認はないんですか。共催は県や他の動向とありましたけど、宇和島は県や他に相談せずに、自分独自で判断してやっておりますので、愛媛県をリードする松山は、県や他に相談することはしなくていいと、御自身で決めて堂々とやられたらいかがかなと思います。その点、もう1度、お答えをいただきます。 ○清水宣郎議長 片山市民部長。 ◎片山雅央市民部長 まず国旗掲揚のことでございますけど、これは各施設の事情もありますので、今後、各施設管理責任者の管理のもと、行っております。今後は市有施設等に掲揚するよう周知してまいりたいと考えております。なお、確認等は実際、現時点では行っておりません。 次に、共催の件でございますが、先ほども御答弁申し上げましたけど、共催は後援とは違います。ですから、の企画運営や経費負担のかかわりなど、として主体的に取り組むかどうか、これは慎重に検討する必要があると考えています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 土井田議員。 ◆土井田学議員 慎重に素早く検討してやってください。1月1日の元日から12月23日の天皇誕生日まで、国民の祝日は15日あります。私も自宅にいるときは必ず国旗を掲揚していますが、市民に範を示す立場の職員の方々は、進んで国旗掲揚をしていただきたいと思います。 次、レッグ問題に関してお尋ねします。12月2日に開かれた松山廃棄物処理施設審議会を傍聴させていただきました。菅沢町産業廃棄物最終処分場に関することにつき、技術検討部会、原因者責任検討部会の報告、そして答申について、今後の方針等について審議、対策費70億6,100万円とする事業の詳細設計をまとめ、同日市長に答申しました。委員各位、担当職員の労を多としたいと思います。4日には松山市長から愛媛県知事に対し、松山菅沢町最終処分場支障等除去事業につき支援の要望書を提出、県からは、来年度当初予算で検討するとのことでありますが、県から支援内容が提示されるまでの過程と、本が目標とする財政面も含む県の支援内容はどのように想定しているのか、お尋ねします。この問題は周知のように、平成9年以前、愛媛県の管理・監督・指揮下のときに、法で禁止されている廃油を含む廃棄物が埋め立てられ、それが後に地下水路から灰濁水が流出したことに端を発しています。県からの一方通行ではなく、の担当部局の皆さんは、県と腰を据えて交渉し、市民や議会が納得する結論を出していただきますようお願いします。 ○清水宣郎議長 大野環境部長。 ◎大野彰久環境部長 県からの支援内容提示までの過程と、本が目標としている県からの支援内容についてお答えします。 まず、支援内容提示までの過程についてですが、本年1月17日に示された昨年度の審議会答申で、レッグ事案について、県とが相等しい立場で連携し、は事業主体として対策工事を確実に実施することや原因者への責任追及を行う一方、県は人的、財政的支援からなる総合的支援を行うこと、また財政的支援については、他県他の事案を勘案しながら検討することが妥当とされました。この答申を踏まえ、本年1月20日に市長が知事に対し、支援の検討開始と検討結果の提示について要望を行い、その後、他県他事案の情報など、支援の検討に必要な情報交換を行うとともに、支援の内容・規模・時期等について担当部局間で適宜本市の要望をお伝えしてきたところです。そのような状況の中、本年12月2日の審議会答申で、事業費を含めた詳細設計が示されたことを受け、12月4日、県に対し、改めて支援の要望を行ったところ、県からは来年度の当初予算での対応を検討する旨の意向が示されました。また、支援内容提示の時期については現時点で未定ですが、本市としましては、今後具体的な協議を重ね、来年度の当初予算を計上する時期までには結論を得たいと考えており、議会に対して適切な時期に説明してまいりたいと考えております。 次に、が目標としている県からの支援内容についてお答えします。昨年度の審議会答申では、法的な責任について言及はなく、また支障の発生時期については、科学的、技術的に明らかにできないことから、本事案は、県が相等しい立場で連携して対応することが妥当とされました。したがいまして、人的、財政的支援からなる県からの総合的な支援について、本市の目標としましては、昨年度の審議会答申に沿って、他県他の事案を勘案した上でできる限り多くの支援が得られるよう県と協議を重ねているところであり、今後も粘り強く本の要望をお伝えしてまいりたいと考えています。 以上です。 ○清水宣郎議長 土井田議員。 ◆土井田学議員 大野部長、原因者責任追及いうのは、これ松山だけでやるんですか。これは県の管理監督下のときに廃棄物が捨てられとるということに端を発しとるんだから、松山だけがやるのはどうか。 それともう1つ、適宜話し合いをしたということですけど、今度、県がこの内容を発表する3月の議会までの間にはどのぐらいの頻度で県との交渉をするつもりか、この2点、お願いします。 ○清水宣郎議長 大野環境部長。 ◎大野彰久環境部長 原因者責任追及につきましては、原因者責任検討部会というのを設けておりまして、その中で原因者責任について検討しております。その中には県もオブザーバーとして参加していただいております。 それと、3月までの県との協議の頻度ですが、まだ具体的に決まってはおりませんが、今後具体的な協議をする中で、としては粘り強く協議を重ねていきたいと考えております。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 土井田議員。 ◆土井田学議員 ぜひ粘り強くやってください。 次に、市長が12月4日付でレッグ関係者に指示した報告徴収に関してお尋ねします。廃棄物の処理及び清掃に関する法律第18条第1項の規定にする報告徴収についてでありますが、報告期限は12月10日となっておりますが、期限までに提出されたか否か、期限までに提出されているならば、どのような内容か、提出されていない場合は、その理由と今後の処罰についてお聞かせください。 また、6月20日のが業者に提供のボーリング試料の分析報告が、7月30日に土壌中の硫酸ピッチ及びクマリンの定量として提出済みとされていますが、その分析内容をお示しください。 なぜ松山はボーリング試料の分析を業者に委ねたのですか、みずからは行っていないのですか。当然この件は審議会にも報告されていると思われますが、委員の見解をお聞かせください。 硫酸ピッチと呼ばれる廃棄物は現場にあったのかなかったのか、それはどのような性質のものか、人体に及ぼす影響の有無についてもお尋ねします。 硫酸ピッチの処理は、審議会から今月2日に市長に答申された処理方法によって処理は可能ですか。硫酸ピッチは灯油やA重油からクマリンを除去し、不正軽油を精製する過程で発生します。その多くは不法投棄され、各地で大きな社会問題となりました。明らかな脱税行為、犯罪行為でありますので、明確な答弁をお願いします。 ○清水宣郎議長 大野環境部長。 ◎大野彰久環境部長 報告徴収に対する回答の状況についてお答えします。 12月4日に行った報告徴収は、レッグ側が本提供の試料についてクマリン濃度などを分析し、その結果等を示したものの、本市に対し、その結果を記した報告書の提出を拒否したことから、分析結果や分析を行った者、分析方法等について把握するために行ったものです。この報告徴収に対しては、回答期限である12月10日を経過したにもかかわらず、レッグ側から回答はなく、その理由も示されていません。 次に、処罰についてですが、廃棄物処理法では、報告徴収に回答しなかった場合、30万円以下の罰金に処せられることとされています。本市としましては、引き続き報告徴収に対する回答を求めるとともに、捜査機関等とも協議を重ねてまいりたいと考えています。 次に、レッグから提出のあった分析報告書の内容についてお答えします。この分析はレッグから自社処分場内にある廃棄物の分析を実施したいとの申し出を受け、本年6月20日に本がボーリングで得た試料を提供し、7月30日に中間報告とする分析報告書の提出があったものです。その報告書の内容については、分析方法や分析値などが記載されており、分析結果は試料がほぼ中性であること、硫黄含有量やクマリンの濃度がごく微量であることが示されていました。レッグ側は、この分析結果などをもって処分場内の硫酸ピッチ埋め立ての可能性があることについて懸念していますが、報告書には分析の正当性を裏づける計量証明書や分析機関の記載もなく、硫酸ピッチ特有の強酸性や高い硫黄含有量といった性質が示されていないこと、さらにクマリン自体は一般的に重油や灯油にも含まれることから、本としてはレッグ側の報告書自体が硫酸ピッチの存在の根拠となるものではないと考えています。 次に、本が分析を実施せず、業者に委ねたのかについてお答えします。本がこれまで実施した処分場内13カ所のボーリング調査などでは、調査箇所の内部にたまった水がいずれもほぼ中性を示していること、調査箇所から亜硫酸ガスを検出してないこと、休日を含め、職員が毎日測定している地下水路を流れる水や、週に1回測定している浸出水の水質検査からも硫酸ピッチが埋め立てられていた場合に観測される兆候は確認されていません。また、本市としましては、処分場内のボーリングで得た試料について、廃棄物の組成などの必要な分析を行っていますが、処分場設置者であるレッグから独自に硫酸ピッチに関する分析を行いたい旨の申し出があったため、試料を提供したもので、分析をレッグに委ねたものではありません。 次に、硫酸ピッチに関する審議会委員の見解についてお答えします。これまで審議会のもとに設置された技術検討部会の助言に基づき、処分場の内部に関するさまざまな調査を行った結果、硫酸ピッチ埋め立ての兆候は確認されていないことに加え、レッグの報告書には分析の正当性を裏づける計量証明書や分析機関の記載がないことから、事前に審議会委員に相談した上で、正式に審議会に報告は行っておらず、審議はされていません。 次に、レッグ処分場における硫酸ピッチの有無とその性質についてお答えします。硫酸ピッチは強酸性であることに加え、著しい腐食性を有し、水分と反応すると亜硫酸ガスが発生することから、呼吸器障害の原因となるなど人体に有害な物質です。しかしながら、本がこれまで実施したボーリング調査や水質検査などからは硫酸ピッチが埋め立てられていた場合に観測される兆候は確認されていません。 次に、審議会から示された方法によって硫酸ピッチの処理が可能かについてお答えします。硫酸ピッチは強酸性で、著しい腐食性を有するなどの性質があるため、生活環境に影響を及ぼすおそれがある場合にはその対策が必要になると考えられますが、これまでの調査で硫酸ピッチ埋め立ての兆候は確認されておらず、生活環境に影響を及ぼすおそれもないことから、詳細設計に基づく対策工事で支障を除去できると考えています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 土井田議員。 ◆土井田学議員 処理可能ということで安心しました。7月30日の報告書でもないと、そしてが今、検査してる兆候でもないと、ないんだったら別に12月10日までに提出せいと言う必要もないわけですね。これは部長に聞いてもしようがないと思いますけど、なぜ12月10日までに期限を切って提出せいと言うたんですかね。 ○清水宣郎議長 大野環境部長。 ◎大野彰久環境部長 本としては新たな事実が判明した場合には適切に対応していくという大方針がありまして、それがありますが、これまでさまざまな調査をした結果、硫酸ピッチの埋め立ての兆候は確認しておりませんが、レッグ側のほうが硫酸ピッチの分析をしたという情報が入りましたので、本としてはそれを出していただいて、それに基づいて今後検討していきたいというふうなことも考えまして、報告徴収をお願いしたところでございます。 ○清水宣郎議長 土井田議員。 ◆土井田学議員 わかりました。きょうはそこまでにしときましょう。 最後に、児童虐待防止に関してお伺いします。先日、3歳に食事与えず衰弱死という報道に接しました。筋力が低下したり、発達がおくれたりする先天性ミオパチーという難病の女の子。警察は育児放棄、ネグレクトの末に衰弱死させたとして、22歳の義父と19歳の実母を殺人容疑で逮捕した。女の子の死亡時の体重は約8キロで、平均体重の約半分、司法解剖で腸内からアルミ箔やろう、タマネギの皮が見つかり、空腹のために口に入れたと見ている。祖母の家に泊まったとき、祖母が女の子に食べ物を与えると、母親は激怒したという。死亡直前、祖母が食材を持ち訪ねると、母親は女の子に会わせず追い返していた。女の子の死亡を知った祖母は、警察に虐待に遭ったのだろうと思うと話した。女の子に予防接種をしたの担当者から、保健所に顔や体にあざがあると連絡が入り、保健所の職員が面会に行っても体調が悪いと2週間面会を延期し、やっと面会できたときは女の子の体にはあざはなかったという。新聞記事を読んでいるうちに、何とも言えぬつらくせつない気持ちになりました。母親が19歳で3歳の女の子がいたということは、16歳で出産していたということになります。三つ子の魂百までもという言葉があります。毎日どんな気持ちで生きていたのでしょうか。この子の魂は今どこに。空腹に耐えかね、小さな手でつかみ口に入れたアルミ箔やろう、一体何と一緒に食べたんでしょうか。タマネギの皮が腸に残っていたということは、生タマネギをかじったのだろうか。女の子は力尽きて、その小さな命が消えるとき、何を思ったのか。母親に優しく抱いてもらったことはあるのか。おいしい食べ物をおなかいっぱい食べさせてもらったことはあるのか。余りにもかわいそうで、余りにも惨めであります。生まれてくる子に何の罪もない。重大な社会問題となっている児童虐待の防止を願い質問します。本は教育と福祉の連携を図り、子ども総合相談センター事務所を設置し、子供に関するさまざまな相談にきめ細かく取り組んでおられることは評価したいと思います。 そこでお伺いします。子ども総合相談センターのセンター事務所の相談体制と活動内容、その成果について。 対象となる子どもや家庭に対する利用方法の周知方について。 増加する相談件数への対応とその原因分析について。 相談件数の年齢別・男女別の割合について。 事務所の設置場所の増設についてお尋ねします。 ○清水宣郎議長 唐崎子ども・子育て担当部長。 ◎唐崎秀樹子ども・子育て担当部長 子ども総合相談センター事務所についてお答えします。 まず1点目の、相談体制と活動内容の成果についてですが、本市では、0歳から18歳までの虐待を含む子どもに関する相談機能を集約した松山子ども総合相談センター事務所を設置しています。松山子ども総合相談では、平日は8時30分から21時まで、また土・日・祝日は8時30分から17時まで電話相談や来所相談に対応するとともに、子育て家庭に必要な情報を提供する子育て支援総合コーディネート事業や、支援が必要な家庭に保健師や保育士が訪問する養育支援訪問事業などの個別の支援を行っています。これらの事業を実施することにより、子どもが生まれた時点から家庭の状況を把握し、また家族との信頼関係を築き、子育ての不安や悩みを相談しやすい窓口としてかかわり、虐待に至る前に適切な支援を行うことで、虐待の未然防止の成果が上がっているものと認識しています。 次に2点目の、対象となる子どもや家庭に対する利用方法の周知方についてですが、子ども総合相談センター事務所の相談窓口を掲載したリーフレットを子どもが生まれた全ての家庭にお渡しするとともに、子どもや子育て家庭がよく利用する児童館などに設置することや、市内の保育所、幼稚園、小・中学校及び高等学校の全保護者に毎年配付し、周知しています。 次に3点目の、年々増加する相談件数への対応と原因分析についてですが、本市の児童虐待相談対応件数は、松山子ども総合相談を開設した平成21年度からの5年間で1.73倍となっています。年々増加する相談件数に対応するため、保健師、保育士などの専門職を適宜増員しているほか、児童に関するあらゆる相談に応じ、専門的な知識や技術を用いて調査や助言指導を行うことができるよう、保健師、保育士などに順次、児童福祉司任用資格を取得させ、きめ細かな相談支援が可能な体制を構築しているところです。虐待相談件数の増加の原因としては、平成21年度から実施している乳児家庭全戸訪問事業及び養育支援訪問事業により養育支援が必要な家庭の早期発見が進んでいることや、保健所2階で実施している地域子育て支援拠点事業、ほっとHOTひろばを利用する親子などが気軽に相談できる機会がふえたことが考えられます。さらに、全国の悲惨な事件の報道、さまざまな児童虐待防止の啓発活動などにより、児童虐待に対する市民の意識が高くなり、通報が多くなっていることも原因と考えています。 次に4点目の、相談件数の年齢別・男女別の割合についてですが、平成25年度の虐待相談件数は397件で、対象児童の年齢は3歳から6歳が一番多く133件で、全体の33.5%を占めており、次いで7歳から12歳が130件、32.8%、0歳から2歳が72件、18.1%、13歳から15歳が45件、11.3%、16歳以上が17件、4.3%となっています。男女別の割合では、男子が204件で51.4%、女子が193件で48.6%となっています。 最後に、事務所の設置場所の増設についてですが、現在、子ども総合相談センター事務所は保健と福祉の連携を図るため萱町の保健所内と、教育と福祉の連携を図るため築山町の青少年センター内の2カ所で対応していますが、増加する相談件数に迅速かつ効果的に対応するため、相談・通報件数などの推移を考慮しながら検討していきたいと考えています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 土井田議員。 ◆土井田学議員 今、相談件数の増加に伴い、保育士や児童福祉司を適宜増員しているというお答えだったですが、この増員するときの基準というのは、相談件数は何件ふえたら何ぼという基準があるのかないのか。 ○清水宣郎議長 唐崎子ども・子育て担当部長。 ◎唐崎秀樹子ども・子育て担当部長 件数に合わせた人数の基準というのは持っておりませんが、そのときの人員配置でありますとか、相談の推移とか、そういったところを総合的に勘案して決めております。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 土井田議員。 ◆土井田学議員 基準がないんやったらどんどんふやしてください。 次、行きます。要保護児童対策地域協議会についてお尋ねします。目的は虐待・非行・いじめや不登校など、要保護児童等に適切に対処するため、教育・福祉・保健・医療などの関係機関が連携しながら総合的な家庭支援・予防的支援の充実を図るとなっております。しかしながら、法務局、警察、保健所、医師会、校長会、弁護士会などなど、21もの機関から構成される協議会の運営は大変だろうと推察されますが、各機関の機能を十分に発揮するための連携とその調整はどのように図っているのか、お伺いします。 また、協議会の設置運営により生じた効果と実績、今後の課題をお尋ねします。 ○清水宣郎議長 唐崎子ども・子育て担当部長。 ◎唐崎秀樹子ども・子育て担当部長 要保護児童対策地域協議会についてお答えします。 まず、21機関の連携とその調整をどのように図っているかについてですが、本市では平成21年8月に児童福祉法に基づき、福祉・保健・医療・教育・警察・司法などの専門機関や団体で構成する松山要保護児童対策地域協議会を設置しています。松山要保護児童対策地域協議会では、構成機関の代表者による要保護児童等の支援に対しての認識と理解を共有する代表者会議、個別の要保護児童等に対する支援方針の決定や虐待の予防、支援体制を構築する実務者会議、具体的な支援の内容や役割分担を協議する個別ケース検討会議の3つの会議を設置しています。それぞれ役割を持った会議を状況に応じて開催することや、実務者会議及び個別ケース検討会議では、招集する関係機関を個別の事案の状況によって選定することで、より効果的でそれぞれの機能が発揮できる会議になるよう調整しています。 次に、協議会の設置運営によって生じた効果と実績についてですが、松山要保護児童対策地域協議会を設置し、さまざまな機関が円滑に連携することで、迅速な情報の収集及び共有が可能となり、関係機関が共通認識のもとに役割を分担しながら迅速に効果的な対応ができることから、よりよい支援につながっていると認識しています。実際、医療機関からの情報に基づき、児童相談所や本が連携して対応し、虐待の早期発見、未然防止につながった例は数多くあります。自治体の人口規模やその地域性によって要保護児童等への対応に差があり、要保護児童等が転入、転出した際の情報の共有と連携が円滑に行えない場合があるため、自治体間の連携を強化することが今後の課題であると考えています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 土井田議員。 ◆土井田学議員 実績一覧表みたいなものがもしあれば、後で下さい、なければいいですけど。21機関、一つ一つの機関はその道の全てのプロフェッショナルの機関ですからね、このプロの力を十二分に発揮できるような協議会にしていただきたいと思います。 次、松山の平成25年度の児童虐待相談件数は397人と報告されています。相談をしていただければ、その実情に応じて、保護・支援体制は適切に進めていただいていると思います。しかし、虐待を受けた本人や周囲の方、虐待を見た人、聞いた人、第三者からの通告を受けた後のサポート体制はどうなっているのでしょうか。いっときも早く、一日も早く保護し、支援体制をとらなければ手おくれになる事態も予想されます。さまざまなケースが考えられますが、通告後、また虐待を察知してからの被虐待児救済の取り組みの現状と課題についてお尋ねします。 また、の担当職員は土・日・祝日も虐待防止のためにフル活動していると伺いました。大変御苦労さまです。大いに頑張っていただきたいと思いますが、しかし、士気が、やる気が気になります。疲れて職務が緩慢になりはしないか心配です。虐待事案の対応に当たる職員の体制と資質の向上及び人材の確保についてお聞かせください。 ○清水宣郎議長 唐崎子ども・子育て担当部長。 ◎唐崎秀樹子ども・子育て担当部長 保護、支援についてお答えします。 まず、被虐待児救済の取り組みの現状と課題についてですが、本市では生命や身体に危険が及ぶおそれがあると判断した事案については、緊急な対応を要することから、早い段階から一時保護や立入調査などの法的権限を有する児童相談所や警察と一緒に訪問し、状況に応じて児童の一時保護などの措置を行っています。また、緊急性が低いと判断した場合でも、問題が解決するまで当該児童や家庭への訪問、面談による支援を継続しています。本市では現在、児童相談所や警察など、関係機関との連携により市内でのさまざまな事案に対応できる仕組みを構築していますが、今後は自治体間をまたがって虐待対応を行う事案について情報共有や迅速な対応についての仕組みづくりが必要であると考えており、全国システムの構築について全国市長会などを通じ、継続して国へ要望しているところです。 次に、虐待事案対応職員の体制と資質向上及び人材確保についてですが、現在、子ども総合相談センター事務所では、保育士や保健師、社会福祉士などの資格を有する39人の職員で虐待の相談に対応しています。また、職員の資質向上を図るため、職員のうち12人が児童の福祉に関する専門的な知識や技術を有する児童福祉司任用資格を取得し、複雑かつ困難な問題を抱える家庭にきめ細かな支援を行っています。さらに、国の機関が主催する研修や全国虐待防止学会などの各種研修会へ積極的に参加するとともに、困難な事案への対応や支援を担当する職員の心のケアについて専門医の助言を受けるなど資質の向上を図るとともに、今後も児童福祉司任用資格取得者をふやすなどしてきめ細かな対応を継続したいと考えています。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 土井田議員。 ◆土井田学議員 ぜひお願いします。 続いて、学校は子供が1日の大半を過ごす場所であり、教職員は長時間、子供たちと接しており、その変化に気づきやすい立場にいます。また、さまざまな研修を経た教員、スクールカウンセラー、指導主任、養護教諭等々、異なる知識・経験・能力を持った先生方がいます。保護者や地域の方々に働きかけすることもでき、虐待防止に大きな影響力があると思います。学校の果たす役割は大なるものがあると期待しております。 お尋ねします。教職員における被虐待児の早期発見体制と対応状況についてお聞かせください。 子どもは自分から親に虐待を受けているとはなかなか言えないものと考えますが、児童が悩みを訴えやすい環境整備をお願いしたいのですが、現時点での相談状況をお尋ねします。 また、地域には元教師や警察OB、地元の役員さんなどなど、経験や知識の豊富な方が大勢いらっしゃいます。よし、子どものために一肌脱ごうと考えている方もいらっしゃるでしょう。地域と学校の連携をより密にして、虐待防止に向けて努めていただきたいと考えます。虐待防止に向けた学校と地域の取り組み状況をお尋ねします。 ○清水宣郎議長 山本教育長。 ◎山本昭弘教育長 学校の果たす役割についてお答えします。 まず、教職員による早期発見体制と対応状況についてですが、教職員は学校生活の中で児童生徒に十分な観察、注意を払いながら教育活動を進め、児童虐待の早期発見に努めており、虐待のおそれがある児童生徒を把握した場合には、直ちに校長に報告するとともに、速やかに児童相談所、または子ども総合相談センターなどへ通告するようにしています。また、日ごろより児童相談所などの関係機関と連携を十分に行い、児童虐待の防止に努めています。 次に、児童からの相談状況についてですが、学校ではスクールカウンセラーの配置や相談室を設けるなど、いつでも相談できる体制を整えていますが、事案の性質上、児童生徒が直接相談に来るのは少ない状況です。そこで、相談を待つだけでなく、学校生活上の相談を聞く機会を捉えて、家庭でのさまざまな問題や悩みを引き出すような学校の相談体制や環境を充実したいと考えています。 最後に、地域との連携についてですが、各学校では公民館関係者や青少年育成支援委員、PTA、民生児童委員などが参加する健全育成の会議を定期的に開催し、さまざまな情報共有を行っています。今後もこうした会議を重ねる中で、地域と連携を密にし、児童虐待防止を含め、児童生徒の健全育成に努めてまいりたいと思います。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 土井田議員。 ◆土井田学議員 聞き間違いかわからんけど、今、教育長、相談体制を充実したいと思う、言いましたね。ということは、今、充実してないいうことかな。子どもからの相談体制。 ○清水宣郎議長 山本教育長。 ◎山本昭弘教育長 自席から再答弁させていただきます。 先ほど御答弁申し上げましたように、スクールカウンセラーの配置とか、相談室を設けるなど、相談できる体制は整えております。しかしながら、事案の性質上、なかなか子どもたちが相談できる状況にない。そういう状況の中で、子どもたちからふだんの家庭でのさまざまな問題や悩みを聞く中で、そういう話を聞き出すような体制と相談をより充実したいと考えております。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 土井田議員。 ◆土井田学議員 お願いします。仏つくって魂入れずにならんように。 全国の児童相談所における児童虐待の相談対応件数を見て驚きました。統計開始の平成2年度が1,101件、平成25年度が7万3,765件と、何と67倍にふえています。虐待死も平成16年の58人から平成23年は99人に増、そのうち心中死、大人の自殺の道連れとされたと思える児童も平成23年だけで41人もいます。虐待者の経済状況を見てみますと、貧困52.5%、普通31.5%、裕福2.6%だそうです。知れば知るほど悲しくなります。聞けば聞くほど心が痛みます。昭和22年制定の児童福祉法、その第1条、児童福祉の理念では、「すべて国民は、児童が心身ともに健やかに生まれ、且つ、育成されるよう努めなければならない。」「2、すべて児童は、ひとしくその生活を保障され、愛護されなければならない。」第2条、児童育成の責任では、「国及び地方公共団体は、児童の保護者とともに、児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う。」と高らかにうたっております。法制度から67年、児童は生活を保障され、愛護され、心身ともに健やかに育っているはずであります。理念や責任はどこへ行ってしまったのでしょうか。平成12年には児童虐待の防止等に関する法律が制定されました。しかし、現状はどうでしょう、今こそ職員もいる、施設もある、対策もとれる行政が本腰を入れて児童虐待根絶に取り組まなければなりません。市長の決意のほどをお聞かせください。 ○清水宣郎議長 唐崎子ども・子育て担当部長。 ◎唐崎秀樹子ども・子育て担当部長 児童虐待根絶に向けての決意についてお答えします。 児童虐待の相談・通報件数は全国的にも年々増加しており、死亡事例も後を絶たないなど、深刻な社会問題になっています。児童虐待は子どもの心身や人格の形成に重大な影響を与えるばかりでなく、次世代に引き継がれ、将来さらなる深刻な社会問題へと拡大するおそれを含んでいます。このような児童虐待の根を絶ち、将来の宝である全ての子どもの笑顔を守り、安心して健やかに成長できる社会を構築するために、行政と関係機関・団体はもとより、市民の皆さんと力を合わせ、地域社会全体で児童虐待根絶に向けた取り組みを推進していきます。 以上でございます。 ○清水宣郎議長 土井田議員。 ◆土井田学議員 よろしくお願いをいたします。 万葉の歌人、山上憶良が詠んだ歌があります。「銀も金も玉も何せむに まされる宝 子に如かめやも」、子どもは金銀よりも何よりもとうといものという意味だそうです。そのとおりです。もう幾つ寝るとお正月です、全ての児童が楽しいお正月を迎えられることを願い、質問を終わります。
    清水宣郎議長 以上で、土井田議員の一般質問を終わります。 ただいまから午後3時10分まで休憩いたします。       午後2時54分休憩   ────────────────       午後3時10分再開 ○雲峰広行副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。山瀬議員。 〔山瀬忠吉議員登壇〕 ◆山瀬忠吉議員 公明党議員団の山瀬忠吉でございます。野志市長を初め、関係理事者のわかりやすい答弁をよろしくお願いいたします。 健康長寿で活力ある地域を目指してについて質問させていただきます。現在危惧される問題の1つに、2025年問題というものがあります。団塊の世代が75歳を迎え、2025年以降は2,200万人、4人に1人が75歳以上という超高齢社会が到来します。これまで国を支えてきた団塊の世代が給付を受ける側に回るため、医療、介護、福祉サービスの需要が高まり、社会保障財政のバランスが崩れるとも指摘されています。2010年には15から64歳の現役世代5.8人で75歳以上1人を支えていたのが、2025年には3.3人、2060年には1.9人で支えることになります。このような中、介護が必要なく自立して生活できる期間を健康寿命と言いますが、健康を増進し、医療費を抑え、高齢でも仕事について長寿で健康寿命が上位の県が長野県であります。全国47都道府県別老人医療費と平均寿命を見てみますと、男女とも2007年の医療費が一番高い県が福岡県で、1人当たりの医療費約108万円、全国平均約87万円のとき、男女とも長野県は約72万円となっており、一番低くなっております。2010年では男女ともに平均寿命全国1位であり、男性80.88歳、女性87.18歳、この長寿は世界的に見てトップレベルの水準であります。病院の数も医師も全国平均から比べても少ない中で達成しています。かつて脳卒中が多く、決して長寿県ではなかった長野県がいかに取り組んで長寿県になったのでしょうか。特に注目されているのが保健補導員という制度です。長野県須坂を例にしますと、民生委員の健康版とも言うべき保健補導員は、自治会から世帯持ち回りで選出され、市内で約280人が活躍しており、任期は2年です。市民約200人に1人の割合です。活動はダンスやウオーキングのほか、月1回の集まりでは生活習慣病やたばこの害について学んだり、地域の健康イベントの企画を練ったり、特定健診、がん検診の受診券を各家庭に配付、補導員が考案した減塩食のレシピを紹介したりしています。長野県茅野では、命について学習したり、自殺、終末期医療、尊厳死、子どもとの死別など、幅広くテーマを取り上げ、地域住民が積極的に健康や命に関心を持ち、参加しております。補導員の活動は1944年ころ、須坂で始まり、無医村で働き始めた保健師が赤ちゃん健診などを手伝う主婦の組織づくりを行い、県全域へ拡大され、1960年ごろから取り組んだ減塩運動にも補導員が参画しました。現在の補導員は、県全体で約1万2,000人となり、自治体により任期は1年から4年と異なりますが、住民が順番に任命されるため、経験者は年々増加をしております。公民館を軸に保健補導員が活躍し、長野県佐久は80歳を過ぎても元気で健康的な生活を送る人が多く、ピン・ピン・コロリの里として全国に注目されています。ここでも重要な働きをしているのが保健補導員です。佐久は平均寿命の長さが全国市町村の中でトップクラスに位置するだけでなく、寝たきりや認知症の高齢者の比率が低くなっております。老人医療費が全国平均より低く、高齢者就業率は全国平均を大きく上回っています。健康を個人から社会に広める役割をしているのが保健補導員です。佐久で保健補導が活動を開始して43年が経過し、今日までに延べ2万人を超える人が保健補導員を経験しています。保健補導員はそれを経験することで、健康についての知識を習得でき、まず、みずからの健康を守り、さらに家庭から地域へと健康を広めていく地域に根差した組織です。脳卒中予防を目的とした住民健診を初め、保健補導員が先頭に立ち、減塩運動を展開する四十余年にわたる地道な活動が実を結び、健康長寿の町となったのではないかと考えられます。保健補導員制度について、さまざまな分野で成果が出ております。地域の中で活動しているさまざまな人たちと協力し合うことによって、人と人とのつながりが高くなり、これが高い地域は、教育、経済、治安、そして健康に対してよい影響があるとされます。平成20年に日本大学が須坂を調査し、その結果、近所づき合いの程度や人数、他人への信頼度が全国と比較して高く、それは保健補導員活動を初めとした地道な地域活動の積み重ねが影響していると分析されております。健康長寿で生き生きと生活していくためには、社会とのつながりを持つことが大事であり、年をとっても仕事を続けていける環境があることが重要であります。本市において、高齢者の就労支援として、シルバー人材センター内に本年7月、いきいき仕事センターがオープンしております。当センターでは臨時雇用ではなく、常用雇用を目的に運営されていると伺っております。 ここで質問に移ります。地域活動の中の1つに保健補導員制度を取り入れてはどうか、お伺いいたします。 2点目に、いきいき仕事センターの雇用実績についてお伺いします。 次に、視力が低下した高齢者などへの代読・代筆支援の充実について。近年、高齢化の進展に伴い、視覚障がい者のみならず、視力が低下した高齢者など、読み書きに支障がある人への支援の必要性が訴えられています。日常生活を送る上で、読むことと自己の意思をあらわすための書くことは必要不可欠の行為と言えます。しかし、視覚障がい者や視力が低下した人や高齢者などにはこれが十分に保障されているとは言えない状況にあります。こういった読み書きに支障がある人への支援は、共生社会の実現に向けても重要な課題となります。そこで必要となるのが、目の不自由な人を対象とした代読・代筆などの読み書き支援の充実です。例えば金融機関や自治体の役所から送られてくる通知など、社会生活を送るために必要な書類などを受け取っても、目が不自由なために確認できないという事態に悩む人は少なくありません。特に独居老人で身近な家族が近くにいない場合、各種お知らせ等がみずから読めず、周囲に読んでくれる人がいないと通知や郵便物は届いても、封も切らずにそのまま放置されている場合があります。これまでNPOなどを中心に目の不自由な人への代読・代筆支援を訴えるなど、読み書き支援に関する取り組みが進められています。そうした中、東京品川区では平成23年4月に策定された区の地域の地域福祉計画に読み書き代行サービスが盛り込まれ、区内で実施されています。一方、国レベルでは平成23年7月に成立した改正障害者基本法に読み書き支援サービスを行う人の養成・派遣を国や自治体に求める規定が盛り込まれ、さらに平成25年4月に施行された障害者総合支援法の実施要綱に、自治体が行う支援の1つとして代読や代筆が明記されました。今後、潜在的なニーズを含めて、読み書きが困難な方への支援の必要性は一層高まると考えられます。 そこで、各自治体にあってはプライバシーを確保できる専門の支援員の養成に取り組むなど、代読・代筆支援を必要とする人のニーズに応じて、いつでも受けられる仕組みづくりを推進する取り組みが重要になります。本市におきまして、視力が低下した高齢者などへの代読・代筆支援の取り組みについてどう対応されているのか、御所見をお伺いいたします。 浸水対策について。南持田町付近に住んでいる方より、強目の雨が降ると下水道が流れなくなり、道路一面、水たまりができて困っているとの相談がありました。さらにトイレの水も逆流し、詰まって困ることがあるとのことでした。大雨のときでも安心・安全な松山のためにも、下水道の整備・浸水対策は重要です。特に勝山通りから南持田町付近、本市のホームページでも内水ハザードマップに記載されている場所で、道路の冠水が心配されます。この件について、町内会長に相談したところ、実はこの近くで220世帯の大きな建物を建設中で、2年後に完成し、入居が始まる予定です。入居され、生活を始められると、下水道の流れに大きく影響を与えるのではないかと町内会長は心配されていました。本市の取り組みを伺ったところ、大雨のときに床上・床下浸水をするところを最重要視して対応を考えており、道路の冠水は次の取り組みになるとの返事でした。勝山通りから南持田町周辺の道路は幹線道路でもあり、本市にとっても重要な道路です。大雨の際、道路が冠水しないことが望まれます。平成24年8月に大雨が降り、この付近一帯、道路が冠水し、松山商業高校あたりまでごみが流されていたとの話を聞きました。道路が冠水する理由は、下水道の流れより流入量が上回ることが原因です。このあたりはの説明によりますと、今でも合流管を使用しているとのことです。合流管というのは、家庭から出る汚水と雨水が一緒になって流れる下水管のことです。 ここでお伺いします。1、勝山通り及び南持田町付近の浸水対策について、どうお考えか。 2、今後の整備計画について。 以上2点、理事者の御所見をお伺いします。 最後に、図書館について質問いたします。図書館における読み聞かせについて、本市におきましても、読み聞かせ、おはなし会を実施しておりますが、読み聞かせ絵本は子どもの心を育て、心を豊かにし、想像力を育て、集中力がつき、知的好奇心が育ち、語彙がふえ、読解力が身につき、学力によい影響を与えます。最近の研究によると、同じ本を繰り返し読み聞かせたほうが子どもはより早く新しいことを学ぶことがわかってきており、幼児期の子どもに同じ本を読み聞かせることが非常に重要であります。読み聞かせに取り組む鹿児島県立図書館においては、平成23年度よりおやこ1冊読書を通して親子のきずなを深める宝本をつくることを推奨しています。おやこ1冊読書とは、1冊の本を親と子が一緒に読み、味わう読書の方法です。親と子をつなぐ宝物の1冊を宝本と呼んでいます。親子で読んで楽しいひとときを過ごしたり、親子で感じたことを語り合ったり、子どもが繰り返し、その本を持ってきて読んでほしいと言ったら、その本が宝本です。年1回、宝本エピソードやおやこ1冊読書の取り組みを募集し、我が家の宝本にまつわるエピソードをおやこ1冊読書展として館内に提示します。我が家の宝本を持参した利用者の宝本に大きな判こを押すサービスを実施しています。おやこ1冊読書には、次の2点のよさがあります。親子のきずなが深まります。喜びや悲しみを共有したり、登場人物の生き方や考え方を語り合ったりすることで、1冊の本が親子のきずなとなります。1冊の本をじっくりと読む習慣がつきます。たくさんの本に触れる中でも、1冊の本をじっくりと読む習慣、これが大事であります。宝本エピソードの例を挙げますと、長男の誕生祝いにいただいた「いないいないばあ」が読み聞かせデビューの本となりました。目が飛び出しそうな絵に、怖くないかな、と思いながら読み始めたこの本は、私たち親子のコミュニケーションがとれるようになったきっかけの本でもあります。汚れて破れて継ぎはぎだらけの本ですが、その破れたところや汚れたところは、ここは長男のよだれの跡、ここは次男が破いたところと、3人の思い出がたくさん詰まったこの1冊、我が家の宝本です。宝本を通して感想が寄せられています。宝本は家族のコミュニケーションがふえ、きずなが深まるよい機会だと思った。私も息子と我が家の宝本をつくりたい。おやこ1冊読書を続けていきたい。さらにおやこ1冊読書に取り組み、独自の宝本エピソードを作成してる学校もあります。 ここで質問に移ります。本市におきましてもおやこ1冊読書に取り組んではいかがでしょうか。 続いて、読み聞かせの部屋について。図書館内に読み聞かせの場所はございますが、仕切りがなく、親が読み聞かせをするのに周囲に気兼ねする環境なので、館内で子どもが少々騒いでも気兼ねなく読み聞かせのできる防音設備の整った読み聞かせ専用の部屋を用意できないか、お尋ねいたします。 3番目、新たな本の管理システムについて。話題やテーマごとの特設コーナーも素早く、わくわくするような本棚をつくりたい。そんな思いを込め、北海道幕別町立図書館は、今年度から蔵書を離れた場所から瞬時に複数認識できるカメレオンコードを活用した図書館支援総合システムを全国で初めて運用しています。カメレオンコードは、商品などに印刷されているQRコードのように、1つずつ接写して情報を得る必要がなく、パソコンのウエブカメラなどの市販機器で1秒間に20個程度の情報を一括して読み取ることができます。大量の品物を管理、運搬する流通や製造業などで既に利用されており、新たな認識システムとして注目されております。この図書館では、縦1.5センチ、横0.8センチほどの小さなシールにおさまったカメレオンコードを、全ての蔵書と本棚の段ごとに張りつけて、書名や著者名などの本の情報、書籍が配置されている本棚の位置など、必要な情報をデータとしてコンピューターに登録し蓄積、これによって業務が効率化し、利用者へのサービスの向上が期待されています。書籍のコードと本棚のコードとの関連づけが容易なため、従来の分類にこだわることなく、自由な本棚づくりが可能になります。また、書籍の配置がえによって本の行方がわからなくなる心配もなく、イベントなどに応じて特設の本棚を設置するといった柔軟な対応ができるそうです。同コードをウエブカメラで写すだけで蔵書の管理ができることから、これまでの分類にとらわれない本の配置が可能となり、その時々の話題やテーマごとに本を素早く簡単に配列できるなど、新しい図書館づくりを行っていました。一般的な図書館では、蔵書は社会科学、芸術、産業などと決められた分類に従って配置、整理されています。しかし、こうした分類にこだわらない管理を可能にしたのがカメレオンコードと呼ばれる複数の色を配列した2次元カラーバーコードです。窓口業務についても、貸し出しや返却の場合、複数冊を同時に認識できるので、作業時間を短縮でき、また日常点検の際、書籍の背表紙にコードがあり、ウエブカメラで本棚を写せば、書籍があるべき位置にあるかどうかを瞬時に確認でき、蔵書点検のために定期的に長期閉館する必要もないそうです。このシステムを導入すれば、休日に本の貸し出しの際、列をつくって待たされる時間が短縮され、管理者・利用者にとってお互いにメリットがあります。また、新システムの導入に合わせてホームページも刷新し、検索機能も向上させるとともに、蔵書データと連動し、町民が借りている本を紹介できるバーチャル本棚の運用も始まっています。 ここで質問です。支援システム、カメレオンコードを導入してはと思いますが、御所見をお伺いします。 以上、質問を終了いたします。 ○雲峰広行副議長 これより、答弁を求めます。野志市長。 〔野志克仁市長登壇〕 ◎野志克仁市長 山瀬議員に、私からは浸水対策についてお答えをいたします。 地球温暖化の影響によって、毎年のようにゲリラ豪雨と呼ばれる局地的な集中豪雨が発生し、全国各地で大規模な浸水被害が報告されています。そうしたことから本市では、平成13年6月の記録的な集中豪雨を契機に、深刻な被害となる床上浸水の早期解消を最優先に浸水対策事業を進めています。したがいまして、局所的な浸水や道路冠水など、市内各所で発生する浸水被害を一気に解消することは難しく、また、ゲリラ豪雨などへの対応にはハード整備だけでは限界もありますので、浸水想定区域や避難情報を記載した内水ハザードマップの公表や、大雨警報時の事前準備など、きめ細かな対応を行うことで浸水被害の軽減化に努めています。そこでまず、南持田町付近などの浸水対策についてですが、この地区の浸水に関しては、これまで地区内を流れる水路の上流に雨水貯留施設や河川放流のためのバイパス水路を整備し、対応していましたが、降雨形態の変化などから、平成24年8月に松山地方気象台では観測史上最大となる10分間降雨24ミリという大雨で地区内の水路があふれ、浸水被害が発生しました。その対応としては、まず上流の河川から地区内の水路に流れ込む水を迅速に遮断することが最も効果的ですので、突発的な集中豪雨や夜間の大雨でも水位を感知して作動する自動遮断装置を設置し、速やかな改善を図りました。また、既存の雨水貯留施設やバイパス水路の運用方法について、再度調査・検討を行った結果、施設を稼働させる水位計の位置や設定水位などの制御方法を見直すことが有効であると判明しましたので、より効率的な運用ができるよう、平成27年度内の完成を目指し、改良工事を進めていきたいと考えております。 次に、今後の整備計画についてお答えをいたします。本は昭和33年に下水道事業に着手し、当時、全国の多くの都市が採用していた汚水と雨水を同じ下水管で処理する合流式で市内中心部の下水道整備を完了しています。しかしながら、その後の急速な宅地化の進展によって雨水の排出量が著しく増加し、下水管の能力が不足する事態になりましたので、増補管計画を策定し、必要性の高い箇所から整備を進めております。お尋ねの南持田町付近でも下水道整備の長期計画に増補管の整備を位置づけていますので、地域の特性なども考慮しながら、今後の下水道整備5箇年計画の中で事業化に向けた検討を行い、市民の皆さんのさらなる安全・安心の確保に努めてまいります。 そのほかの質問につきましては、関係理事者からお答えをいたしますので、よろしくお願いをいたします。 ○雲峰広行副議長 高橋保健福祉部長。 〔高橋 實保健福祉部長登壇〕 ◎高橋實保健福祉部長 山瀬議員に、健康長寿で活力ある地域を目指してについてのうち、保健補導員制度についてお答えします。 本市では、市内全地域にわたり組織されている健康づくりや食育などを推進する松山地域保健推進協力会、松山食生活改善推進協議会及び育児などの支援を行う松山母子保健推進協議会の各団体とともに、本市の健康増進計画である「健康ぞなもし松山」を、市民、地域、行政が一体となって推進しています。中でも、松山地域保健推進協力会は、各地域で保健師が参画する年2回の地区別研修会や市民を対象とした認知症予防などの健康講座の企画運営及び協力会が独自に作成したウオーキングマップを利用しての健康ウオーキングの開催、特定健診やがん検診の受診勧奨活動など、健康に関する情報発信や各種保健事業にも積極的に協力していただいています。このように本では協力会が保健補導員制度と同様の役割を担っておりますので、今後におきましても健康づくりのリーダーの育成や、新たな人材の養成に努めながら、各関係団体と協働して地域全体で支え合う健康づくりを進めていきたいと考えています。 以上でございます。 ○雲峰広行副議長 芳野社会福祉担当部長。 〔芳野金吾社会福祉担当部長登壇〕 ◎芳野金吾社会福祉担当部長 山瀬議員に、視力が低下した高齢者などへの代読・代筆支援の充実についてお答えします。 本市では、平成23年10月から視覚に障害のある方の外出支援を行う同行援護サービスの中で、視覚的な情報支援である代読・代筆を行っています。視力が低下した高齢者を含む意思疎通を図ることに支援が必要な方には、平成25年4月に障害者総合支援法が施行されたことに伴い、各自治体が地域の特性や利用者の状況に応じて柔軟に実施ができる地域生活支援事業に、これまでの手話通訳や要約筆記などの情報支援に加え、新たに代読・代筆などの支援も行うことが可能であると示されています。しかしながら、代読・代筆の支援は、契約行為を補完することにもつながることから、慎重な対応が必要であり、読み書きが困難な方を対象とした支援方法について、他の状況なども参考にしながら今後研究していきたいと考えています。 以上でございます。 ○雲峰広行副議長 平野産業経済部長。 〔平野陽一郎産業経済部長登壇〕 ◎平野陽一郎産業経済部長 山瀬議員に、健康長寿で活力ある地域を目指してのうち、いきいき仕事センターの雇用実績についてお答えします。 本市では、経済及び社会の活力の維持に向け、意欲のある高齢者が働き続けることができる環境の整備が重要な課題であると認識しており、本年7月、松山シルバー人材センター内にいきいき仕事センターを新設し、これまでの臨時・短期的就労の支援に加え、雇用保険の適用を受ける常用雇用も含めた求人開拓から相談、就業支援までを一貫して行っています。そこで、いきいき仕事センターの雇用実績についてですが、本センターを開設した7月1日から11月末までの間に200名を超える方が相談に訪れ、求職登録に至った90人のうち9人が常用雇用として就業されたほか、10人は御本人の希望により臨時・短期の就業につなげており、55歳から71歳までの幅広い年齢層の方々の活躍に結びついています。また、就業につながっていない方々に対しても、生活の状況や過去の経験といった個々の背景に応じた求人の開拓に積極的に取り組むなど、きめ細かな対応を行うことにより就業につながるよう支援しています。今後とも高齢者が健康で意欲を持ち続けながら、社会の支え手として活躍できるよう、高齢者ならではの経験や技術を生かすことができる職種を幅広く開拓していきたいと考えています。 以上でございます。 ○雲峰広行副議長 桝田教育委員会事務局長。 〔桝田二郎教育委員会事務局長登壇〕 ◎桝田二郎教育委員会事務局長 山瀬議員に、新たなる図書館の取り組みについてお答えします。 まず、おやこ1冊読書についてですが、本市ではこれまでも乳幼児から小学生までさまざまな年齢層に合わせたおはなし会で絵本の読み聞かせを実施しているほか、子どもがお気に入りの縫いぐるみとともに参加する「ぬいぐるみといっしょのおはなし会」を行うなど、親子が絵本に新たに出会う機会を提供し、読書に親しめる環境づくりに努めています。今後、こうした取り組みを継続していく中で、御提案のおやこ1冊読書も含め、子どもの読書活動を推進する方策について検討してまいりたいと考えています。 次に、読み聞かせ専用の部屋についてですが、中央図書館では一般図書のコーナーから離れた場所に児童書コーナーを配置し、その一角に家族で絵本の読み聞かせなどが楽しめるおはなしコーナーを設け、好評を得ています。そのほか児童用のテーブルや椅子を児童書コーナーの各所に配置しており、書棚の本をすぐ近くで読み聞かせることも可能です。また、北条、中島、三津浜、各図書館についても、それぞれの規模に応じて同様のスペースを設けており、気軽に御利用いただいているところです。そこで、御提案の防音設備の整った読み聞かせ専用の部屋を設けることは館内が手狭なことから困難ですが、現状の施設の中でできる工夫はないか、検討したいと考えています。 最後に、支援システム、カメレオンコードの導入についてですが、カメレオンコードは次世代のカラーバーコードであり、商品に貼付してウエブカメラなどで1度に複数の認識が可能なことから、システムとして運用すれば図書館の蔵書管理にもさまざまな活用ができるものと認識しています。そこで、現在本市が採用してるバーコードによる管理システムの更新を行う際には有力な候補の1つになると考えていますので、費用対効果や作業効率などについて、先進自治体の事例等を調査研究してまいりたいと考えています。 以上でございます。 ○雲峰広行副議長 以上で、答弁は終わりました。 以上で、山瀬議員の一般質問を終わります。 次に、太田議員。 〔太田幸伸議員登壇〕 ◆太田幸伸議員 公明党議員団の太田幸伸でございます。通告書に従いまして、一括方式で質問をさせていただきます。 過日の市長選におきまして、野志市長が2期目の御当選をされました。松山のさらなる発展のため御活躍されますよう御期待を申し上げます。私も二元代表制の議会の一員として、是は是、非は非の姿勢で徹して、市民の皆様のため、全力を尽くしてまいる決意でございますので、よろしくお願いを申し上げます。市長が座右の銘とされています吉田松陰の言葉、「至誠天に通ず」。意味は、誠実に真心を持って尽くしていけば、願いは天に通じるという意味だと思います。私もこの言葉は大好きであります。この言葉どおり、市民の皆様の困っている課題や苦悩の解決のため、誠実に真心を持って誠意ある御答弁をお願い申し上げ、以下、質問に入らせていただきます。 市民の皆様にいただきました課題や要望について3項目質問をさせていただきます。初めに、2017年の国体開催に伴う物品・役務の発注についてお伺いをいたします。2017年開催の第72回国民体育大会・第17回全国障害者スポーツ大会まであと2年9カ月となりました。本市においても着々と準備を進めていることと思います。大成功のために私も微力ながら、県民・市民の皆様が盛り上がるよう精いっぱい取り組む決意でございます。こういう大きな行事では、多くの物品や役務の発注が発生すると思います。2013年、障害者優先調達推進法が施行され、就労施設で働く障がい者の皆様や在宅で働く障がい者の皆様の経済的な自立を進めるため、国や地方公共団体などが物品やサービスを調達する際、障害者就労施設から優先的、また積極的に購入することを進め、障害者施設の就労環境を向上させようとの取り組みが全国的に行われています。本市におきましても、各障害者就労施設が受注できる仕事の内容を掲載したリストを作成していただきました。官民の仕事の発注が障害者就労施設へ進む環境をつくっていただいたところでございます。障害者就労施設の皆様も、愛媛国体、また障害者スポーツ大会の成功に貢献したいと心から思っております。本年開催されました長崎がんばらんば国体では、長崎の運営ガイドラインの中で、物品・役務の発注について、国体開催による地域経済の活性化及び市内業者の資質向上、健全な発展を図る観点から、できる限り、市内業者への発注に努める、また障害者優先調達推進法の趣旨に鑑み、障害者施設等への発注機会の増大に努めるとの実施方針で取り組みました。そして、物品の購入及び借り上げ、業務委託等は、可能な限り市内業者及び障害者支援施設等が受注しやすくなるよう配慮すると決めました。そうした結果、長崎国体において、長崎で約1,000万円、その他の自治体合計で約6,000万円以上の発注が障害者施設に発注されました。本市におきましても、ぜひ積極的に障害者施設への発注を実施していただきたいと思います。 そこで質問の1点目は、本市の2017年開催の愛媛国体・障害者スポーツ大会関連の物品・役務の発注の主な内容、全体の金額はいかがでしょうか、お聞かせください。 2点目に、物品・役務の発注について、どういう方針で実施するのかお聞かせください。 3点目に、障害者施設等への発注の考え方、具体的な内容、目標金額についてお聞かせください。 次に、障がいのある子どもの補装具についてお伺いをいたします。脊髄性筋萎縮症という病気を御存じでしょうか。脊髄の障害によって筋肉が発達しないため、筋力によって体を支えることができなくなってしまう病気です。英語の頭文字をとって、SMAといいます。乳幼児の時期に発症したSMAの子どもたちの多くは、筋肉が発達しないため、生涯歩くことができません。そのため、移動手段としては車椅子がありますが、車椅子には手動式と電動式があります。手動式は自身の手で車輪を動かす力が必要ですが、多くのSMAの子どもたちは手動式の車椅子の車輪を動かす力はありません。そのために手動式の車椅子では、常に介助者に押してもらわなければどこにも行けない状態であります。よって、常に両親や兄弟などが移動の介助をしなければいけません。保育園、幼稚園、学校に行くようになると、先生や友人に移動の介助を頼まなければいけません。したがって、本人が自由な意思で移動することはできず、行きたいと思うところへ行く、健常者にとってはごく当たり前のことが常に他人の手を借りなければならない状況であります。ゆえに、幼少期からの電動車椅子での移動手段の確保は自力での移動手段を確保することであり、そのことが子どもの知的な発達、また精神の発達を促進し、自立するための必要な条件だと考えられております。長年、SMAを研究している東京女子医大病院の斎藤教授によりますと、電動式の車椅子ではジョイスティックによりSMAを持つ子どもたちでも自分の手の力で車椅子を動かすことが可能であるとのことです。電動車椅子を動かすには手の力がなさ過ぎると心配する人もいるそうですが、SMAの特徴として、一般に足よりも手を動かすことができ、胴体から遠い筋肉、すなわち手の指や手の関節のほうが動かしやすいとのことです。手動式の車椅子の車輪は肩の筋肉を必要とするのに対し、電動車椅子のジョイスティックは手の筋力で済むため、電動車椅子を動かすことができるとのことです。SMAを子ども子供たちが電動車椅子を使えるようにすることは、今後、社会への参加・貢献をする大きなチャンスになると指摘しています。電動車椅子の補装具の支給について、厚生労働省の出した通知によりますと、電動車椅子に係る補装具費支給基準の対象は学齢児以上であり、小学校高学年以上が望ましいとありますが、厚生労働省が後日通知したQ&Aの中で、対象児童の年齢のみをもって一律に支給しないことを決定し、申請を却下することは適当ではないとあります。千葉県船橋では、3歳の未就学児に対し支給を決定しています。最初は前例がないと否定的でしたが、両親の懸命の訴えもあり、認識せずして評価するなかれとの言葉どおり、画一的な表面上の判断でなく、自治体として自主性を持って現実に車椅子に乗っている状況を見に行き、専門家の意見も聞き、総合的な判断のもと支給を決定しています。船橋の担当者によると、国の通知で学齢期でないといけない、小学校の高学年でないといけないという通知がありますが、それはそういう年齢でないと安全性が確保できないという考え方から来ていると思うが、そういう画一的な判断ではなく、そういう年齢に達していなくても、具体的に安全性を証明できるかどうかをきちんと見きわめた上で判断することが大事であると言っています。行政が電動車椅子を交付できないと考える理由の1つに、電動車椅子を使うことで筋肉の発達を妨げてしまうのではないかという心配があるとされています。手動の車椅子を使えば、腕の筋肉が鍛えられると見てしまいがちですが、先ほどの斎藤教授によりますと、SMAは腕をいっぱい使えば筋肉が鍛えられて回復するというような疾患ではなく、腕を使って筋肉の回復を目指すという考え方は、この病気には合わないと指摘しています。他の自治体の交付状況を紹介しますと、先ほどの船橋のほかに、奈良、兵庫県宝塚、大分、茨城県守谷市、同県石岡が3歳で電動車椅子を交付しています。千葉県八千代が4歳で交付、滋賀県高島、神奈川県藤沢、東京都狛江、埼玉県春日部が5歳で交付、東京都江戸川区、府中、熊本県上益城郡、大阪府豊中が6歳で交付をしております。障害者総合支援法の基本理念には、地域社会において他の人々と共生することを妨げられないこと並びに障がい者及び障がい児にとって日常生活、または社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念、その他一切のものの除去に資することを旨として、総合的かつ計画的に行わなければならないとあります。障がいのある子どもたちが憂いなく地域社会の中で積極的に活動し、その一員として豊かに生きることができる未来への希望を育むことができる環境をつくっていくことが行政の重要な使命であると考えます。特に従来の観念的な考え方で、正確な認識をせずに評価をしてしまうような考え方を変えることが、本当の意味で障がいのある子どもたちを守ることにつながると思います。 そこで質問の1点目に、電動車椅子について、本市の裁量で判断する場合、どういう検討がされ、どういう基準・考え方で判断するのでしょうか、御所見をお聞かせください。 2点目として、未就学児であっても電動車椅子の支給の判断につき、画一的な判断ではなく、車椅子に乗るところを実際に見たり、専門家の意見を聞くなどして安全性・必要性を考慮した上で支給していく方向で検討してはいかがでしょうか、御所見をお聞かせください。 次に、人工内耳装用者への支援についてお伺いいたします。人工内耳とは、聴覚機能の障害で、全く聞こえなくなった人に聞こえを取り戻すための医療であり、機器を通じてコミュニケーションを行えるようにするものです。高度の難聴の方々に手術で耳の内側の蝸牛という部分に電極を植え込んで神経を電気で刺激して聴覚を取り戻すという画期的な医療機器です。耳にかけたマイクで音を集め、スピーチプロセッサーという機器で音を電気信号に変えて、無線で内耳の電極に伝えることで音声を認識させます。日本では昭和60年に人工内耳の装用手術が始められ、補聴器では聞こえの改善が望めない重度の聴覚障がい者に大きな喜びを与えました。平成6年には全額自己負担であった人工内耳装用手術が保険適用となり、大きく門戸が開かれ、現在は全国で6,500名を超える皆様が聞こえを取り戻しております。本市では約35名の人工内耳装用者の皆様がいらっしゃいます。本年、ノーベル平和賞を受賞したマララさんも2年前に銃撃を受けた際、頭蓋骨の修復とともに人工内耳を埋め込み、聞こえを取り戻した1人だそうです。人工内耳は重度の聴覚障がい者の皆様の未来に向かっての大きな希望となっております。しかし、1台約120万円もする人工内耳体外機、スピーチプロセッサーは、数年から十数年で交換しなければなりませんが、その買いかえ費用には補助がなく、大きなネックになっております。平成18年から一部の部品について保険が適用されるようになりました。しかし、部品の保険適用も一定の単位で故障した場合には保険が適用になりますが、それよりも細かな部品単位で故障したケースでは保険適用とならず、結局、機器全部を買いかえなければいけない状況になる場合も少なくありません。また、販売終了となった機器をやむなく新しい機器に買いかえる場合も保険が適用となりません。まだまだ人工内耳のことは世間に理解をされておらず、補聴器のように補装具としての助成が得られず、全て自己負担になっている現状です。補聴器は購入や修理に補助があり、補聴器の使用者より障がいの度合いが大きい重度の障がい者である人工内耳装用者のほうが経済的に負担が大きくなっている現状です。こうした中、スピーチプロセッサーの買いかえ購入、また修理費の助成をしている自治体も広がってきました。四国の場合を紹介しますと、本年6月より徳島がスピーチプロセッサーの買いかえに30万円の助成をしました。西条でも同様の助成をしております。こうした現状を踏まえまして、以下質問をさせていただきます。 1点目に、補聴器のユーザーより重度の障がいである人工内耳装用者の負担が大きい現状について、本市の認識はいかがでございましょうか、お聞かせください。 2点目に、人工内耳体外機、スピーチプロセッサーの買いかえや修理に伴う経済的負担の軽減のため助成をするべきと考えますがいかがでしょうか、御所見をお聞かせください。 市長の1人でも多くの人を笑顔にとの公約実現のためにも、市長並びに理事者の皆様の明快かつ前向きな御答弁をお願い申し上げ、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。 ○雲峰広行副議長 これより、答弁を求めます。野志市長。 〔野志克仁市長登壇〕 ◎野志克仁市長 先ほど太田議員から、私の2期目への期待の声をいただきました。お礼を申し上げます。 それでは、太田議員に、私からは愛媛国体開催に伴う物品・役務の発注についてお答えをいたします。 本年7月23日の日本体育協会理事会で、愛媛国体の開催が正式に決定され、会期は平成29年9月30日からの11日間と決まりました。また12月11日には競技別の開催日程も決定され、今後、愛媛県や競技団体などの関係機関とさらなる連携を図り、多くの市民の皆さんの御協力をいただきながら準備作業を加速していきたいと考えています。そこで、まず物品・役務の発注の主な内容と全体の金額についてですが、今年度開催された長崎や、今後開催される和歌山、盛岡では、各競技のプログラムや案内看板のほか、スタッフジャンパーや啓発イベントでの配布物などの物品を、また、競技会場の設営・撤去業務や、選手・役員などの輸送業務、歓迎装飾用のプランターの管理などの役務を発注しています。本市でも先催と同様の物品及び役務に加え、これら以外のものについても発注が必要と考えていますが、それぞれの開催によって発注の数量や施設の規模に違いがあることや、年度ごとに愛媛県や競技団体などの関係機関と十分に検討していく必要があるため、現段階では全体金額をお示しすることはできませんが、計画的かつ効率的に発注したいと考えております。 次に、物品・役務の発注方針についてですが、発注は競技団体や教育関係団体、経済団体などで構成する、愛顔つなぐえひめ国体・えひめ大会松山実行委員会が行うこととしていますが、松山物品購入等に係る契約事務取扱要綱や、松山委託業務契約に係る競争入札参加者等の選定に関する基準に準じ、できる限り市内業者へ発注するとともに、競争性及び透明性を確保した調達に努めてまいります。 最後に、障害者施設等への発注の考え方、具体的な内容及び目標金額についてですが、目標金額の設定は想定していませんが、障害者施設などへの発注は大切な視点であると考えています。そうしたことから、啓発に係る物品作製や資料の封入作業といった長崎や和歌山など先催の取り組みを参考にしながら、国等による障害者就労支援施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律、いわゆる障害者優先調達推進法の趣旨に基づき、障害者施設などへの発注機会の増大に努めてまいります。 そのほかの質問につきましては、関係理事者からお答えをいたしますので、よろしくお願いをいたします。 ○雲峰広行副議長 芳野社会福祉担当部長。 〔芳野金吾社会福祉担当部長登壇〕 ◎芳野金吾社会福祉担当部長 太田議員に、障がいのある子どもの補装具について及び人工内耳装用者への支援についてお答えします。 まず、電動車椅子の支給判断に係るの裁量についてですが、電動車椅子は重度の歩行困難者の自立と社会参加の促進を図ることを目的として、障害者総合支援法で支給対象となっており、厚生労働省の通知などに基づいて、本が支給の可否を決定しています。決定に当たっては、使用の安全性や必要性を検討するため、まずは担当者が自宅や学校、周辺の道路など、電動車椅子の使用が想定される場所を現地調査するとともに、指定医師の要否意見書、関係機関での聞き取りなどをもとに、本人の身体状況、年齢、学校教育、生活環境、交通規則の理解・遵守や単独で安全な走行が可能かどうかなどの適性を十分に検討した上で決定しています。 次に、未就学児への電動車椅子の支給判断についてですが、国は支給の対象年齢を少なくとも小学校高学年以上を対象とすることが望ましいと基準で示していますが、これは電動車椅子を使用する児童や、他の歩行者の安全確保と操作技術などの習得が可能となる年齢的な目安であり、年齢のみを理由として支給の可否を判断するものではないと認識しています。そこで、本市では指定医師から詳しい診断や意見を求めるとともに、愛媛県身体障害者更生相談所の電動車椅子実地操作や適性調査による専門的な見地からの助言を参考に、電動車椅子使用の安全性や必要性などを総合的に判断して決定しています。 次に、人工内耳装用者支援についてお答えします。まず、人工内耳装用者の負担に関する認識についてですが、人工内耳の手術は現代の医学では補聴器を使用しても効果がほとんど認められない方の聴力を取り戻す唯一の方法であり、補聴器では対応できないほどに聴力が低下した重度聴覚障がい者や、生まれながらに聴覚障がいのある子どもたちの聴力を回復させることができるという成果が上がっています。人工内耳の手術は、平成6年から健康保険の適用対象となり、平成18年4月には修理が困難で医師が破損していると判断した場合には、体外機器の一部の部品が対象になるなど、保険適用範囲は拡大されてきていますが、一日中使用する電気機器であるため、劣化や故障は避けられず、機器の維持管理には補聴器の使用者に比べ、経済的に負担が生じていることは認識しています。 次に、人工内耳体外機、スピーチプロセッサーの助成についてですが、本市では、平成21年度より人工内耳を使用する方への経済的負担を軽減するために、スピーチプロセッサーの電池購入費の補助を独自で行っています。スピーチプロセッサーは人工内耳の使用者にとって聞こえを得るために欠かせないものであることから、健康保険の適用範囲を拡大し、修理や買いかえなどを対象とすることについて、全国市長会や中核市長会などを通じ、まずは国に対して要望していきたいと考えています。 以上でございます。 ○雲峰広行副議長 以上で、答弁は終わりました。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕太田議員。 ◆太田幸伸議員 自席より再質問させていただきます。 この2項目めのの裁量で判断する場合、どういった検討をされるこの考え方の中で、今、御答弁の中で、年齢を挙げられましたけども、具体的にこの年齢は何歳ということで認識したらよろしいんでしょうか。例えば学齢期じゃないといけないとか、そういったことをちょっと、もうちょっと明確な御答弁をお願いいたします。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○雲峰広行副議長 芳野社会福祉担当部長。 ◎芳野金吾社会福祉担当部長 自席から失礼して答弁します。 国のほうでは、対象年齢を高学年以上と対象とすることが望ましいと基準で示していますが、本市におきましては、指定医師から詳しい診断や意見を求めるとともに、愛媛県の身体障害者更生相談所の電動車椅子実地操作など、そういった適正調査による専門的な見地から助言を参考にしておりますので、何歳からという支給は考えておりません。そういった安全性が確保できれば支給できると考えております。 ○雲峰広行副議長 太田議員。 ◆太田幸伸議員 済みません、今の件でもう1点、確認です。そしたら未就学であってもそういう安全性が確保できたら支給を考えるということでよろしいでしょうか。 ○雲峰広行副議長 芳野社会福祉担当部長。 ◎芳野金吾社会福祉担当部長 自席から失礼して答弁します。 先ほどの安全性とか必要性が確認できれば対応ができるようになっております。 以上です。 ○雲峰広行副議長 以上で、太田議員の一般質問を終わります。 これで本日の一般質問は終わりました。   ──────────────── ○雲峰広行副議長 以上で、日程は全部終了いたしました。 明日は定刻から会議を開きます。   ──────────────── ○雲峰広行副議長 本日は、これをもちまして散会いたします。       午後4時12分散会  ───────────────────────────────────────────    地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。                      松山市議会 議  長  清 水 宣 郎                            副 議 長  雲 峰 広 行                            議  員  丹生谷 利 和                            議  員  寺 井 克 之...